2015/11/17 のログ
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア 都内のとあるレストラン」にハスタさんが現れました。<補足:イカしてない服装の貴族風ながたいの良いおっさん。>
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア 都内のとあるレストラン」にガラテアさんが現れました。<補足:金髪巨乳/ブレザー/スパッツ>
ハスタ > お昼の出来事。
よく分かんないけど最近南国の島に我々魔族も近づけるようになったらしい。
最近の戦乱が影響してるだとかティルヒアがどうとか言っているけどそこはおっさんにとってどうでも良い。
しいていうならティルヒアが可愛いとかだけど、可愛い女の子は他にもいる。
取り敢えず、入れるようになったってウワサを聞いたので観光目的にと、同胞を引き連れて気軽に街を闊歩するつもりだったのだが。
「ううん、これは恐ろしいなぁ。人間ってここまでやるのかぁ。」
既に戦は、この島や都内のあちこちで始まっていた。戦争の死屍累々な状況は結構な悍ましさ。
ここからだって、時折大規模魔法の爆発音や小さく遠い悲鳴が聞こえてくる。
事前に眷属から聞いていた高級レストランに入り込んだおっさんは他人事の様に溢す。
おっさんが食べているのは、オリエンタルな地中海料理風のサラダとお刺身とスープ。
当然ながら昼間にもかかわらず高そうなワインが置き据えられている。
『そうね。』
そしておっさんの対面側に座り、ダウナーテンションの声で答えるのは、銀色長髪の冥軍のメイド長、エレノア。
凄くどうでも良さそうと言った具合に彼女は彼女で食事に集中しながらおっさんと目も合わせず話をしている。
彼女が食べているのは、貝と芋を主調としたこれまた地中海風なお料理。
「あー…あとあれだわ。お山さんから魔導鉱石が掘れたりとか、あとこの島の兵士は普通より一回り強いんだってさ。
それとティルヒアたんって、聞いた?何か可愛らしいよ。美味しい話だね!ゴハンが進むね!!」
スプーンとフォークを器用に使って食べながら、美味しそうに食事をするおっさん。
意気高揚する雰囲気をアリアリと纏い食事を勧める。
『そうね。』
芋をフォークにぶっさしてやや不器用に食事しながら、適当に相槌をするエレノアさん。
ダウナーなテンションではあるけれど、意外とこれでもおっさんと同じ様に高揚していたりする。
ガラテア > 「私...てっきり敵情視察だと思ってついてきたんですけど...?」
進行するにしろ、傍観を貫くにしろ、敵の状況を把握する必要がある。
自分の上司に「戦火の中に連れて行く」と言われた。
戦闘準備の服装を着込み、対戦の覚悟で来た。
のだが...?
「なんで魔法と轟音が飛び交う中優雅に昼食と洒落こんでるんですか!?ねえ!?」
ハスタの隣の席に腰を掛け、頭を抱えるガラテア。
何も頼まないのも申し訳無いと思い、彼らに合わせて海の幸がふんだんに使われたスパゲッティを頼んでいた。
届いた料理には目もくれず、楽しそうに会話する上司に食いかかる。
「魔導鉱石とかうちじゃ誰も使うメンバーいないじゃ無いですか!」
「だから戦闘あると思って備えてるのに食事する事になったんですかねえ!?」
「早々簡単に会えるわけでも無いのに妄想だけでおかずに出来るんですか!」
周りの客の目も考え、小声で叫ぶと言う器用な真似。
「ノアさんも何か言って下さいよ!ねえっ!」
好き勝手する上司に辟易とする部下。
例え異国に来ても変わらない、いつも通りの風景である。
ハスタ > 彼女の考えは正しかった。
ただし、前提条件として「それが普通の軍隊であるなら」という物が置かれるのである。
つまり、この冥軍は普通じゃなかった。色々とおかしい。
戦火の中に連れて行くと言っても、戦争をするとは言ってないのである。
「ヒャッハァ!」
『ひゃっはー。』
マトモな部下により盛大なツッコミが入る。
阿吽の呼吸で彼女のツッコミに答える黒髪のおっさんと銀髪のメイドさん。
「んー、成程。素晴らしいツッコミだわガラテアたん。」
ニヤけるおっさん。
『そうね。流石だわテア、貴女のツッコミには一生勝てそうもありません。』
無表情であるが内心でニヤけるメイドさん。二人はボケ役。
テアとは彼女のニックネームみたいなものなんだとか。
「まず敵情視察ですが、そもそも人間たちが勝手に殺し合ってるだけなので敵ってわけじゃありません。
おじさんたち魔王としては、つまりティルヒアと王国とどっちが勝つかなーって、賭け事しちゃうわけよ。要は娯楽。
そう構えなさんなって。
で、視察については先遣の末端兵のアンデッド部隊が大体済ませました。ここまでOK?」
『OKです。では次に。』
勝手に話を進められる。親指をグッと立てるエレノア。
「そうですかね?いやまぁ確かに大体メンバーの魔力は無限で飽和してるんだけどさぁ?
魔導鉱石、あったら便利よ。別に直接使うだけじゃあないんだ。例えば、電子レンジみたいな魔導機械や、もっといけば魔導戦艦だって作れちゃう。」
『ではここで一旦オリアーブ島の地図を見て見ましょう。』
そうして地理が雑多に書かれた世間で出回るマップがテーブルに広げられる。
「まず、おじさんたちは今ここにいるわけよ。最近入れるようになったからって事で、
部下に先遣して地図も情報も貰ってきました。今ここにいるの。
で、まぁティルヒアたんの演説ですか、あれも部下に撮ってきてもらいました。」
かのティルヒアの即位宣言に立ち会った魔物の中には、当然おっさんの差し金も入っている。
地図の上に書かれた「千年の女王の都」というイヤに長い文字に赤丸を。
隣には記録用のカメラの様な魔導機械。
「で、このング=ラネクっていう何か発音しにくい山に沢山魔導鉱石があるんだってね、
殆ど人間の手が付かず、だそうだよ…まぁ…ガラテアたんの言う通り興味はあんまりないけど。」
流石腹心。的確な、的確過ぎるツッコミである。
「「天の神を再びこの地に呼び戻すであろう!」だって!かっこいいなぁ!アッハッハッハ!
まぁおじさんとしてはどうでも良いんだけどね。カッコいい女の子の雌堕ちってのは定番だけど、何か萌えるじゃない?」
『そうね。』
こうやって話しているうちにもまた向こうで大爆発が起こったり、魔法の雷が落ちたりする。
「まぁ、あれだわ。おじさんとしては、観光がてら街で楽しく遊戯出来たらーって、思ったんだけど、
全然ダメだねこの街は。マグメールと変わらん。いや、それよりも悪いっすわ。」
女王が乱政を始めたとかなんだとかで。それ以前は良く知らないが、
街はかのマグメールの低俗で獣が沸いた様な凌辱と搾取が交錯するような場所になり下がっていた。
それだけならまだいいが、現にこうして大規模な殺し合いが起こっている。
『人間は愚かね。』
フッ、と、達観した風を装い僅かに笑みを湛えながらサイダーを啜るメイドさん。この人一応元魔王である。
「ま、何にしても御飯がおいしい。ガラテアたんもソレを食べなさい、きっとおいしいぞー!
食べないならおじさんがもらっちゃおうかなぁ!」
フォークをぶんぶん回しながらお隣の席の方に迫って行く。
例えこれが爆轟の中でも悲鳴の中でもこの酔狂なテンションは変わらない。
ボケとツッコミが綺麗に分かれて楽しい食事の時間である。
ガラテア > 「ひゃっはー、じゃないです!」
黒と銀の中に金の彼女が混ざる。
コントラストが非常豊かである。
...頭に血が上っている彼女にそんな余裕はないが。
どんなにきゃんきゃん犬みたいに吠えようが、やはり本職は軍人である。
不真面目な口調と不真面目な光景と、真面目な話に聞き入る。
頭の中で地図を記憶したり
魔導鉱石を手に入れるための方法や
手に入れた後の用途を考えるのに集中していた。
途中まで、だが。
ハスタの口から「雌堕ち」と言う言葉が出た途端。
最早反射で放つようになった「何時もの」が飛ぶ。
「さっきわかった...撃つべき相手が...『必殺』!」
彼女の手を纏うように風が渦を巻き、数瞬立たぬ内に音が聞こえるほど空気を切り裂き始める。
後はそれをストレートに、直球に投げる事で「必殺」が飛ぶ。
「カーブバージョン!」
今回は違ったようだが。
ガラテアが殺したいと思った相手に飛ぶ。
もし複数いた場合は、勿論複数を『必殺』が喰いちぎる。
見慣れた光景を繰り返すように『必殺』がハスタの頭を消した後
折り返して今度はノアに死が迫り来る。
..........必殺でも死にはしない事をわかってて、打ってはいるのだ。
「わかりました!わかりましたから食べるのに集中してください!」
...迫り来る事自体は否定しないようで。
いただきます、と行儀良く手を合わせ早速口をつけようとする。
どごぉん
響く、雷鳴。
戦乱の流れ弾は、綺麗に彼女のスパゲッティを吹き飛ばした。
「.........。」
無言で、殺言弾の準備。
「皆殺し、嬲り殺し、屠殺。どれがいいですかね?」
ハスタ > 「ギャー。」
『死ぬー。』
二人仲良く御臨終だった。この攻撃に抗いようがないのは知っている。
カーブボールがおっさんの首をブチ抜いて、そして斜め下にカーブしてメイドさんの胸部を貫く。
頭をふっ飛ばされたおっさんと、貧しい胸を貫かれたメイドさん。
棒読み気味に今生最後の台詞を残して二人は死んだ。
「んばぁ。」
『蘇生は大事。』
頭が生える。無時間で。某アンパンの戦士もビックリな再生であった。
他のお客様の騒ぎになってもあれなのでと、今回のダメージモーションは控えめで、
再生もほぼ無時間で済ませてしまった。屋敷内ならもうちょっとオーバーリアクションを取っていただろう。
『よく分からないけれど、そんなくだらない事で一々殺しちゃダメよ、テア。』
「そーだそーだー!」
『四肢を拘束された男口調の女騎士が「くっ、殺せ!」とか「私は屈しない!」とか言うのを嬲るのはとても気分が高揚するわ。』
「そーだそーだー!」
『まぁ、何が言いたいのかと言うと。雌堕ちは萌えるわ。』
メイドさんもメイドさんで、おっさんと意気投合しただけはあって、酔狂であり変態であった。
フフンと鼻を鳴らし銀色の髪をかきあげ、口角を僅かに歪める。
「おおっと、じゃあガラテアたんのスパゲティを頂いちゃおっかなぁ。ふひひ。」
『私も頂きましょうか。ふひひ。』
二人して平仮名で「ふ」と「ひ」を発音する。笑ってない。言葉で言っているのである。
金色の髪に黒と銀がフォークを持って迫ろうとしていたのだが。
戦乱の大規模雷撃の衝撃波が全てをふっ飛ばした。
騒ぐ客たち。逃げ出したり、文句を言ったり。
もうこんなところまで戦争が広がってきたのか、だなんて声も。
「あっちゃあー。落ち着いて食事も出来ねぇのかこの店はよぉ。」
ワイングラスを逆さまにびしょ濡れのおっさんが不機嫌そうな顔を晒した。
一杯1500ゴルドの高級なアルコールが台無しである。そりゃ腹も立つ。
戦乱の余波はすぐ近くまで迫っている。大規模魔法はここまで届くまいと思っていたが、存外そうでもないらしい。
ここからすぐ下見下ろせば、魔族や魔王の視力を以ってすればそう遠くないところでは争いが始まっているのだから。
『頭に来たわ。』
人間怒る時は無表情が一番怖い。
しかし魔族でも同様に無表情が一番怖いのである。
御皿の上の貝殻を全身に浴びたメイドさんが殺気を滲ませているのである。
『けれど、こんな所でキレてもダメよ。それじゃあ一流には成れないの。覆水盆に返れ…ってね。』
トントンとメイドさんが机を叩けば時空間が歪み、指定された空間内の時間が巻き戻る。
スパゲティを初めに零れた酒や貝料理が全て元通り。
魔力をこうして平然と無駄遣いするのもおっさんと似通っていたりする。
「ふぅ、やっと落ち着いて食事が出来るけど。もう今度この店で食事は出来なさそうだね。」
ゆったり席に腰かけ直すと、いつものニヤけも流石に引き気味でヤレヤレと首を左右に振りながらフォークを手に取った。
ガラテア > ぽん、と音が聞こえそうなほど平然と再生する二人の肉体。
「だったら一々『必殺』撃たせないで下さいぶっ殺しますよ!?」
もう殺しました。
やはり頭を抱えながら、妄想に耳を傾ける。
「むう...むむむ。」
夜は、何時も甘えるようにねだるように従順になって「愛されて」いる。
今出された例とは正反対だ。
「........ハスタ様はそっちの方が好きですか?」
ハスタ様は、ハスタ様は。
トマトのように顔を紅潮させながら、細々と尋ねる。
「私のじゃなくて自分の食べてください!」
無駄に整った男女が顔を近づけてくる。
...フォークを持っていなければ、羨ましがる状況だったかも知れない。
「はぁーっはっはっは!私で遊ぼうとした罰が当たったんです!」
無様な負け犬のようなセリフをほえながら、巻き戻されるテーブルを見やる。
ガラテアも『必殺』をバカバカ撃つ馬鹿馬鹿しい魔力は有るが、二人はやはり規格外だと感じる。
「そうですかねー...どっか移動します?」
結局口に付けるのを諦めたスパゲッティを尻目に、隣のハスタのワインに平然と口につける。
ハスタ > 『気が短い。-37564点。』
「ノアたんは辛辣だなぁ。」
勝手に減点処分。
尚彼女の性事情は女騎士っぽい逞しい男口調のしかも無理矢理とは真逆であるけれど、
「おじさんはどっちも好きよん。」
このおっさんは紛れもない変態である。愛しているけど二股もしちゃう系の男である。
不老不死とは元来辛いものであって、死別という物は不老不死の身には必ず付き纏う。
『照れているのね。可愛いわ。』
そして横槍をぶっさしながら真っ赤な顔の彼女に無表情乍らにやけるメイドさんと、
「あー。でもやべえわ、照れる女のコ、ハスタさんは大好きよ。」
ニヨニヨと普通ににやけるおっさん。
「えー。」
『ダメなのね。』
各々の席に戻って、それから巻き戻した食べ物を食べ始める阿吽の呼吸の二人組。
「罰が当たるーだとか言っちゃってー。神も仏もない様な時代に何を言ってるんですか。
アイオーン?ヤルダバオート?なにそれ美味しいの?って話しでしょう。まぁ神聖属性魔法とかあるけど。」
気を取り直して地中海風のサラダを食べつつ、ワインを口に含もうと―――
「そーだねー…ってあれぇ?!」
『やだ、間接。照れちゃいます。』
丁度グラスに手を伸ばしたら、その光景を見てしまったワケで。
無駄に高クヲリティなガラテアの声真似を無表情でするメイドさん。
純情ストレート系のこういうやりとりにおっさんは弱い方だった。口がぽっかり開いてパクパク。
「んー…でもね。もう半日もすればこの店はダメになるだろうなぁ。
移動するのも良いけど、今日はこっちのマップで次は何処に観光に行くかと、
それと効率良く戦場回って死体を集める予定を立ててしまいましょうか!」
先遣しておいた偵察部隊の情報が書き加えられている為、後は行きたいところに行くだけで良い。
「この辺はオリエンタル南国風って言う感じらしくって、何処も多分料理はこんな感じなんだろうけど。
…文化財見学として、ティルヒアたんの御城に潜入密着捜査しましょうかね?丁度この辺…
ココに、その豪華絢爛なティルヒアたんの御城があるんだそうだけど。
装飾品とか拝借していきましょうかね。どうせいっぱいあるんだし、一つくらい盗んでもバレないっしょ。」
ペンで現在地から巨大な城の在り処に線を引く。そう遠くない場所だし、歩いていっても時間はかからない。
もっとも、転移魔法を使えば近いも遠いもないし、メイドさんにとっては時間なんてかかるもクソもないのだけれども。
ガラテア > 「ど っ ち が 好 き で す か ?」
「好きだよ」に心配になる程顔を真っ赤にさせながら
それでも『必殺』を構える。
なんだかんだハスタが他の女の子に手を出す事を否定するつもりは無いが。
それでも愛されてる時くらいは自分の事を見て欲しい。
そんないじらしさが現れた彼女の期待を込めた?質問である。
「私が罰を当てるんですよー。ふふふー?」
一転して若干機嫌がよさそうに
「なんですかー!ハスタ様の飲み物は私の物ですー!」
今度はぷんぷんと頬を膨らませながら。
「いいですー、いらないですー...お家帰って一緒に寝ましょうよー...」
次はしょぼくれながら。
一般的に淫魔族と言うのは、精神耐性が高い。
淫魔の体液と言うのは、媚薬の成分が含まれている。
自分の媚薬でまいることが無いように、進化していた。
この恩恵として、例えば普通の人が恐れ慄くプレイも平然と出来たり
日常生活における恩恵としては酔いが回りにくくなったりする。
一般的な淫魔は。
一般的ではない性格と一般的ではない身体。
表情がころころ変わる、ハスタの腕を抱きしめながら甘える少女。
ありたいていにいうと、酔っている。
聞いているのか聞いていないかのような表情を浮かべ、おざなりに返答を返す。
「どこでもいいですからー はぁくいきましょーよー。」
すりすり。
ハスタ > 「そうだね。…ま、まぁ…どっちかといえばガラテアたんかなぁ?」
(最近雌犬調教したくなったっぽいだなんて口が裂けても言えないね!)
ちょっとおっさん困っちゃう、的な表情で、答えてしまった。
ふと過る罪悪感。
想われるってこういう事があるので、性に奔放で外道なおっさんとしては、
珍しくも困惑しながらニヤけるのである。
必殺が怖いのではなく、彼女を傷つけまいと思っているのである。
ただまぁ、一時の衝動というか、そう言うのもあって浮気っぽい男ではあるのだけれども。
「何なんだ一体…おじさんが何をしたって言うんだ…っ!
ヒャッハァ!当たってる!当たってるぜええ!ヒャッハァ!ヒャッハァ!」
酔っちまった。顔を見ればわかる。
腕に当たる。隣に座っているのだから抱きつくんだって容易である。
淫魔なのに。淫魔なのにこれである。
小声で高揚するおっさん。
抱きつく二人。
「お、おう。分かった。分かったから…ええと。何処に行こうかなぁ。」
大きな掌で彼女を擦り始める。
昼間っからワインなんか頼まなければ良かったと後悔しつつも、
やっぱり表情は満更でもなさそうで。
彼女の覚束ない身体の感覚を支えれば、御会計を済ませて、ティルヒアの都を適当にいちゃいちゃぶらぶら観光した後、
城っぽい建物にでも行きつくのやら、どうなのやら―――?
『えっ』
『何これ。』
対面側に座ったメイドさんは可哀想な事に雰囲気にもレストランにも置いて行かれたのであった。
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア 都内のとあるレストラン」からガラテアさんが去りました。<補足:金髪巨乳/ブレザー/スパッツ>
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア 都内のとあるレストラン」からハスタさんが去りました。<補足:イカしてない服装の貴族風ながたいの良いおっさん。>
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア とある路地」にロトさんが現れました。<補足:すらりと伸びた角/白銀の長い髪/黄金瞳/白肌/和ゴスメイド服一式、黒ストッキング、革製ショートブーツ/才色兼備たる女>
ご案内:「◇“千年の女王の都”ティルヒア とある路地」にツバキさんが現れました。<補足:オリアーブ島での一般的な服装にフード付きマント。>
ツバキ > 確か、昨日の時点で明日から調査を頑張ろうとしていた気がする。
そんな少女が今居るのは、都内にある適当な路地であった。
ではどうしてこんなところに居るのか、それは…
大通り、その死角になっている路地を何者かが走って通り過ぎていった。
それを眺める少女、その手にはいくつかの果物がある。
もしゃりと林檎に齧り付き、それを眺めていた。
いやはや、まさか果実店で存在感を消した状態でいくつか拝借しようとしてた時に集中切らして戻してしまうとは…
少なくとも、本土に残してきたもう1人の自分に何かあったんだろう。
そちらの記憶がこちらへと統合されたタイミングが…まさしくその時であった。
ばっちし見付かって、慌てて逃げてきたのだ。
まぁ、大通りと路地の間には影を張ってるし大丈夫大丈夫。
そう思いながら、もっしゃもっしゃと食べている。
ロト > 魔族が人が連れ立って殺到しているらしい地がある。
序に そこにオジサマとその仲間たちが行っちゃったっぽい。
あの集団が そんな地に何をしに? 色々な意味で大迷惑をかけそうな頭の痛い問題を
…いや、観光ではないのですよ 観光では。そう是はあくまでー…
都に ふわりと何処からともなく降り立ったメイド服に身を包んだ女。
まだ魔族だ、角の生えっぱなしのどこからどう見ても魔族。
キョロリと視線を泳がせてから、大通りを我が物顔で歩き始め、
…たかと思うと、歩みは徐々に遅くなり やがては歩みは止まってしまった。胸に手を宛がい 息切れのよう。
数日前から 凄まじく不調だったりする。
大通りからその歩みはゆっくりとだが路地裏の方へとー。
ツバキ > さて次はどれにしようかな?と考えていた少女。
ふと、さっき果実店の店員が駆けていった大通りから覚えのある気配が感じ取れた。
そう、前に宵闇城キルフリートとかいうところで見掛けた従者だったっけか?
何かを探しているような雰囲気だが、歩き始め、すぐにその足が止まる。
気配が乱れているようだけど、どうしたんだろうか?
まぁ、性格は悪くは無さそうな人…人っていうか人外?だった気がする。
影でよく見えなくしていた路地からひょっこりと顔を出した。
「こんにちは?また珍しい場所で会…う…?」
とりあえず、挨拶でもしておこうか。
そう思って顔を出してみると、その格好がよく見えた。
メイド服だ、どう見てもメイド服だ。
いや、こういった場所に来るにしても、もうちょっと服装を考えて…
そんな考えを頭に巡らせながら、ついその姿をじーっと見てたりする。
ロト > 見た目が既に角ある時点で人外である。
隠してもいない 寧ろ隠す事自体無理そうな濃厚な魔力と気配。
宵闇城キルフリート所属の従者だが 最近 本業気味の酒造が忙しいともいう。
それって従者していないのではと突っ込まれそうな予感はするが…。
息切れがどうしようもない、こう魔力切れみたいな魔族がなりがちな不調症状に近いが、
生憎魔力切れはしていない、壁に手を当てて暫し休憩をしていたら 声が掛かったので 視線をそちらに…。
「ご、ごきげんよう。…御一人ですか?」
東の方で視られるキモノに此方のメイド服を足して合わせたようなデザインのメイド服だ、
場所とか全く考えていないっぽい、色々と戦乱著しい地に、メイド服。酷くシュールだ。
はぁ…
「…ええと、忍者の ツバキ様でしたか…?」
ツバキ > まぁ、この場所自体にも結構な人外が感じられるから問題にはならないとは思う。
魔力感知なんて出来ないが、その気配だけで十分な存在感だ。
どうとも見た目は疲れているような感じ、体を休めている女性がこちらへと視線を向ける…目が合った。
「そうだけど、貴女も1人…みたいだね?」
女性の周りには大きな気配はしない、それを確かめてから言葉を紡ぐ。
まぁ、実際には服装に関してはそんなものを気にしている余裕がこの都内の住人に居るかどうかは分からない。
とにもかくにも、このまま顔を出してると戻ってきた店員に見付かりそうだ。
「うん、そう。貴女は確か…ロトだっけ?」
口元に指をあて思い出すような仕草…すぐに思い出した。
確認するように言いながらも、ちょいちょいと路地に入るように手招きをした。
ロト > どうも 高位魔族や魔王っぽい気配までする始末だ、人外もピンからキリまで様々居るっぽいので
それに混じって行動しても問題はないっぽい。メイド服だろうが。
年だからでしょうか いや、まだ若いと思っている、思っているつもりだ。視線が合えば手招きされ
其方へとゆらふらーと地面をすべる歩き方―キモノでそれをすると通な歩き方と聞くが、
生憎女が着ているのは和風メイド服、違和感は満載だ。
「…はぁ…私は一人ですよ…?基本は」
元々単体行動が多い、連れ合い連れて動く方ではない、
住人の余裕さは無い様に思える、こうも堂々と侵入したのに 派手な迎撃とかはなかった、あっても防げたとも。
「・・・・・・・・・・・・・はい。」
返事するのも難儀してる。ふらふらーと彼女が手招きする方へ、路地に入る様に進み 入り込もう。
入ったとたんに へにょっと身を崩しそうになるのだが
ツバキ > なんともしんどそうな動き、ふとあの城のように暗い場所じゃないといけない人外なのだろうか?とかも考えた。
…いや、そうであるなら今この場所に現れる訳もないか。
とりあえず、服装の違和感は今は触れないでおこうと思った。
「そうみたいだね、前の時も1人だったし?」
1人で行動するのが好きなのか、単に周りに嫌われてるだけなのか、さてどっちだろう?
いやいや、もしかしたら…とかどうとか色々と考え出した。
どうやらまだ店員はここを通ってないらしい、ちょっと安心。
「………なんか本当に辛そうだけど、大丈夫?」
路地へと入った途端にへたり込みそうになる女性。
もぐもぐと次の果実を食べながら、これでもどう?とバナナを差し出した。
なんでバナナ?ただの気紛れです他意は在りません。
ロト > いや、暗がりじゃないと半減するんです、はない。
日中でも気温が高かろうが低かろうが、夕方でも時間や、結界が凄まじいと聞く王城でも
普通に赴いている…のは彼女は知りまい。
メイド服はとある人物から言われたのか 自主的なのか不明だがー
「色々と人様に迷惑をかけるのも考え物で御座いますので…」
何か匂わせる発言をぽつり。ぼっち疑惑を持たれているとは知らず、大分疲れ果て慰労困憊気味で
地面に倒れる事はギリギリ避けられた、膝がっくんは流石に心理的ダメージが大きい。
「バナナ…直に成分が体に反映されやすいと言う 携帯食品の王様…バナナ… いえ、こんな事は初めてでありますので…」
さらりと妙な知恵が出た。差し出されたバナナを受け取ると
綺麗に皮をむき始め 食べ始めた…早かった。そして食べきった。
ツバキ > まぁ、現れていきなり気配が乱れたっぽい感じになったように感じたし、この場所に何か問題があるんだろう。
人間の自分には影響の無い何か…例えば加護とか、そんなところだろう。
…とは考えるが、この女性が王城に普通に動いていた事は当然知らなかった。
「ふーん?確かにあんまり人様に迷惑をかけちゃうってのもあれだけど…」
自分の行動は棚に置いておく。
その迷惑をかけるものが何なのかは分からないが、ともかく何かがあるらしい。
さすがにそれは突っ込むところじゃないだろうと判断して突っ込まなかった。
「ほら、体調悪そうだし…これなら食べ易そうだと思って?
そうなんだ?うーん…何かあるんだろうけど、人間の私じゃいまいち分からないね」
頭に浮かんだ理由をとりあえず言っておいた、だから何だって訳じゃないけど。
どこでそんな事を覚えたのか、そんな知恵を呟く女性。
即食べ終わる姿を横目に自分はのんびりと齧りながら、その理由を少し考えてみる。
ロト > この場所に問題?ない。寧ろあるのは、この女自体に原因はある。
加護とか普段からへっちゃらな人外だ、この分なら 弱点は流石に逃げるだろうがそれ以外なら
行っちゃいそうな気がする、無理の無い程度に。
「ですので 私は基本 単体で御座います。」
迷惑をかけるレベルは違う、歩く災害でもないが、似た様な事を仕出かしそうな力はある。
色々と思われているのは露知らず、バナナを食べきって 漲る体力…な効果はなかったが
お腹が若干満たされた気がする。そう気がする。
「思い当たる節はあるので 明日 一寸どつきに行ってきます。
えっと…忍びさんでしたね、たしか。 …お仕事ですか?」
この体調不良の原因たる存在は目星がついている。
物理的に聞くのか何なのか…それよりも、と自分は人探しだったが、
彼女はなぜ この都に居るのだろうと逆に聴いて見たり。
ツバキ > ともあれ、なんだかんだと考えていても埒があかないか。
自分も、多分、この女性もここに来たばかりだろうし。
自身でどうにかするんじゃないかな、うん、と結論付けた。
「なるほどね。まぁ、1人ってのは私も同じような感じだけど」
1人で居る意味が違う。
片方は力によって何かをしでかしそうであり、もう片方は迷惑的な意味でしでかしそう…もとい、すでにしでかした。
「………どつきに?
そんなところだね、元々の目的とはちょっと離れちゃってるけど…面白そうだったから」
体調不良が誰かをどつけば治るものなのか、うん、やっぱり人外って人間とは違うものだな。
普通に考えれば疑問しか浮かばない答えだが、人外だし、で終わってしまった。
と、問われればあっさりと答えてしまう辺り、密偵としてどうかと思うが…気にしない。
ある程度知られた方が面白味が増す、なんてまた危険な橋渡りをしようとする感じか?
でも、自分だけ聞かれるのもなんなので、貴女は?と問い返してみた。
ロト > 此処は戦乱の飛び火が来ない、来ても対処位は出来る。
彼女と二人っきりで何とも 落ち着いた雰囲気。
立って居るのもつらくなって来たか 単に疲れたか 気分なのか、
な に も な い 宙に、よっこいしょ、と腰を下して 宙に浮いた状態で座った。
「お互い 独り者 一匹狼?と言う事で…」
一応 1人でいるのは変わらない事だろう、
理由は違うとしてでも、そう前向きに考えれば
静かなのが好きなんです とか言える 虚しいと思う―は思わなかった。
「そう、どついて 蹴って 薙ぎ払って。
観光になってきましたか、そういうのも いいですよね…」
体調不良というかその影響を諸に被ったら 体調が悪化した。
つまり原因をどつくなり断罪するなりすれば気は休まろうという八つ当たりに近い理由を実行するつもりらしい。
その結果がどんなに為ろうとも 問題ない ただ どつくのは忘れない。経過が派手になろうとも。
あっさり答える忍びって何でしょうか、え、忍びですよね?
いや、仕事だったら それ以上聞かないが、聞いてどうするがない。
また聞かれた事だったので あっさりと探している人物の名を。
「私は… 魔王連合の一柱、魔王ハスター おじさまを探しに参りましたの。どつく相手でもありますけど」
魔王をどつくつもりのようだ。
前回 宵闇城キルフリートで合って居る筈の魔王の内の片方。
ツバキ > 余程に勘の鋭い相手でなければ影は見通せない、今現在はそれなりに安全な空間である。
なんか腰を下ろしてリラックス…というか、今の流れだと疲れて座った感じな女性。
自分も突っ立ったままってのも何なので、どこからか程よい長さの小太刀を取り出し、立てると上に腰を下ろした。
宙に、刀に腰かける女性と少女、妙な光景である。
「独り者はちょっと微妙だから…一匹狼って事で」
なんとなく、言葉的にあんまり良い感じじゃなかったので前者は省かせて貰う事に。
どちらも間違ってない事には変わらないのだが、一応、。
「体調不良がそんな事で治るって便利でいいね…っていうか、どつかれる方が堪らないか、うん。
そうそう、だってやっぱり初めての土地だし、まずは…ね?」
実はそれが八つ当たりに近いものだったなんて知る由もない。
まぁ、それで治るんならいいんじゃないかなー、的な。
なんだか忍に対して疑問を持たれるような発言をしたような気がした。
気がした、というか間違いなくした。
でもほら、こういうのも居ても良いじゃない?きっとそれを問えばこう答えるだろう。
そして、相手から聞かされる探し人であり、どつく目的の相手の名前。
1度宙を見上げ…あぁ、という感じにぽんっと手を叩いた。
「なるほど、あのおっさんね。…なら良いんじゃないかな、好きなだけやっちゃっても」
魔王をどつくとかどうなの?おじをどつくのはどうなの?
そんな疑問が浮かびそうではあるのだが、その相手を知っている少女はあっさりとその考えを切り捨てた。
だってほら…あれだし?とか、あれ呼ばわりだ、酷い。