2015/11/16 のログ
ご案内:「南海(オリアーブ海)」にナルラさんが現れました。<補足:軍服/飛空獣運用新造艦/20頭の天馬部隊>
ナルラ > フォンローク家の手際は見事なものだ、フラ=ニスを奪還した後は、王国領土側は残存兵狩りが続いている。
戦闘態勢には入った、まずは制海権を抑えなければならない。

「諸君、我々の初陣になる、成果をみせよう」

何隻かの軍艦が先行する中、我々が搭乗した軍艦は特殊な作りをしている。
甲板に広い厩舎スペースが設けられ、何頭かのペガサスが乗っている。
また芝生が植えられており、着陸時の衝撃を和らげる造りになっている。
飛竜を始め、グリフォンや天馬、それら飛行する獣に乗り、戦う兵士を効率よく運用する船。
その試作1号艦『ライズ・フェニックス』の甲板に我々はいた。

顔のない騎士団による黒天馬部隊。8騎
そして姫騎士たちによる白天馬部隊16騎

その少数部隊である。

「訓練通りにやればいい、作戦通りにやればよい。本日より新しい戦術それが公開される。
姫騎士の皆、君たちは可憐なる乙女だが、一介の兵士だ
女だからと舐められた事もあろう、女だからと手柄を横取りされた事もあろう?
だが、君たちは可憐なる乙女だからこそ、白天馬に乗れる
だからこそあらたなる戦術を展開することもできる。
さあ、目に物を見せてやれ、ここには弱者はいない強者だけなのだ」

そして先行している軍艦より煙幕が上がる

「さあ、出陣だ!」

その掛け声により、各自天馬に乗馬し、決められた班に別れ、各方角へと散っていく

ナルラ > 部隊は白4黒2の4チームに別れて行動を行う。

黒天馬に乗るカオナシ騎士は白天馬の護衛だ。
敵軍艦から飛ぶ弓矢や魔法弾を避けることは、訓練を行った彼女たちには容易いことであろう。

「それにしても都合の良い船があったものだな」

船の手配はフォンローク家の者で王国軍によって建造されていた、
先の予算案の時、軍予算の削減によりこの計画は頓挫しそうとなった、
だがスポンサーは新たに現れた。
この船の有効価値を知るものは、何人もいた、ナルラもまたその一人である。

「さて、そろそろだな」

先方に展開していたテイルヒア軍から爆音が聞こえ、大きな煙があがっていく。

作戦は上手くいっているようだ、白天馬部隊が投下した、フォンローク式樽爆弾
その小型改良型が、敵の軍艦が次々に沈めていく。

6人の部隊で200人近い船員のいる船を沈めるのだ、これはなかなか効率がいいだろう。

しばらくすれば天馬が戻ってくる。

この生還率の高さもこの戦術の肝であろう。

ナルラ > 「ご苦労、なかなかの戦果のようである。
捕虜を希望する敵兵士たちの救出は前にいる船の者の仕事だ
皆は次の準備をすすめてくれたまえ」

この船の他の乗務員たちが、天馬に補給物資を持ってくる。
樽爆弾を詰めば、再び天馬は空を駆けていく。

次は白2黒1の8部隊。

たった3人の部隊に、どれだけの船が翻弄されるのかは見ものである。

それとこの作戦には面白い副作用があるようだ。

姫騎士たちに罪悪感があまり感じられないのだ。

カオナシ騎士の目と耳を通して感じる彼女たちは、
樽爆弾を投下しただけであり、人の命を奪うことへの罪悪感が希薄になっているように思える。
どれだけ早く船を沈められるか、どれだけ大きな船を沈められるか競争を始めるものもいる。

「これは使えるな……」

今回は敵軍艦を沈めることでこの作戦を立案したが
この戦術は都市攻撃に使えるのではないだろうか

だがこの作戦はあくまでも人間の軍に対して有効ではあるが。

「魔族相手には、姫騎士が危険な目にあう可能性が増えるな」

魔族の中には飛行能力を持つものもいる、
また人間の中でも高位魔術師であれば空も飛べる。

あまりこの作戦も過信しすべきではないな。

ナルラ > それにしても恐るべきはフォンローク家といったところか
先見の目、戦のため未来を見据えた目。

それが我の目の前に丁度、『使ってみないか』と
馬の目の前に人参がぶら下げられているように吊るされている。

あの爺さんか、それとも長男か、底しれないのは相変わらずだ。

おや、これは?

カオナシ騎士の一人が、飛行するモノを確認する。
軍艦の内一隻から、何体か翼の生えた人間のようなものたちが飛び出してくる。

インプ、あと下位魔族の面々である。

予想外ではあったが


想定内ではある。

白馬隊の面々に黒馬2名の護衛をつけ下げさせる。

残る6名の黒騎士が、魔族の面々と向かい合う。

本来なら飛行能力のイニシアチブが相手にあるだろう

ナルラ > だが、今となってはそのイニシアチブのない分恐れるものはない。

白馬と違い、黒馬は、まさに手足と同じようなものなのだから。


白馬隊の帰還から数刻

黒馬隊の面々が、誰一人欠けること無く、戻ってくる。

さて、コレ以上の深追いはやめておこう。

土産はたくさんある、欲張るのは良くない。

敵艦20隻以上を轟沈、さらに魔族の首や遺体を回収した

良家の子女たる姫騎士の面々も、良い証言者となるだろう。

「黒馬で先に王国へ伝令を飛ばせ、第七師団に至急連絡『フラ=ニスが魔族と手を組んだ、お前たちの出番』だと!」

ナルラ > さて、飛竜部隊専用の大型飛空獣専用艦は、間に合っているだろうか

なければこの艦や、払い下げられた商船を改修した艦も出すべきだろうな。

そう考えつつ船を下げていく。

前線の軍艦は、今回広げた制海権を維持することぐらいはできるだろう。

我が王国軍を舐めないで欲しい、戦争なら魔族相手にやりなれているぞ。

ご案内:「南海(オリアーブ海)」からナルラさんが去りました。<補足:軍服/飛空獣運用新造艦/20頭の天馬部隊>
ご案内:「荒野アフリークの主戦場」にセリアさんが現れました。<補足:プレートアーマー。長剣・短剣装備。>
セリア > 戦闘体勢に入ってから幾分の時間が過ぎただろうか。
抜き放った長剣を片手に、戦いの行方を見つめている。

「―――奴さん、中々やる」

傍らにいた部下の一人に言うようで、しかし独り言のようでもあった。
今の所は甚大な被害もなく収めている。
しかし帰趨はいつ反転するか、誰にも分かりようは無い。

だからこそ指揮する者として気を張り続ける必要がある。

「……あの一隊を追い返して、深追いはしないこと」
「のこのこと誘い込まれて首掻っ切られたら元も子もないさ」

そう命を下せば、大きく息を吐いた。

ご案内:「荒野アフリークの主戦場」にオルヴァ・フォンロークさんが現れました。<補足:金髪の偉丈夫。狂人貴族騎士。正規装備>
オルヴァ・フォンローク > 山野から怒声が響く。
全てがピラーといわれる投槍を追加装備した奴隷戦士たちが山林から一斉に飛び出していく。
旗をみればマグ・メール王国軍ファンローク私兵団のものだろう。

「奴隷戦士は前進して槍を投げろ、敵の盾をめちゃめちゃにしてやれ。
正規兵は盾で押し返せ!それだけで良い!。
それ、いけえ。」

隊列を飛び越え大型の騎馬に乗った偉丈夫がセリアのいる陣に突っ込んでくる。

「はははっー。味方ですよね。助太刀に参上しました
私はオルヴァ・ファンローク。そちらはどなたか?」

どうどうと騎馬を宥めながら、半裸の騎士は声をあげた

セリア > 怒声が耳に届く頃には、山林から飛び出していく戦士の影が幾つも見えた。
旗は見覚えがある。
前面に出ていた部下達が奴隷戦士に先を越されないよう、そして巻き添えを食わないよう注意しながら攻め入る。

此方に突っ込んできた大型の騎馬兵にも動ぜず、その鞍に腰掛けた偉丈夫を見上げた。

「――有難い。手は多い方が良いものだ」
「……フォンローク。なる程、名の知れた戦闘貴族とは貴方か」

構えていた長剣を一旦引き、一礼。
隣にいた部下が目を回しているのが見えたが、それはさておいて。

「私は此処にいる一旅団を率いている、セリア・リジゴール。お見知りおきを」

オルヴァ・フォンローク > 「いや、若くして騎士団長なられたリジゴールのお嬢さんが何をおっしゃる。
ははは、私などは木っ端の枯れ枝ですよ。」

笑いながらセリアを見る。やりあえば手ごわそうだなと思い、微笑む。
馬首をかえし敵軍の方を眺め

「出遅れたようですね。正規兵の足並みどうも揃わない。
敵はゲリラ的に活動しているようですね。
現在はここの拠点防衛ですか?。」

旅団の目標を聞くと、今後の予定を考えるそぶりをする。
ムム、思ったより侵攻速度が早いなと思案する

セリア > 「なに、団長とはいえ真面目な姿も部下に見せられない残念な上司です」

肩を竦めて苦笑した。見せられないではなく見せないだけなのだが。
彼の実力の度合は見ただけでは分からない。
しかし相応の実力者ということはわかる。

「ええ。しかし此処を押し返せれば……幾らか余裕を回復できるかと」
「姑息な手段を取られるのも難ですね」

腕組みをする。部下達は彼の私兵と共に敵を押し返し、陣形を整え直しているところか。

「私達は此処の拠点防衛、ないし行動範囲の拡大を目標としています」
「何せ雪崩のように攻めてくるものですから……油断すれば取られてしまう」

オルヴァ・フォンローク > 「奴隷戦士は警戒体勢、味方のライブル旅団を脇を固めろ。
恥をかかすなよ、無駄飯じゃないところを見せろ!。
正規兵は正面防御。一兵たりとも後ろに通すな!」

指揮下の部隊に大声で指示を出す。
敵軍の様子が、変わったみたいだ、敵軍がわらわらと退いていく。
――おや、これは少々拙いのかな

「あー…攻めきったほう良いかもしれません。
おそらく指揮者が変わったのか、魔法による砲撃がくるでしょう。」

敵方を眺め、分厚い敵中央を指差す。
あーと呟くと魔法行使の光が煌き、魔法弾の雨が味方を襲う。

「正規兵は十歩後退し、ライブル旅団を防御支援!。側面、必ず奇襲が来るぞ!
私の率いてる歩兵でして……恥ずかしながら機動力に不安が残ります。」

つまりライブル旅団の精鋭隊で敵中央を突破しようという提案らしい。
このままだと守りきれはするが、じりじりと魔法の砲火が味方を削っていくだろう

「もちろん私も突撃隊に加わりますよ、セリア団長!」

ニコリと笑いかける。

セリア > 「……やれやれ、次から次へと。気が緩む暇もないですね」

敵軍の動きに小さくため息を吐いたところで、襲い来る魔法弾。
飴霰と降り注ぐ弾丸に対応するのは魔法兵陣。
部下から受取った小さな指輪を嵌め、自らも出陣準備を整える。

「流石はオルヴァ殿の歩兵団。統率も取れていますね」
「さて……我らの本領発揮と行きましょうか」

指差された敵中央、分厚い壁を見据える。
前衛に置いているのは何れも精鋭部隊。元々旅団自体が少数精鋭なせいもあるが。

「――さぁ、見せ場だ! 仲間も見ているぞ、気合を入れろ!」
「無駄死にはするなよ! 自分にとって無駄な死であれば、それは仲間にとっても同じだ!」

言うと傍らの偉丈夫に視線を寄越し、笑う。

「さて。行きましょうか、オルヴァ殿」

オルヴァ・フォンローク > 魔法の砲火が激しい、魔導機械でも持ち出したのか?。
残念な上司と言ってはいたが部下を見ればおおよその所は解る。
雪崩のように攻め込む敵を十分に押さえ込んでいるのは楽にできる仕事ではない。
これから砲火の中を突破するのに乱れないとは

「正規兵、盾構え道をあけろ!。
ええ、セリアお嬢さんを地獄の釜にエスコートできるなど光栄ですね。
右翼から斜めに中央へ割って入ります。
――行きますよ、そらっ」

剣を抜き騎馬が駆ける。砲火の中を半裸の彼を先頭に精鋭が続くだろう
独特な詠唱が聞こえるだろうか。

『――明言する
知恵を測る、感化し定義せよ。
私は形という存在の音で意志の処理を封印する。』

彼の身の辺りで敵味方問わず魔力がイインと阻害され、魔法が紐解かれていく。
砲火の中を僅かに後に続く道ができる。
半裸と騎馬が敵前列を飛び越え敵隊列をみだす。
笑い声が響く、正気じゃないぜ

「――くはっあははははっっ!」

セリア > 魔導機械を持ち出したのならば、早々に手の内を明かした敵は果たして失策か。
それ程余裕も無くなってきているのか、あるいは。

部下達は決死の思いで敵を押さえ込み、雪崩のように襲い掛かる魔法弾を防いでいる。
普段の訓練の賜物でもあるが、そう長くは持たないだろう。

「――それなら煮え滾る地獄の釜、私達の手で冷ましてあげましょうか」
「私はその対面から、なるべく死角を狙って」

騎馬に跨り、数人の精鋭と共に駆け出した。
半裸の偉丈夫を横目に、剣を抜いて一振り。
彼の周囲の魔力が阻害されているのを見てとれば――

「―――それっ」

立てた一本の指を左から、右へ。
途端に前方の敵陣がざわめく。足元の土壌がぐらつき、うねり、隊列を乱す。
その隙をついて切り込んだ。