2025/07/04 のログ
ご案内:「朝の廃神社」にキタさんが現れました。
■キタ > 爽やかな朝日の降り注ぐ森の中、少しばかり玉砂利から伸びる草を刈り、倒れていた灯篭の一つが修復されたことで少しだけ人に見せられるようになった神社。
これで朝露に足を取られる事もなく少しは歩きやすくなったと満足げに見渡していた。
相変わらず森から続く参道や畑に続く小道は伸び放題なのだけれど。
「嗚呼──少しずつでも、綺麗になるのは嬉しいものね。」
肝心の拝殿や本殿は相変わらず朽ちたまま。それでもまずは第一歩と言うところ。
毎朝の決まりの様に手水舎へと歩を進める。夜間の風と雨と、小鳥や小動物に遊ばれ散らばる柄杓を整える事から、1日が始まる。
この日の手水舎から湧き出る水は、いつもより甘い香りの強いもの。
その水に手を浸して思い出すのはその湧き水の甘さと綺麗さ。柄杓を用いずそのまま口元に運べば、こくん、と嚥下した。その表情は満足そうに。
■キタ > 普段より手水舎の作法を教えている側が、自ら破っている所など見せるわけにはいかない。
だから、一人の時だけの特権。舌を浸して楽しんだりしながらこれから陽が昇り活動的になる時間。
そんな街の喧騒から離れた神社では、畑仕事に勤しむ巫女の姿が──
ご案内:「朝の廃神社」からキタさんが去りました。