2025/11/15 のログ
ご案内:「タナール砦」に宿儺姫さんが現れました。
宿儺姫 >  
その日、戦場となった砦は王国軍…人間の国側が優勢だった。
そう……突如、誰も予測し得ない血風が吹き荒れる迄は。

「呵々…! 我も、混ぜよ!」

突然舞い降りた大鬼がつくは魔族側。
なんということはない、押されているのがそちら側であっただけのこと。

魔物の群れに混じり、最先に陣取り暴れ始めた牝鬼の姿は砦に屯する兵や砦を攻める知恵ある魔族からすれば辟易する程に見慣れたもの。

時折現れては味方となり、あるいは敵となり。またある時は敵味方無差別にただ暴れるだけ。
否応なく戦場は荒れ、優勢劣勢が入れ替わってしまうことすらも多々ある…実に傍迷惑な存在である。

宿儺姫 >  
本日の乱入もいつも通り。
好き放題に暴れ始め、味方…今回は魔族や魔物であるが──それらが巻き添えになろうとお構いなし。
射掛けられる矢を咆哮で弾き飛ばし、強固な装備ごと破壊せしめる無造作な殴る蹴る。
巨漢の兵と組み合って尚それを返し投げ捨てる剛力の体躯。
更には見た目に粗ぐわぬ疾風の如き機動性、辺りに戦の気配と血の匂いが満ちればそれに酔い、次第に狂喜的な笑みすらも見せはじめる。

こうなれば一騎当千の猛者が仕留めるか、有効な魔法による絡め手か…。
はたまた、魔王や魔将といった強力な魔族・魔物がその背を討つか。

そうでもしないと止まらないことは最早明白。
双方退却による痛み分けとなる結末すらも在り得る。

無論不覚を取ることも過去にはあったが、
牝鬼にしてみれば己の欲求を満たしつつ、強者との邂逅も望め、勝利の宴用の酒があればそれをせしめることまで出来る。
現場の者には溜まったものではないが、リスクに見合う実に都合の良い"遊び場"なのであった。