2025/09/09 のログ
ご案内:「無名遺跡」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > ドゴン。遺跡が揺れた。5分前から数え4度目だ。
一瞬の静寂の後に――ドゴン。またもう一回。
最後の一撃とばかりに、遺跡の壁がひとつ、打ち破られた。
ガラガラと崩れ落ちる石壁の瓦礫片と立ち上る砂ぼこり。
その中からゆっくりと姿を現すのは、大男だ。ぶらん、と片手にひとふりの斧。
普通の片手斧に見えるけれど、実際のサイズは両手斧ほど。それをぐいと背負うように肩に乗せながら。
「―――……ん?さっきも来たな、こりゃ。」
げほ、と軽く咳き込んでから周囲を見回す。
折角ギルドの依頼を完遂して帰るところだったのだけれど。
…さまよって数時間。
「ダメかな……ダメだよなァ、やっぱ。」
ひたひたと壁に触れてため息一つ。
本気で脱出しようとすれば、こう、あっさりとなんとかなりそうだけど。
遺跡がどうなるやら、他に潜っている人間もいるだろうに。
諦めて周囲を見回して、また歩き始める。さて、脱出の手掛かりはないものか。
――ていうか、どこまで戻ってきたのやら。