2025/07/13 のログ
ご案内:「「帝都シェンヤン」皇城 - 酒池肉林の狂宴」に玖妲さんが現れました。
玖妲 >  
夜も更けたシェンヤンの皇城。
大広間の一室…淫靡退廃の香りに満ちた空間となったそこでは、宴が行われていた。

一人の后によって開かれる酒宴。
乱れに乱れた宴の場では、最早酒に酔ったか、人に酔ったか…。
男女入り乱れ、淫らな行為に耽る地獄絵図。

各々が欲望を満たすことだけを求める狂乱の淫宴は、まだ始まったばかり。

そんな宴の場の様子を優雅に足を組み上げ眺める女が一人。
この宴を開いた張本人。后女の一人であり、このシェンヤンという国の腐敗堕落を望む悪婦である。

悪趣味な意匠の扇で口元を隠し、その奥に愉悦の笑みを湛えた女はただただ、血の色の瞳で狂乱の宴を見世物のように眺めていた。

その姿は妖艶な熟れた妙齢の女──あるいは、その年に見合わぬ笑みを浮かべた童女。
見る者によって、そのどちらにも見える───だというのに、その場の誰もが違和を感じることができない──不可思議であった。