2025/09/14 のログ
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──温泉旅籠内の、主に宿泊客向けに用意されたサービスの一つが、このマッサージ室である。
その施術室はいくつかの個室に分かれており、客は専用のカウンターで受付を済ませた後、各個室で待機しているスタッフと
一対一でマッサージを受けることになる。
なお、客にどのような施術を行うかは、スタッフの判断にすべて委ねる、というあたりはこの旅籠らしいといった所。
ついでに、各個室内には客に安心感を与え、施術への抵抗感を知らず知らずのうちに薄れさせてゆく効果を持った、
ほのかな香りのアロマが炊かれていたりもする。効果がどれほど出るかはその客次第なのだが。
「──さーて、今日もブブイーンと張り切ってやりますか、ねぇッ……と」
その中の一室に腕をグリングリンと回しながらやってきたのは作務衣姿の金髪の男。
知り合いからの依頼という形で臨時のマッサージ師としてやってきている冒険者、という立場は今も変わらないのだが、
もうすっかりここの一員として馴染んでしまっていた。
そんな自分に時折疑問を持たないでもないが、男自身としてもなんやかんやこの仕事は
気に入っているのでまあいいか、とあまり深く考えないことにしたのだった。
「今日はどんなお客が来るかねぇ……」
ともかく、男は施術台の傍のスツールに腰掛け、腕組みしながら客待ちを始める。
出入り口のカーテンが開かれ客が現れるか、あるいは魔導機械の通信機を通して客室への
出張依頼が来るか。
いずれかの訪れが、今日の男の仕事の開始の合図となるのだろう。
もしかしたら、受付を経ずに紛れ込んで来てしまうような珍客が現れる、なんてこともあるかもしれないが。
■エレイ > やがてカーテンが開き、客が現れれば男は笑顔で迎え入れ──
ご案内:「九頭竜の水浴び場 マッサージ室」からエレイさんが去りました。
ご案内:「冒険者の依頼・退治依頼」にカルムさんが現れました。
■カルム > 冒険者ギルドに張り出された依頼を見て、それを受ける事にした。
内容は、良く在る退治依頼であり、貴族が依頼人だからか報酬もそれなりによさそうだった。
金額が決まっているので、頭割りという事にはなるが、余り大人数でなければ、元は取れるだろう金額だ。
ギルドの受付に確認をしたら、運よく枠があったので、その依頼を受ける事にした。
カルムはソロだが、ベテランという事もあり、依頼の受諾を許された。
他に冒険者を募ってから出発するので、少し待つように言われて、その間に、準備を行いつつ待つことに。
それが――――3時間前の事。
依頼のあった、富裕地区の墓地に足を運んで、カルムは周囲を見回す。
確かに、依頼書に合ったとおりに、来てみた感想がある。
「ちょっとばかり、依頼と、違うんじゃね……?」
それが、最初の感想だった。
依頼書にあるアンデッドの数と、墓地に居るアンデッドの数が合わない気がする。
ちゃんとギルドも張り出す前にチェックは行うが。
トラブルと言うのは良く在るものだ。
ううむ、とカルムは小さくうなりながら、アンデッドの数を、数えてみる事にした。
■カルム > アンデッドの数5d6+10 [5d6+10→3+5+5+5+6+(+10)=34]
■カルム > 「は………?」
依頼書を見る。そこには、十数体と書かれている。
目の前を見る。どう考えても倍以上はいる気がする。
居る気がするという言い方は、それこそ……現実逃避でしかない。
運がいいと言えるのは、此処が、富裕地区の貴族の墓地だからこそ、鉄のしっかりした門と石の壁があるという事。
ゾンビもスケルトンもそこから出ることができないので、外に被害が出ていないという所。
不幸と言うのを考えるなら、一番最初にたどり着いたカルムが残念ながら一人という事だった。
「嫌まず無理だろこれ。」
カルムは、一般的なレベルの冒険者であり、普通と言うレベルから出るものでは無い。
魔法の武器なんて持ってないし魔法なんて覚えてもない、普通の戦士だ。
確かに1体2体とか、頑張れば5体くらいは相手ができるが。
流石にどう考えても数が多すぎる。
これは、もう少し、ギルドからの増援を待つのと。
状況をしっかりと確認して、ギルドを通して貴族に報酬の増額を願わなければなるまい。
十数体が数十体とか、どんなあほが依頼書造ればこうなるんだよ、と冒険者は独り言ちる。
とりあえず、持ってきた魔法石……魔法を込めた使い捨ての石の数を確認する。
■カルム > 魔法石の数
右のダイスから、低級、中級、上級 [3d6+0→3+3+3+(+0)=9]
■カルム > カルムの準備していた魔法石は、アンデッド退治で街中の墓地という事で、聖属性……アンデッドに特攻の魔石だ。
十数体とは聞いていたが、念のために準備していたのが功を奏したようだ。
「低級が3、中級が、3、上級も3か……。
手痛い出費だけど……なんとかは、成るか。」
聖水も二本持ってきているし、武器もゾンビやスケルトン様に、と、モーニングスターにしている。
ただ、上級の魔法石を使うとなると、一人でやって、報酬満額+増額を貰えたとしても、足が出るに違いない。
それなら、もう少し目減りしたとしても、仲間が欲しい所。
依頼の達成の報告はしていないし、ギルドの受付さんも、増援があることは約束してくれている。
なので、もう少しだけ、待っていたほうが良いだろう。
なにせ、ゾンビたちはこの墓地に閉じ込められているような状態だ、直ちに危険があると言う訳では無い。
依頼の期限に関しても特に記載がないので、今すぐナウで終わらせるような物でも、ないと思われる。
「墓地の中身は、と。」
念のために、墓地の見取り図をギルドから貰っているので、確認してみたが。
やはり墓地と言うことも有り、出入り口はここ一つしかない。
それなら、最悪此処で防衛線を張ればなんとかなるという事も把握できる。
カルムは、墓地の方を警戒しながらも、追加の冒険者が来るのを待つことにした。