2025/08/17 のログ
■娼館周辺 > 絵にはAmedeoとその男娼の名が記されている。
「ヘキってのは色々あるよねえ、全く。」
こういう面食いの趣味は彼女になく、ひとまずリネン類を運ぶ裏方仕事を少々進めている。
待合にフリー客が来る。老黒服がフリー客に好みを聞いている。
「ふぅん。おっぱいの大きい子。…どのくらい?ほぉ。Mカップ。」
いねえよ!と心の中で毒づく老黒服。
流石に無理だろそれはよ!
「…すごく太っている子になるとおもうんですがねえ、まあ、バランスを考えると…」
大体30代半ばくらいで、十分豊満な感じの人を何人か。
黒服が出勤している嬢から「この子なんてどうです。母性すごいですよ。ウエストも出てない。うん、ではそれで案内しましょう」
■娼館周辺 > 一方、
館の中にある休憩室某所で、アメデオ君の横顔を見ているメイベリーンさんはすごく幸せな顔をしている。生きててよかった感がすごい。もうすごい。
かわいいはそのうちガンにも効くようになるって信じてる。
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今日は土曜の夜なので、朝まで!と意気込む客もまあまあいる。
■娼館周辺 > 「好みが強い人はね、専門店に行った方がはええんだよな…」
老黒服は独りごちる。まず勢いでもここに来た時点で当店が信用されているのは嬉しいが、厳しいものは厳しい。
「…募集かけた方がいいのかねえ。」
完璧な性的魅力の人間は、そうそういない。もしいるとすれば、わざわざ好みに合わせることができる連中だ。十中八九サキュバスか、何かの罠か。60に差し掛かっている彼の見解であった。
その独り言を聞いていたアンジーが、黒い髪をバラリ、と垂らしてカウンターの中にコンシェルジュよろしく座している老黒服に
「チーフー。…参考になる本貸そうか?ギリギリ探せばいる感じの人類、他にもいると思うんですけど…あ、活字しか読まない?…わーかりました、お部屋に戻ってますよ」
例えば、巨人の女性で小さい方の人をスカウトすればそういう性癖の客を呼べる。フィクションでしかないものをギリギリで実現できる方法はあると彼女は言いたかった。ベテランである黒服の老人は耳を貸さなかったが。
ご案内:「娼館・大衆店「プリプリ」」から娼館周辺さんが去りました。