2025/10/12 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」に軍鬼さんが現れました。
軍鬼 > そこは九頭龍山中でも植物が根を枯らし苔さえ生息できない毒素と瘴気の入り混じる岩山。
大妖とも大鬼とも言われる存在が呪ったとも言われるむき出しの岩肌が先端鋭く切り立ち聳える名も無き場所。
鬼の頭領とも言われながらも群れを嫌う鬼はその切り立つ岩肌を脇腹に宛がい。
腹部の皮膚と筋肉に僅かながらの力を練りこむ事で痛みすら感じず横たわる、と言う事に近い姿勢を取っていた。

今宵の月は分厚い雲に隠れ周囲は薄暗く、植物が無い事から近くに生物も存在しない。
心地よい昼寝と合一、鍛錬に近しいそれを行いながら眠っている。
いや。眠っているのか、目を閉じて集中しているのか。ともかく殺気やそういったものは発しない。
自分の首に賞金は賭けられていてもおかしくはない。寒村1つを崩壊させたのだから。

また、龍脈や気脈といった大地に流れるそれらを乱す様に山1つを吹き飛ばした事も邪悪ならざる者からすれば度し難いと言える行いかもしれなかった。

「。」

恥じる事も詫びる気持ちもない。事実は変わらず起きたことは元に戻せない。
今はただある存在から言われた合一の精神を元にした鍛錬を含めた休息を取っていた。
自ら災いになるつもりはないが売られる災いならば買わない理由もない。
その程度には好戦的な鬼も、向けられる視線も殺意も敵意もないなら静かなものだった。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」に桃花さんが現れました。
軍鬼 > 「む。」

から。からん、ころん――。
ほんの僅か、切り立つ岩山の穂先。それが欠けて斜面から転がり落ちていく。
山との一体化、山の一部となり切れていない証拠。
僅かな乱れと僅かな力の配分の誤差。それが槍の穂先の様な岩の先端を崩してしまう。
脇腹に掛かる圧力が先ほどまでよりはるかに弱く、優しいそれとなってしまう。
鉱石ではなくただの花崗岩程度の硬さのそれは先ほどまでの鋭さがあってこその鍛錬の場になりえていた。
先端が欠けてしまった今、それはただの寝心地の良い寝台と何ら変わらない。
岩肌に手を伸ばし、その折れた穂先付近を鬼の剛力で掴み取り、腕と手頸の力だけで姿勢を入れ替え。
己の頭に生える忌まわしくもあり捨てきれない鬼と人の間を揺蕩う証。
鬼の角と岩山の少し先端の欠けた部分を喰い合わせるように。
首と肩の筋肉は膨れ上がり、岩山の上に一本の樹木の様に自らの肉体を垂直に角一本で支える形の逆立ちの姿勢に変わる。

桃花 > 「けっほ。…相変わらずこの辺りは息苦しいの…」

毒素と瘴気の入り混じる山に、明らかに少女にしか見えない存在がやってきた
咳はするものの、毒と瘴気にやられている様子も無く
鬼が合一の修行を行っている岩山へ跳びあがっていこう

「蓬達……っと」

空中で空を蹴り、その場に滞空する真人の少女
逆立ちをしている鬼に、気安く声をかけようとしたが邪魔かと思い口を噤み
そのまま、空を蹴り続けて様子を見る

恐らく、山が崩れたのは暴れたのではなく
合一の修行中に意図せず崩してしまったのだろうとは感じているが、その事も聞こうと思いつつ
また、こちらの試作品も出来たため、その効果を試したいという考えもある故に、会いに来たのであった

「―――――――……」

師匠など、自分にはおこがましいが…
まるで子供を見るような視線で、修行の光景を見守っていよう
勿論その視線には敵意は無く、慈愛と庇護の情が見て取れる