2025/09/08 のログ
レグルス・ダンタリオ > 「頭は下げなくていい。俺がやるべきと思ってやったことだしな。
 ティアフェルがもう問題ならそれだけで十分だ。礼もいらない」

そう言うと立ち上がり、もう一度水を口に含み飲む。
彼女は今のでだいぶ体力も気力を取り戻したようである。
もし放置していればどうなったか。まぁ、運が良ければ自分以外が助けることもあったかもしれないが。

「随分と喋る。いや、悪口のつもりはない。
 単純に先ほどまであんな様子だったのにかなり喋り始めたから驚いただけだ」

ポーチを直して、パンパンと体についた土埃を払う。

「大丈夫なのか?魔法を使えるだけの体力があるなら構わないが。
 …まぁ、大丈夫か」

ここまでで彼女のバイタリティは理解した。
まぁ本人が任せろと言っているのならそれを信じるとしよう。

「それじゃあ行こう。動けるうちに向かった方がいい。
 また空腹になったとき、俺も食糧を持っていないから次の手が取れないしな」

ティアフェル > 「んー…じゃあ、わたしがお礼を云うべき、と思ったから云わせてもらうわ。
 だって、世話になっておいて当たり前みたいな顔できないじゃない」

 軽く首を曲げて告げれば立ち上がるのを見上げるように視線を向けて。
 それから髪を解いてまとめ直して、きゅっとリボンをしっかり結ぶと立ち上がりぱんぱん、と裾を払って。

「あは、まあ……女子はおしゃべりなものよ。
 てか四日も話し相手がいなかったんだもん」

 後半極限だったのでそれどころではないが……会話にも飢えていた。
 
「うん、魔法はどっちかと云えば精神力の方だからね。お陰で気力も戻ったし……いけるいける」

 軽く力こぶを作る所作を見せて、にへ、と楽天的な笑みを浮かべ。
 しかし、彼の次の言葉に少し目を剝いて。 

「えぇっ…!? 食料あれで終わり!? だったらもうさっさと離脱一択じゃん。
 他の連中の心配してる場合じゃなくない?
 そんならはよ帰ろ。はよはよっ」

 また飢えるのはご免被る。人間食べられなきゃあっさり死ぬんだぞ。
 それに何より飢餓と云うのは本当に辛い。
 そうういことならば早く行こう!と促して行きかけて……はたっと気づいて立ち止まり振り返る。

「で……どっち?」

レグルス・ダンタリオ > 「女はおしゃべりか。そういうものか」

頷きながら彼女が立ち上がるのを見ながら。
楽天的なその笑みを極めて真面目な表情で見つめる。
そして実情を話した彼女の表情の変わり方にちょっと面白いなと思いつつ。

「仲間なら気遣った方がいいかと思ったが、必要ないならそれでいいか。
 それに綺麗な女の子なら意向を汲むように教育係から言われている」

そう言いながら彼女が自分から歩き出そうとするのを見る。
その背中と足が、ぴたりと止まってこちらを見ると。
恐る恐るといった声で。

「……ここまで来た道は概ね覚えている。
 こっちだ。…まぁ、道が変わっていたら今までの記憶は役にたたないんだがな」

なんせ遺跡だ。来た道と違う道になっていてもおかしくはない。
ただ階層としては浅い。念のため水筒に水を汲んでから、淀みない足取りで上がろうと。
彼女と共に歩いていく。…その後どうなったかは、またの機会に。

ご案内:「無名遺跡」からレグルス・ダンタリオさんが去りました。
ティアフェル >  女は三人寄れば姦しい、なんていうものだ。なんて返答したり。
 仲間とは云え……浅い関係性ではある。それに自分の命が第一である。
 食料もないのに当て所なくいるかいないのか分からない連中を探し回っている場合じゃない。

 もーまったくー。微妙にズレてるってか…危なっかしいなあ。
 と……死にかけていた分際で云うことでもないが。
 まあまあボロボロな自分を見て綺麗と云うのは思う奴いないだろうから。一部彼の云うことは冗談だと流しつつ。

「よし帰ろうすぐ帰ろうさあ帰ろう! 巻きで行くよ!」

 水さえあれば取り敢えずもう少しはどうにかなる。だけど早く出てごはんたらふく食べたい。
 一刻も早く、と彼を促して遺跡を脱出するのであった。そりゃもう巻きで!

ご案内:「無名遺跡」からティアフェルさんが去りました。