2026/01/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある地下酒場(鍵付)」にアウル・リヴライアンさんが現れました。
アウル・リヴライアン >  
 久しぶりに来たのは寒い日だった。
 時期的にと言うべきか。
 魔女の周りには食客として住まわせている主を通じて頼まれごとが少々増えていた。

 それは精製された薬であったり、占いであったり。
 気持ちが弾むのはいいものの、惚れ薬ならば断われる。諍いはごめんだ。
 しかし精液を増やす薬や勃起薬の他、女を数人遊んで恨まれ呪われ解呪してほしいなどなど
 雪の日の色恋は夏に比べて冷めにくいということか。
 最後の溜息をつく。
 最後と言うのは、今からせっかくの息抜きなのだから体の中の毒は吐息と共に吐き出すべきとしたまでだ。


   「ありがとう。」


 焙煎された豆が湯で抽出される間の香りから纏わせて、鼻には甘くすら感じる。
 酸味が少なく豆自体のわずかな甘さすら感じてしまいそうなブラックコーヒー。
 カシ、と華奢で角のついたカップが置かれたのなら、読んで時間を潰していた短編小説の中身は栞を挟んで閉じる。
 取ってをつまみ、中身を傾け、舌の細かい隙間に沁み込んでくるような感覚。
 独特な苦みと鼻腔一杯に感じる香ばしさで、肩出しにしている肌の線がすっとなだらかになった。
 眼鏡が少し曇ってしまったのは、仕方ないことだろう。
 室内は十分暖かくしており、ソファ席の居心地も良い。
  

アウル・リヴライアン >  
 コーヒーを飲みながら読書に戻り出す。
 店内は今は店主のみでピアノも鳴らない。
 ただ、服の中で室内の温度で動き出した友達が顔を出し、周囲を伺いだす。
 舌先を覗かせ匂いを嗅ぐ動作、一連を見守りながら、カップを置いた右の偽りの指先
 顎下からラインを指の背で撫でるなど、一通りのふれあいをしながらも、カップの中身を飲み終え
 体の体温が室温と馴染みだすのであれば、そろそろ暇う時間か。

 カチンと懐中時計を確かめ、懐へ戻すと友達と少しだけ話し出す。
 了承した友人が、再びその青い体を服の中 肌と肌の間で身を収めて体温を盗むように寛ぎ始めたのなら
 代金である銀貨を数枚置いて立ち去るだろうか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある地下酒場(鍵付)」からアウル・リヴライアンさんが去りました。