2025/09/19 のログ
ご案内:「設定自由部屋2」にキタさんが現れました。
ご案内:「設定自由部屋2」からキタさんが去りました。
ご案内:「雨の廃神社」にキタさんが現れました。
■キタ > 明け方までは打ち付けるような強い雨に古びた拝殿が崩れてしまうのではないか、そんな恐怖を覚えた程。
しかしそんな雨も今は小康状態に、拝殿の扉を開けて外へと顔を出してみれば、打ち付けられた雨によって地面へと散った青々とした木々の葉や枝。
そして散らばる手水舎の柄杓に倒れてしまった篝火の柱。
まだ昼前だというのに、それでも森の影が相まって薄暗い神社。自らが濡れるのも構わずに歩を勧め、箒を手に取ると参道を覆うその葉を掃いて退かす。
水に濡れた石畳の上の葉程足を取る危険な物も無い。
そうして、掃き終え、篝火の支柱を持ち上げなおし、手水舎の柄杓を並べなおした頃には、すっかりとその白い装束は濡れてしまった。
白と緋が染める奥の褐色が薄っすらと透ける。
けれどそれを気にした風もなく参道と森の境で足を止め、拝殿を見上げた。
「嗚呼──、良かった……。私だけでなくて。」
軒下には雨を避けて集う小鳥や、床の下には小動物の姿も見て取れる。
相変わらず、自らだけでなく誰隔てなくその身体を賭して守る拝殿の様子に優しく微笑を浮かべた。
それから、すっかり濡れてしまった自らを見下ろして、着替えねばならないだろうかと、そんな思案を巡らせる。
別に風邪を引く、体調を崩す。そういう存在ではないけれど……。
■キタ > 流石に風邪は引かなくとも寒い物は寒い。
濡れた衣類を解きながら拝殿の中。
そして衣擦れの音と共に暫く人気はその神社から失せた。
ご案内:「雨の廃神社」からキタさんが去りました。