2025/11/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/コーヒーハウス」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > コーヒーハウス。
王国各地の情報が集まる場所。貴賤を問わずに人が集まるここは、夕方特に賑わっている。
銀髪の男は瓦版――まだ新聞と呼べる代物ではない――を手に、渋い顔をしていた。コーヒーのせいではない。
「『セレネルの海で海賊が活発化、略奪行為横行』……か」
男が属する家は貿易と借款を家業・稼業としている。
その利益の一部は当然王国へと納められる――具体的には、魔族の国との戦費として。
納めるのは定額ではなく定率だ。これが減るのは宜しくない。戦争は気合でカバーできない。
この状況が続けば戦線は後退するだろう。王国は斜陽気味だが、落日となるのは避けたい。
「栄えある王国海軍は何をしているのやら……だ」
海賊退治は冒険者向きの仕事ではない。海上での戦いは陸上とは何もかもが異なる。
そういったノウハウを持つ者は冒険者にあまりいないし、いても陸上の割のいい仕事にとられがちだ。
結局、それらは本職である兵士の仕事となる。
瓦版から目をあげると、様々な人々が多様な瓦版に目を落としている。中には男同様、周囲を眺める者も。
こういった場での意見交換は極めて有用だ。コーヒーを頼むだけの金があれば、ここでは身分は関係ない。
自由な議論ができる数少ない場所としてもここは賑わっていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/コーヒーハウス」にヴァンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/コーヒーハウス」にヴァンさんが現れました。