2025/09/10 のログ
ご案内:「九頭竜山脈(過激描写注意)」に宿儺姫さんが現れました。
宿儺姫 >  
奥深い森、薄暗い洞穴。
山脈に危険な場所は数あれど。

「フゥゥ……ッ」

もっとも危険なのは、人喰い鬼の棲まう洞穴近く。
山の魔物を、竜すらも素手で斃し、喰らう鬼がいる。
──そう王都に伝聞される女鬼は今日もまた。

「呵々、やはりこの辺りの魔物では食い出がないのう…」

己の腕から滴り落ちる、魔物の返り血を長い舌で舐る。
仁王立ちの女鬼の周りに、この辺りを巣にしていただろう獣の亡骸が転がる。

少々暴れ足りぬ部分もありつつ…血の味に酔うかに恍惚の笑みを浮かべる女鬼は傍から見ればただの狂気に彩られている。

宿儺姫 >  
そうして暴れていれば…。
最早此の付近に近づく者と言えば。

何も知らずに迷い込む者──それらは女鬼の興をさしては引かぬ。

鬼を狙う者、鬼の首を狙う腕利きの賞金稼ぎ──歓迎歓迎。

そしてそれらを差し置く程の圧倒的生命、鬼の気配を物ともせぬ存在的強者──垂涎ものである。

無論、そう歓迎すべき者との邂逅は在るべくもなく。

「──物足りぬな、竜の巣でも探すか」

食い出のあるもの、といえば此の地ではやはり竜か、と。

ご案内:「九頭竜山脈(過激描写注意)」から宿儺姫さんが去りました。