2025/12/07 のログ
ご案内:「魔族の国・洞窟深層(過激描写注意)」に魔王ニルヴァローグさんが現れました。
■魔王ニルヴァローグ >
「──これでは駄目だな。獣に劣る」
魔王の少女然とした声が木霊する。とある洞窟の奥深く。
その四ツ腕にはそれぞれ、たった今引き千切らればかりの触手型の魔物の残骸が握られていた。
魔王が一人、こんな場所で何を───それは。
精と、種を求めるため。
己が魔胎にそれを喰らい、原種を大きく凌駕する魔王眷属を産み落とす──それがこの魔王、ニルヴァローグの持つ力の一つ。
自らの軍勢をより増やし、高め侵略に次ぐ侵略を行うがため。
魔王は強き種を求めていた。
魔物であれ、魔族であれ、それ以外であれ。不定形であろうが蛇や竜であろうが、強ければ良い。
今しがた襲ってきた触手の魔物は、魔王の眼鏡には適わなかった。
洞窟の先はまだ続いている。
入口近くではオーガの巣を一つ丸ごと潰し…今は更にその最奥。
水源を超え、瘴気強まる洞窟への深淵へと向かっていた。