2015/12/19 のログ
ご案内:「◇「ティルヒア動乱」の現状」に さんが現れました。
  > 「ティルヒア動乱」――「混沌」
  > 都内、そして王城内にも王国軍は侵攻し、戦いが続けられていた。
ティルヒア軍の様々な抵抗や反撃などは続くものの、既に敗戦は必至であった。
都内を奇妙な雰囲気が包み続けてはいたが、ティルヒアの敗北は目前であり、
王国側では、戦後のことについての話し合いなども行われ始めていた。
そんな時――

  > ――天が揺れ、地が揺れた。
ヤス湖の湖面を名状しがたい輝きが包み込み始め、爆ぜた。
まばゆい白光が空を満たし、水しぶきを上げてそれは姿を見せた。
それはあの神なる龍。
あまりに神々しい輝きを放つ、千年の龍。
女王ティルヒアその人であった。

  > 龍は天を駆け、空を舞い、都に現れた。
それを見たティルヒア軍の兵士たちは歓声を上げたが、龍は即座に彼らを助けることはしなかった。
龍はヤス湖の方を見つめていた。
そして、再びヤス湖が振動した。都さえもそれは大きく揺らす。
都の内部を赤い燐光が包み始め、冒涜的な何かが、這いずり回ろうとしていた。
その時、ティルヒアの城が不気味に輝くとともに、黒い“何か”が姿を現した。
それは名状することができない。龍のようでもあったが、不定形でもあった。
原初の混沌の力の一旦。遥かな神代に、神と世界がただあった時に、神と争った者。
直視すれば吐き気を催してしまいそうな、この世の如何なるものよりも強力な禍々しさをそれは備えていた。

――それは、偽なる神ヤルダバオートの化身であった。

  > 黒いそれは、空に舞い上がり、嘲りをティルヒアに、そして世界に、自分自身にさえ向けた。
黒い龍のようなものが、人間には理解できない言葉を放つ。
そうすれば、ティルヒア軍の死した者たちが再び目を開き、起き上がり始めた。
赤く目を光らされ、ゆらりゆらりと身体を動かしていく。
そして彼らは、一気に人々へと襲いかかった。
そこにティルヒア軍や王国軍といった区別はない。
ただただ狂ったように、操られたかのように、それらはティルヒアの都を地獄へと変えていく。
さらには、様々な化物が虚空より現れ、王国軍やティルヒア軍、更には魔族でさえも襲い始めた。
まるで、この世に生きる全てを嘲笑うかのように。混沌を求めるように。

  > それを見た白き龍は、青銅の鐘のような声を高く高く響かせた。
それは怒りの色を帯びた声であった。
白き龍は牙を向き、白い燐光を纏いながら、黒い龍へと襲いかかった。
ここに、神代の戦いが再現されようとしていた。

上空では、人智を超えた戦いが繰り広げられ、その衝撃で天と地が揺れる。
地上では戦争の最中、化け物たちが現れて、見境なく全てを壊していく。
地獄の光景が広がり、憎悪と怒りと悲しみと混沌が都に満ち満ちていく。

終戦を間際にして、恐るべき混沌が都を包み込んだ。

  > 白き龍は目の前の存在へのあまりに強い怒りのために、
狂ったように暴れ、黒き龍を攻撃していた。
まさに終末の光景である。
黒き龍の力は絶大で、白き龍も押されていく。
その身体は城へと打ち付けられ、城の頂上付近が吹き飛んだ。
白き龍は血に塗れながらも、ただただ戦った。
黒き龍は、それを嘲笑っていた。

  > の状況は、都から脱出するティルヒアの民たちにも伝わっていた。
人々は嘆き、悲しみ、恐れていた。
彼らはひたすら祈った。彼らが信じる神へと。
いと高き天に坐す大いなるもの。今はこの世界を去りしもの。
ティルヒアが「存在しない神」と呼んだそれへとひたすらに祈った。

  > 神の来臨を乞うた――
  > 【白き龍の出現と、正体不明の存在の出現。それらが都の上空で戦いを繰り広げる。
 黒き龍の力により、死者の蘇りと、奇怪な化物が都を跋扈し、戦闘に混乱を見せていく。
 不穏な空気が満ち満ちて、都はまた、地獄となろうとしていた。

 →イベント終結への展開となります。現れた存在(黒き龍は除く)と戦い、勝利して制圧したり、
  敵軍を制圧したりなどご自由にどうぞ。極端なものでなければ、特に周りへの被害は気にしなくて構いません。
  次回の更新予定は20日(日)、もしくは21日(月)になります。次回の更新でティルヒア動乱は終戦を迎えることとなります。
  この度は当方の現実の事情により予定が大幅にズレたことをお詫び申し上げます。
  次回の更新も日曜か月曜か、ぐらいに考えていただければと思います。】

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