2025/10/06 のログ
■ルージェ > ふい、と握り込んだ手を開いて、払う。
立ち止まっていた足取りが再びゆっくりと歩む中。
「────、───………」
声音が緩く古詩をなぞる。歌のような旋律はなく、単なる抑揚だけが静謐を揺らす。
さら、と挙措に伴う衣擦れの音だけがそれに連なり。
大きくも小さくもない声音は伸びやかに夜を渡った。
■ルージェ > ふわふわと花の香りが舞う。
魔の国の僻地に住まう女は閑の畔に一人歩む。
その姿は見た目通りともいえるし───あるいは対峙したものは別の印象を抱くのだろうとしても。
それはどちらも女の本質を示したものではあるのだった。
ご案内:「魔族の国」からルージェさんが去りました。