2025/07/22 のログ
ご案内:「王都マグメール平民地区-Bar『小麦の稲穂』」にズラトさんが現れました。
■ズラト > 朝方。空模様はまるで夜のよう……
は言い過ぎにしても分厚い雲が立ち込めて暗く、
ざあざあとバケツを引っくり返したような大雨。
集合住宅に両隣を挟まれて狭苦しそうに立つ小さな酒場。
木目の扉の真横には、
【Bar『Pšeničné klasy(小麦の稲穂)』】の置き看板が設置されている。
木目の扉のあちこちに、
営業中の札やら本日のおすすめメニューの黒板やらがぶら下がっていた。
只今モーニング営業中。
外観通り、広いとは言えない店内には客は居らず店主が一人きり。
蓄音機から奏でられるしっとりとした曲が流れていた。
「えっらい雨やねえ。雨宿りおっけー! てな札でも提げといたろかしら」
一杯は何かしろ頼んで貰うけどな。
何て独り言を零すと早速引き出しから木札を一枚取り出しては、さらさらさら、
『雨宿り歓迎!』『飲み物代お勉強させてもらいます』云々と筆で記していく。
軽く振って墨を乾かしてから扉を開ければ、
雨風がすぐに吹き込んでちょいと濡れつつ看板に引っ掛けて直ぐ店内に出戻る。
「ぃよ~~~し」
雨水で消える心配のない墨なので、木目が濡れて見にくい以外は問題なし。
タオルで軽く顔やら拭いてから入口近くに置いて、客席の一つに腰掛ける。
からん、と小気味よく鳴る真ん丸な氷入りのオレンジジュースのグラスを持ち上げてから一口含んで一息。一服。
■ズラト > お客さんは来ないけれど、雨に降られてびしょ濡れで駆け込む羽目になった人も居ないという事。ええこっちゃ、と、のんびりと、雨音と音楽とオレンジジュースを楽しんで。
ご案内:「王都マグメール平民地区-Bar『小麦の稲穂』」からズラトさんが去りました。