2026/01/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 夕方。帰宅した男は酒場の店主から荷物が届いている旨を聞かされた。
「俺に――あいつから?」
奇妙そうに眉を顰める。知己の貴族からだが、何か受け取るものがあっただろうかと首を傾げる。
彼に仕えている女騎士からかとも思ったが、それならば自身の名前で送ってくるだろう。包みを開けて小さく唸る。
「あー……話したなぁ、そういえば」
入っていたのはテーブルゲーム一式と本一冊。東方のチェスと、それをパズルにした本だ。チェスプロブレムと言えば伝わるか。
しばらく前に男が港を訪れた際、船乗りが遊んでいる姿を目にした。なかなか面白そうだと知己に話したことも思い出す。
チェスと違ってキング以外は捕虜にでき、自分の軍勢として出撃させられると聞いた時は驚いたものだ。
本は舶来物で、男は書かれている異国の文字を読めない。しかし、駒の動きは矢印が、何手詰めかは数字が書かれていて何となく理解できる。
■ヴァン > 「飯を食う時に読むか……悪い、ここに置いておいて」
そう店主に告げて、男は床へ置いていた肩掛け鞄から蝋燭を取り出した。紫色をした、趣味の悪い代物だ。燭台に立てて火をつける。
「さて。まがい物じゃなければいいが……。
うん、時化ってないな、点いた。――この国には『二千年』の歴史がある。この国はマグメール王国という」
不思議なことに二千年という言葉を男が紡いだ時、ジッという音がして火は青色に変わった。続く言葉が終わるとすぐに赤色に変わる。
一種のマジックアイテムだ。蝋燭だけにそれなりの時間使えるが、いかんせん使い所が難しい。
というのも、男はこの品にこめられた魔法、≪嘘感知≫を使えるのだ。
利点は第三者にも嘘の有無が判る事ぐらいだが、この品が役立つ機会などあるのだろうか。
「闇市場で買えばそれなりの値段する代物だが、そこまで売りに行くのも面倒だな。しばらくとっておいて、溜まったら行くか。
こんなのが欲しい、って人がいたら喜んで売るんだが……」
男は階段を上る。昨晩夜更かしをしたせいで猛烈に眠い。夕食を摂るにしても、仮眠をとってからにしよう――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」からヴァンさんが去りました。