2025/12/11 のログ
ご案内:「魔族の国・瘴気の洞穴」に魔王ニルヴァローグさんが現れました。
■魔王ニルヴァローグ >
「ふ……はは───」
薄紫色の霧烟る、魔族の国の洞穴が一つ。
「──、なか、なか…。どうして……良いもの、だな」
ずる…ずるり。ぬぢゅ──。
魔王の黒肌を這い回るのは粘ついた液体を滴らせる野太い触手型の魔物。
その強大な魔力の匂いを嗅ぎつけ、さしたる知能もないそれは本能のみで魔王の肢体へと触手を絡ませていた。
「このような、仔を孕んでみるのも、一興か…?」
嫌な顔を浮かべることもなく、己が身体を這い回る触手へと無感情な視線を落とす。
あらゆる生物を魔胎にて育んできたが、思えばこういう魔物を産み落としたことはなかった。
叶えばアビステンタクルとでも名付けようか、戦場に放てばさぞ淫靡な光景を拝ませてくれるに違いない──。
■魔王ニルヴァローグ >
魔王の身体をただ這い回るだけだった触手の魔物も、それが雌の形状をしていると判断すれば繁殖行為へと移る。
腕や脚へと巻き付き、その股座を弄るように、秘裂を擦り上げる。
魔物が分泌する液体には雌を高揚させる成分が含まれているのだろうが、この魔王には元々そのようなものは不要。
魔王ニルヴァローグが一番最初に喰らった魔王こそが淫魔王。故に殆どの異常を弾く肉体ではあるが、淫蕩に堕ちる素質は備えている。
「っぅ゛」
この雌の身体は発情している。
そう感じ取った触手は躊躇なく、魔王の胎へと侵入を試みる、
魔王の太腿程もありそうな野太さ、それが肉穴を穿ち、腹を内側から歪ませる。
触手はその身体を持ち上げ、我先と言わんばかりに穴へと殺到する。
瘴気に満ちた洞窟の億、そこはしばらくの間、触手が魔王の肉体を貪る音だけが聞こえる空間となり──。
■魔王ニルヴァローグ >
───……。
「悪くない」
どろりとした粘液の滴る指先を舐る魔王の表情は能面のように変わらない。
全身を触手の吐き出した体液で汚しながら、腹にはそれこそその容積を超える程のものを吐き出されているにも関わらず。
「此れを産み増やすのは、少々心躍るな」
そんな言葉を呟く、その場に座り込む魔王の周囲には干からびたように乾いた無数の触手が転がる。
魔王の胎に精気を貪られ、体液を喰らい尽くされた触手型の魔物の変わり果てた姿だった。
■魔王ニルヴァローグ >
ゴブリン、オーク、オーガ、トロル、ミノタウロス、そしてローパー。
魔胎にて喰らい、産み落とし、己が軍勢として駒を増やしてきたが───。
「さて、こうなると他に何がいるか…」
「やはり、竜か」
瘴気に包まれる洞窟で独り言ちる魔王。
力有る原種の生物は大方喰らったか。
となればやはり次に望むは強き力を持った、特殊な個体。
名つきとも呼ばれる、突然変異体を含む特別協力な個体。
雑兵は揃えた。あとはそれらを統率する側近を揃えよう。
それにはやはり、強き者でなければならないだろう。