2025/12/12 のログ
ご案内:「タナール砦」にアビールさんが現れました。
■アビール > 本来傭兵仕事はしないのだが、あまりにも緊急的な話だったようで、冒険者ギルド長経由で直接の依頼が来た。
内容は、タナール砦が落ちたのだが、その軍勢が通常の魔族ではない、ということ。
故に、単に軍を動かしただけの場合のリスクを考えて、冒険者の腕利きを募り、軍に組み込んで急行する、という案となったのだった。
当初、なかなか首を縦に振らなかったアビールも、周到に繰り返された説得に、ついに折れた。
ただし条件を突き付けて。
その条件は、妹は混ぜないこと。
その理由は相手が不明であることと、強力である、という話を聞いたがゆえに、保険をかける必要があったから。
最悪の事態が起きたとしても、妹が王都に残っていれば、最悪の事態が最悪のままで終わることがないのがこの双子の特性でもある。
だから、妹のアリージュは王都へ残していった。
そんな状況で、腕利きの冒険者を相当数組み込んだ軍がタナール砦に到着したのが昨日のこと。
砦内を腕利きの冒険者斥候が調査して、指揮官クラスが不在、または足りていないことを確認したため、強攻に出たのが数時間前。
そして、お互いに被害をだしたものの、最終的には再度人間側に取り戻したのがちょうど先ほど、と言ったところだった。
「……それにしても」
タナール砦の魔族の国側、撤退、というより逃走しようとしていた大型の魔族を切り捨て倒し、
その倒したトロル……いや、”トロルのようなもの”を蹴り転がして観察し
「……単に色が黒い個体、ってわけでもなさそう。
明らかに、普通のトロルよりも強力だった。
……さすがに、知恵が足りないのは一緒だけれど。」
さて、これは何を意味するのか、と少し考えながら、戦後処理をしている兵士たちの様子を遠巻きに見やっていた。
■アビール > 暫し、ほかに倒した、もしくは仲間に倒された魔物たちを一つ一つ見分していく。
竜の瞳は真実を見抜くものなのだが、それでも見通せない何かをはらんでいるようで。
「……まるで、夜。真っ暗な闇夜?
自然発生する突然変異ではなく、強力な個体。
だからといって、良く似せた別種でもない。」
どういうことなの?と考えながら。
考えながら歩いているがゆえに、だんだんと砦から離れていっていることに今はまだ、気づいておらずに。