2025/12/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 地区不明 コロシアムの場」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 地区、不明
 開示、無し
 平民とも富裕とも言い切れない調度品と空間の仕上がり方。
 狭間が近いものの、意図した半歩ではない。
 中央のみには喧騒と悲鳴があり、周囲はダイラスのように騒ぎ立てるのではなく眺めている。

 冬を迎えた冷気が溜まる王都の空気
 メイラも装いこそ、黒い基調 動きやすい形にしてから変えることもしなくなった下半がある。
 だが肩から羽織る厚みのある悪狼の毛皮は整った毛並みをしている。
 見るからに暖かそうな姿ながら、手元にはグラスが一つ。
 透明度よりも彫り込みを意識した細工物には赤というよりも紫に近い
 渋みや酸味よりも甘さを思わせる酒
 満たした姿から今は数口減らしたもの。

 席は遠目 座るよりも立ち見を選んでいるのは寛ぐではなく眺めるを意識しているせい。
 今中央は奴隷ではなく、粗末な朽ちた武器で応戦させられている貴族の成れの果て
 どこかの肥え豚か どこかのなにもしてこなかった浪費するだけの子か
 なるべく痛めつけるように殺せと言われているのか、すぐには終わらない時間が流れている。
 瞳は人材を探すようなダンタリオの性よりも、今はメイラとしてか。
 穏やかな静の顔で、口元にグラスの中身を傾け、気持ちを洗うようにしている。
 見るからに清々しているというのは、片付いた部屋の中で一食一献やるようなものだろうか?
 眉一つすら浮かばせず、死んで当然という人間ほど気兼ねなく見れる悲劇と処刑と残酷さ

 此処で出されるなお特別な酒の色も味も、普段飲み食いするものと比べるばかりの味
 しかし、気持ち穏やかに清々しているように見えるそれは、メイラもまた貴族ということか。


   「―――事が片付いて、こんなにも心を梳いた気分になるのは
    きっと片付かない“アレ”があるせいですわね。」
 
 
 飢えた気持ちも乾く心も
 目の前でいつまでも落ちない熟れようとしない実を見上げるだけでは
 獣は舌も戻すし唾液も乾くというものだ。

ご案内:「王都マグメール 地区不明 コロシアムの場」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。