2026/02/28 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 久しぶりのアスピダだった。
 最近は、冬を過ぎるまでの間は王都に滞在している時間と
 砦の中で過ごしていた時間のほうが圧倒的に長い。

 生きているのか、死んでいるのかもわからないあの馬鹿英雄(クシフォス)
 目の前で王に唾を吐きかけるような真似さえしてくれれば、わたくしは遠慮なく殺せるとメイラは自負する。
 ―――だがそれでも、死んだ英雄だけが良き英雄という言葉をこうもいい様に使われてしまった
 アレへの 同情 惜しみ 寂しさ がないわけではない。
 間違いなく貢献していた人物なのだから それゆえに、寝返り 復讐 傀儡
 どんな理由かもわからないまま、死人の部下を連れて自身だけは正体をひた隠しにしたまま粛々と事を進める姿
 楽にしてやりたいという気持ちと、仇なす糞を必ずわたくしが殺すという気持ちは同じようなものだ。


   「―――真似でも空っぽでも雇われでもいい
    とっととかかっていらして 今のわたくしは、アレの事ばかり考えてもやもやしますのよ。」


 そう言って、黒に包まれた姿 抜き出す鉄塊の板のような巨剣
 肉骨が断ち割れる速度で振るえば、重さと硬度による切れ味が発揮される。
 それを証明するように、その重たい物を抱えてもなお獣のような速度と足の動き。
 第一声の打ち合いの激しい金属の悲鳴は、何度も何度も撓んで震えてを繰り返す重たい金属音で響いた。
 
 
 

メイラ・ダンタリオ >  
 王都や港湾都市の澱みに比べれば、互いで ぶち殺す という意識以外は軽薄なもの
 むしろ澄んですらいるように思える戦場の空気。
 明確に殺意を高くするのはこちら側 面倒な仕事だと思うような三下はとっとと死ぬ
 傭兵共の剣は退き際を持ち、金に見合った働きをし、死ぬということだけは絶対に避けたがる。

 だから最後まで意地を張って死ぬようなやくざ根性も
 死ぬそれを本位とするような騎士道精神もない。

 黒い鎧 異形の兜に身を包んだメイラの籠った声は、剣を振るう度にイカれ具合が増していく
 イーヴィアがもたらす鎧の高揚感 脳内と胃袋で湧き出るアドレナリンのような人体生成物質
 傭兵はメイラの狂気伝染で広がった群れの剣と槍と弓の勢いの前に躯が増え、デュラハンのような首無し共には
 その圧倒的な巨剣と怪力による、鎧に防御をまかせっきりにするような一撃で千切り壊すように。

 たとえ切れずとも潰れるように壊れてしまえばそれらは起き上がれもしない鉄くず同然
 成仏させられなくてもいい 役立たずにさえできればそれでいい と言わんばかりに。
 メイラと同じように質量 力 バフ どれでもいい
 似たようなことができる攻撃力の者らが叩き潰し、貫かれ、斬りつけられていく。


   「冬の前よりもやや増えたように感じますわね 糞と馬鹿と屑共め。」


 汗と唾液が口端から零れ、息がゼェと零れるのにも構わず、剣を握り直す
 周りから目上に見られている人物が最前線で最突出する
 それは残りの勢を突出させる、教えもせずに働く法だ。


   「アイツをッッ!! このわたくしに殺させないのな゛ラ゛!!!
    ―――止まりませんわよ゛っ わたくじはッッッ!!」


 酸素を求めながらの息継ぎ継いでのいかれ声
 濁点交じりな濁った発声と声量
 
 前進突撃と言う言葉に相応しい攻城兵器の間合い外での攻防と、剣撃の音が一層激しさを重ねる中
 アスピダでのやや久しぶりの戦場は、普段のそれよりも苛烈極まる
 だが昔とは違う もはやここには盗賊崩れもおらず傭兵も少ない
 出来損ないの死体上がりと空っぽの動く鎧
 そして殺し切れない魔導機械人形だけだ。
 
 

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。