2015/12/14 のログ
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア2」にヴェルムさんが現れました。<補足:黒髪/ティルヒア上級騎士鎧/ティルヒア紋章入り外套>
ヴェルム > 「ようやくここまで来たか…」

我ながら馬鹿なことをしていると思う。
まともな兵たちはとっくにティルヒアから離脱し、自由になった者もいれば王国軍に入った者もいるだろう。
それについて非難はしない、寧ろ正しい判断だと思う…自分もそうしようと考えていたし。
だがそれでもティルヒアの騎士である身、女王が何者かに誑かされているのなら、それから救うのが使命。

懐かしきティルヒア城に来る前に、自宅に寄ってみた。
案の定略奪し尽されていて、留守を任せた使用人達は見るに耐えない姿になっていた。
だが幸いにも隠し部屋までは荒らされることなく、大切に保管していた騎士の鎧一式は無事であった。
ティルヒアのために戦うのだ、別にティルヒア軍の鎧を着ても可笑しくは無い。

巨大なティルヒア城の城門前は各々の軍勢の死体だらけ、その中でたった一人ヴェルムは立っている。

ヴェルム > ティルヒア城の中は既にティルヒア軍と王国軍との戦闘が発生していた。
魔導鉱石や魔導機械によって強化された兵士、さらには魔族まで所属しているティルヒア側は強力な力で王国軍を攻撃し、対する王国軍は数に物を言わせ、一進一退という状況であった。

「はぁっ!」

そんな入り乱れる戦いは青白く光る雷撃によって止められることとなる。
姿を見せたヴェルムは最初こそ王国兵に警戒されるものだったが、携えた聖剣を振るい雷撃を全方位に放つ。
目の前にいる全ての生物に、誘導されるように雷撃が当たれば王国兵は吹き飛ばされ気絶し、ティルヒア兵はその身に組み込まれた魔銅鉱石を砕かれ絶命し、魔族兵はたちまち焼き尽くされ灰となった。

「…すまない」

魂を失い強化されたティルヒア兵の中には知り合いも多くいた、元に戻す手段が無いのならば、やれることはただ一つしかない。
崩れ落ちたかつての仲間にそう呟けば、城の奥へ歩み始める。

ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア2」に魔王アスタルテさんが現れました。<補足:外見10歳、身長130cm。黒いワンピースを着て、悪魔の翼を生やす魔王。四天王を引き連れている。>
魔王アスタルテ > (ティルヒア城内の廊下。
 戦いにより、壁のあっちこっちが破壊されている。
 アスタルテは翼を広げながら、壁に背を預けていた。
 その周囲には魔王軍四天王がいる)
「神代よりの旧知ティルヒアちゃんに会うのは、今は困難そうだねー。
 だけど、この戦乱で傷ついた魔族の救出は、けっこー進んでいるかな」
『左様でございますね』
(アスタルテの言葉に、四天王のロータスが答える。

 もう終戦は近い。
 アスタルテは魔王のお仕事として、最後に戦乱に参加している魔族の支援と救出を行っていた。
 配下である高位魔族も数十名程、アスタルテの指示のもとティルヒアの都で最後に動いている)

(城の奥へと進むなら、この廊下を通りがかるだろうか)