2025/07/19 のログ
ネーラ > …まあ中までは再現できないのじゃがな…私も教えてないしのう…と、カネにニンマリしている笑顔の裏では考えている。
本物はここにしかないからな。ふっふ。

「うん?おぉ、早くなったな。流石に慣れたか?」

店で働くものなら、後ろからカウンターを見ることもある。
ハイスツールの上に乗った、革袋の入った砂金のようにどっしりとしたヒップの具合。
太ももの肉付きの豊かさ、それでいて脚フェチも膝を屈する、すらっと伸びたふくらはぎの長さと足首の細さ。

自らの魅力を宣伝に使うことにあまり躊躇いはない。何しろ元手がかからないのだから。
神経が太いのか、変に悠然としている。少々のトラブルなら魔法で始末できるのでもあるから。
無論、客もバイトもこの肢体を見て力が出るのなら、全く構わないのであった。


「そうじゃなあ……」
何かして欲しいこと。

先日のプールで、成り行きとはいえ文字通り体を重ねたことを思い出す。
あれをもう一度…

「………」
憂うのか惑うのか、白昼を眺める横顔に。
何かあった男女の空気がちょっとする。

「特にないのう…逆にトリーは何かあるか?」

レンズの向こうで僅かにしなのある流し目。

ケストレル > たとえ本物と差異があるとしても、外見だけでも衆人には十分なのではなかろうか
そんな事を考えながらニンマリと売り上げを数える店主の横顔を見つつ思う
ナチュラルに心を読んだ? 気の所為である

「まあ、概ね想定通りの仕事っすからね、これくらいならちょいちょい冒険者あての依頼でも来てたっすから」

繁忙期の商店の手伝いが依頼としてギルドへ届け出される時が時たまある
心躍る冒険、というわけではないので当然冒険者からの人気は高くない
しかし早急に対応しなければならないので、そういう時は、不人気依頼請負人(ケストレル)の出番なのだ

それに早めに仕事を片付けてしまえば、こうしてカウンターに座す店主の姿を見る時間も増やせる
単純業務で疲れた体と心を癒す私服の眼福タイムである
店主もそれを理解しているのだろうから、win-winと言っても良いだろう 多分

「……んーと、それじゃあこないだプールではしゃぎ過ぎた所為か身体が少し怠くて
 何か元気の出せそうなこととか、ないっすかねぇ?」

あ、何か(倫理的に)良からぬこと考えてる顔だ
と傍目に見れば物憂げな表情の店主を見て察する
特にない、と返答が来たけれど、絶対何かあるだろうと踏んで、逆に何かないか、と問われたケストレルは少し考えるフリをしてから答えた

丁度客の波も引いたし、お互い休憩時間という事でどうでしょう?と店の奥へと視線を向ける

ネーラ > たまたま二人の考えていることがQ&Aとして成立していただけの瞬間であった。


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おやおやマセておるな。
店主の眉が少し跳ねた。

「…そうさのぅ…ちょうどあっち側には、あるはずじゃな…」

つまり、店の奥。この職住一体型の建物の、家の方である。

バイトのくせに、と気のない空気を出しつつ、体の奥底の震えに応える風が感じられれば、嫌そうな上っ面に却って艶めくものがある。


「…居間で待っておれ。少し綺麗にしてくるのでな。」


店の正面ドアのノブに「CLOSED -休憩中♡-」のふだをかけ、カウンター脇のドアを開けて家に入る

ご案内:「平民地区/にわとこ商店」からネーラさんが去りました。
ご案内:「平民地区/にわとこ商店」からケストレルさんが去りました。