2026/02/21 のログ
ご案内:「自宅兼工房」にエウヘニアさんが現れました。
■エウヘニア > 貧民地区と平民地区の境目の路地裏。
職人たちの集う区画の奥まった場所にはなるのだろう。
似たような薬師や錬金術の看板が軒を連ねる薬屋通りや、薬師通りだとか呼ばれている通りの、奥まった目立たない場所。
そこが女の自宅兼工房として、一応看板を掲げている場所だった。
普段から異臭や異音騒ぎは日常茶飯事な界隈だから、自然賃料も安い。
自分も時折そんな騒ぎを起こしてもこのあたりだと気にも留められないのは助かっている。
見た目は貧民地区に並ぶ少し見た目が不格好な家屋の、木製扉を潜れば、見た目よりは中身はちゃんとしているのがよくわかる。
工房として来客を迎える場でもあるからか、並んだ棚にはいくつかの小瓶が並ぶ。
水薬に、軟膏。それから粉末状のものを詰め込んだ容器。
乾燥させた薬草を束ねたもの。
それらが分類別に並べられて。見本以外には天井から今まさに乾燥されている薬草の束がつるされていたりとそれっぽい内装。
カウンターの内側には、秤や、硝子管で繋がれた器具類。小さな炉が備えられて。
計器類をじ、と眺めている小柄の女の姿が一つ。
こぽ、と沸き立つ薬種の音を聞きながら、書付に時折ペンを走らせる。
■エウヘニア > 薬に使う基剤の、それぞれの個を取り出すNigredo。
それらを集めて再構成、あるいは純化としてのAlbedo。
至るCitrinitasで、薬としては完成。
それら一連の作業を大いなる業、とするのだけれど。
とくに派手なことをするわけでもない。
余分な要素を削ぎ落とし、必要なものだけを残して、合わせる。
出発点によって様々な組み合わせは存在するし、求められるものに応じてそれらは変わってゆく。
至る結果は同じでも、手段は幾通りにも変容する。
それらは世俗的な経済行動でもあるし、同時に自身の修養の道でもある。それらが重なっているのは実に幸いであり──。
だからこそ、というか────
「お金がいくらあっても足りないっていうかぁぁぁぁぁ」
本日の経理、終了。
工房としての収支の記入を終えると若干のため息。
お店の運営って難しいねえ、なんて緩ーく想いを馳せながら。
新規購入の計器類と資金のやりくりを考えるとちょっとした頭痛。
バイト、増やすしか…?とか考えながらカウンターテーブルに頭を預けた。
時々焦げないように薬種の鍋を掻き混ぜるのは忘れない。
■エウヘニア > 一度火から外して冷ましてから、粘度を確認。
仕上がりを確認して、そこから薬効に応じて摂取しやすい形に変えてゆくのだけれど。
ひとまずはそのままで保存して、休憩しようと立ち上がる。
鍋敷きの上に薬種の入った鍋を置いて、今度は薬缶を炉に掛ける。
割と工房だけで生活導線が成り立っているのを自覚しつつ、棚の見えない場所にしまってある茶缶だとかを取り出してお茶の準備を始めながら──ほあ、と小さな欠伸を一つ零すのだった。
ご案内:「自宅兼工房」からエウヘニアさんが去りました。