2025/12/28 のログ
エレイ > ともかく、男は客を迎え入れ。カーテンは再び閉ざされて──
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > 日が暮れ、混雑し始めた酒場。
年末とはいえ、酒場兼宿屋の営業に変わりはない。
教会では新年を祝う礼拝があるし、催し物も多い。だが周辺住民の食堂であり、新人冒険者の常宿であるこの建物には縁のない話だ。

「……なんちゅーか、稼げる匂いがせーへんのよなぁ」

平民地区の中でも住宅街の真ん中にあり、商業区から遠いこともあって催し物目当ての客が訪れることは珍しい。
住宅街に家族を訪ねに来る者達は日が暮れる前に帰るか、あるいはその家族の家で泊っていく。
周囲が書き入れ時なのに自分だけが置いて行かれたような気がするのは、果たして良いのか悪いのか。

今日も代り映えのしない面々が酒場を賑わせている。
カウンターからホールを舐めるように眺める。この程度の混雑なら従業員が見落とすことはないだろが、万が一がある。
注文したそうな表情の客、帰った客が残した皿など片づけるべきもの、あるいは忘れ物。
入り口から食事か宿の客が訪れるかもしれない。

セカンド > 外は寒いというのに、エールがよく出る。
エールは水分補給を兼ねて暑い時期に好まれがちだが、冬は冬で空気が乾燥していて旨い、という言葉を思い出す。
酒飲みの戯言と片づけるべきか、顧客心理と捉えるべきかは判断しかねた。

「来年はもーちょい外に出たいもんやなぁ」

ぽつりと呟く。宿六のやる事を見届けた今、ここに留まる理由はない。
とはいえ、錬金術の実験ができる地下室と酒場兼宿屋の雇われ店長という立場を捨て去るのも惜しい。
成功体験は身体に纏わりつき、縛る。時には失敗して身軽になるべきだが、気付けば女も絡めとられていた。
断ち切るほどのものがあるわけでもない。このまま泥濘のように沈む予感はあったが、解決策があるでもなかった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。