2025/07/04 のログ
ご案内:「無名遺跡」にフェイスレスさんが現れました。
フェイスレス >  
 日付 不明
 時刻 不明

 リンクされる情報は無く、完全孤独となった体は遺跡内通路を疾走する。
 まだ活動を続けている遺跡内
 瓦礫が散らばり、固い床の素材。
 まるでガラスの靴を履いているかのような硬質的音が両足の爪先と、踵で鳴り続ける。


    「―――新たな経路を確認。」


 見えた壁の亀裂
 見えるそれは生きた光キノコやコケ、または蛍光塗料 または照明の明かり。
 長いスカートをなびかせ、重量のあるこの体から繰り出される跳躍。
 伸ばし切った片足と畳んだ片足。
 金属で構成された短ヒール型の金属ブーツは
 硬度 重量 加速 という三つのそれを破壊力という答えに流し込み
 向こう側への穴を貫通させた全身は、壁を破壊貫通させた特攻脚の姿から一転
 全身を丸めるように畳み、尾を引く白い長髪が背中に沿って曲線を描く。

 着地 陥没
 重量のある体は高さに対する重力という名の暴力
 なるべくダメージを低くしようと努めながら、軽くへこんだ床素材と共に立ち上がれば、周囲は通路から出てきた
 分厚い金属板で構成された単純だからこそしぶとく、拙い動きだからこそ数がややいる二足型魔導機械群。


   「敵反応、多数を確認致しました。

                ―――これより排除します。」


 右手に携えなおすのは、長剣型銃剣(ガン・ブレード)
 銃身の部位に剣身を伸ばした、グリップとなる銃床と引き金を取り付ける
 間違いなく人間での発想ではなく、魔導機械に魅入られた何かの作品か。
 美顔の面貌を崩さず、唇すら動かないままの発声。
 造り物だからこそできる欠けた発言表現。
 

 

ご案内:「無名遺跡」からフェイスレスさんが去りました。