2026/01/09 のログ
■ナイト > 彼の言葉を聞けば、自慢げにふふんと鼻を鳴らした。
その裏で蛮族と思われていることを知れば、「蛮族とは何よ!」と声を上げて抗議しただろうが今は知らないのでこの通りである。
「あ、そう言うこと。こっちの新居が文字通り二匹の愛の巣ってことね。
ますますやり難い……じゃなくて、うん……わかったわ」
愛する者同士を引き裂く悪役になるのを気が進まないと思うのは、恋愛小説の読み過ぎによる弊害か、はたまた別に原因があるのか。
この狩りの正当性を説く男の話に耳を傾け、自分を納得させた。
これまでそんな事を一切気にせず弱肉強食を地でいっていただけに、今の自分の温さに少し呆れたが、それを顔に出しても言葉にすることは無く。
「殺る気になったなら良いわ、魔法もお好きにどうぞ。こっちも好きにやるから。
……傷は最小限で、ね。――任せなさい」
互いに足を引っ張らないことは大前提として、臨機応変に対応できるのも当然。やり方はそれぞれ自由に。
首に巻いた小型の通信機がちゃんと役に立つのはこれが初めてか。耳元の受信機から男の声が聞こえる。
耳元で囁かれるような感覚はどうもまだ慣れないが、それで気が散るほどでもない。
『了解よ』
下される指令に従って、前に出る男とは反対に少女は身を屈めて速やかに移動し、巣の傍に転がる大きな丸太の影に潜り身を隠す。
注文は簡潔。急所が見えたら射る。それだけだ。
出来れば、この一撃で沈める心持ちでいるのが望ましい。傷をつけずに狩ると言う目的もあるが、番が戻る前に仕留めることが何よりも優先すべき事項だからだ。
敵を追い回すことも狩りの楽しみだが、こうして一撃、一矢に全てを掛けるような心を研ぎ澄ます狩りも楽しいものだ。
彼が魔法を放てばワイバーンの巨体が固まる。
自由を奪われ混乱したか、立ち塞がるのがたった一人の矮小な人間と侮ったか、突進で男に襲い掛かる様は空を駆る竜らしくない振舞いだ。
既に鎖は消え飛べることにも気付かずに噛みつこうとする牙を掻い潜りながら、余裕で状況を報告する声に安心して、少女は姿勢を整え絶好のタイミングを今か今かと待ち牙を研ぐ。
息を殺して立ち上がり、魔法の矢を番え、短弓であった弓は蔦を伸ばし長弓へと姿を変えて。
バチ、バチッ――。
少女が込めた魔力に応じるように、月光の如き光を放つ矢は雷光まで帯びていく。
いっぱいまで引いて、引いて…………、放つ。
それは、丁度男が土の魔法を行使して、ワイバーンの注意を引き隙を作った瞬間だった。
「――今」
バシュッ! と、風を切り、空を裂いて一直線に突き進む閃光の矢が、晒されたワイバーンの逆鱗を射貫く。
否、消し飛ばすと言った方が良いか。一種の光線とかした矢は、逆鱗はおろかその周りの鱗、喉骨の一部を削って砕き竜の急所を消し飛ばした。
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■ナイト > 【次回継続にて。後の方はご自由にお使いください】
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