2025/06/02 のログ
ご案内:「タナール砦 」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 タナール砦防衛戦 砦前

 掛けられる梯子を叩き砕き、敵を弾き飛ばす防衛側
 弩を一斉に射掛けて落とし、頑強な門を砕こうとする者らを妨害するように、油と火矢で燃え広がり、転げる者ら。
 砦は護るよりも攻めるほうが難しく、制圧にはその三倍~は必要とされるという。

 門が開き、首無し妖馬で出ずるのは、黒い異形兜姿
 片手で切っ先を浮かせて鉄塊を支える、怪力令嬢(メイラ・ダンタリオ)


   「―――ヴォッ―――ラァッ!!!」


 淑女、令嬢とはかけ離れた裂帛の気合を入れた非特大剣の一撃
 それが馬上から降りぬかれると、馬の首がないせいで軌道がより自由になっている剣
 それが鉄塊の伸びる切っ先 間合いの広さをあいまってすれ違いざまどころか、武器を向けてくる者らもまとめて伏す。

 右へ、左へ 最前列で振るい、亀裂を造るように敵を屠る姿
 ぶつければ勝てる 食い込めば千切れる
 質量と怪力から導き出される破壊力は、その握る鉄塊で引き出される。
 怯えも、恐れも、竦みもない。

 エイコーンを何度も味わっているメイラからしてみれば
 目の前で恐ろしいほどまでに模倣してくる武器速度に比べてしまえば
 何をしても通じないあの頑強さに比べれば。

 ―――目の前の奴らは攻撃し続ければ死ぬと知れている。


   「ゔぉぁあああああああっっ!!」


 蹄でつぶす小物 突進力で弾かれる勢
 届く高さ 突き出される槍だけに鉄塊のような剣が叩きつけられていく。
 全身を固める黒真銀に、多少の撃をまるで気にしないように受け
 ぶつけられながら叩き切る姿は、周囲に赤と肉の道を造るようにひっかき回す。


 誰かがメイラの掛かり具合に落ち着けと叫んでいる。
 メイラの原動力は、忠義こそが全てながらいまだアスピダを攻略できない
 自分への弱さ、憤り、クシフォス・ガウルス エイコーン
 全て、全てが燃料となっている。
 

ご案内:「タナール砦 」にサロメさんが現れました。
サロメ >  
「──……苦戦、と報があった筈だがな」

タナール砦付近に魔物の集団を確認。
攻め込まれ防衛戦となる見込み、駐屯する兵・冒険者・傭兵含む戦力に不足あり。
珍しく早めに報告が入った時点では、防衛に苦戦するだろうと。

で、あればと精鋭を率い、魔物の軍を蹴散らすべくやってきてみれば、である。

「かの"怪力令嬢"が前線に出ている以上は兵が不足しているとは思えないが」

戦線の最後尾につき、遠視の魔法に映し出される光景を眺めながら、その圧倒的な戦力に一つ息を零して。

「とはいえ、戦場に来てのんびりと茶を飲んでいるわけにもいかないな…。
 第七師団の部隊は左右に分かれ両翼から進め。進行方向に存在する魔族はいつも通り、皆殺しだ。
 ──中央には近づくなよ。命が惜しければ触りにいってもいいが」

部隊に指令を下し、しばし戦場の様子を見る。
……最前線に斯様な怪物が暴れていれば、そう遅くないうちに向こうが怖気づきそうなものだが。