2025/08/25 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
■メイラ・ダンタリオ >
黒い鉤爪が、地を蹴り上げる。
大柄な体躯と逞しい二足歩行
太く。そして細く成っていく尾はピンと平行線に伸ばして体幹を調整し、山々の蹄では踏破しにくいところも
林の中ですら、彼らの領域。
それと共に蹄を鳴らし、轡を並べるのはメイラと何度も経験を重ねている狂気が伝染してしまった者ら。
一番先頭に、角を立てて陣を形成して突撃するのがメイラなら、それの後に続いて蹄を鳴らし、馬上用の為か
それらは槍で構える者の他、やや大柄な刃を潰して鎧ごと叩き落す為につくられたものなどが多い。
逆に歯を立てれば斬れ味頼りはすぐに失せ、罅すら起こすかもしれないせいか。
「盗賊傭兵相手にしていたころが懐かしい。」
そうぼやくのは見える集団
それらはもう向こうの空気に呑み込まれた賊や金という現実だけを頼りに足を付けている傭兵ではない
あの騎士団の関係者を除けば、それはもう首無しの全身鎧で構成された集団が目立つ。
倒しても実感が薄く、確実に減らしたのかも今一わからない。
ただ言えるのはあの鎧は物質的なものであり、何度も千切り飛ばしているせいか媒介となる代物
それらは確実に減らしている。
「さぁ、お仕事ですわっ! いつものように!
―――良い様に裏切られたあの馬鹿たれにっっ、これ以上重ねさせてたまるものですかっっ!!」
もはやエイコーンへの執念はない
魔導どうこうもない。
必要以上に近寄らず、必要以上に攻略しない。
領域を広げようともしないのだからこちらもやる気のない兵が増える
前よりも勢の密度が濃くなったと感じれば其処に居続ける時間も長くなる。
新造された長柄斧片手に、怪しげな馬に乗った群れの一群。
銀を塗布された斧は正しくアスピダ用に重点を置いて設計された代物だ。
同じく、銀を乗せた刃を持つ者らは多い。
理由は目の前のデュラハンに於いて他にはない。
成仏し損ねた見覚えのある鎧がある度に、憤る。
長柄斧と向こうの長剣が合わさる中、何度も重なり始める長柄と斧と剣
火花散る 死霊類であっても目の前のそれは確実な物体 鋼の塊。
「あらっあらっ間合いが良く伸びます事っ!!」
長柄武器の、一方的な近寄んじゃねぇよボケッと言わんばかりの、こちらに近寄らせない
徹底的な剣と鎧へぶつける斧と交差する死霊の剣。
愛馬も平たく頭を下げるから、頭上を通り過ぎる一撃すらある。
■メイラ・ダンタリオ >
同じ槍持ちとなれば、逆に間合いが同じせいか柄同士でぶつかり合うことも多々。
気を付けるべきは互いの愛馬にその刃を届かせないようにすること。
互いの狙いが届きあうのなら、防ぎあう中で愛馬(?)である二足の蜥蜴は自ら踏み込み、その口を開ければ
馬の首元へと噛みついていく。
それは馬なのか 霊体なのか
ガブリと太い馬首に食らいつく姿から如何に首無しの言えど視線、目標をそれに変えようとする動きに
傍で長柄をかみ合わせるようにしていたメイラは斧の根をかけるようにして槍ごと体を引き下ろすように
ガクンッとその姿勢、ずらさせる剛腕 右の拳を空けるや握りしめるガントレットの五指。
「―――シャッアッ!!」
胸元へ殴りつけた右ストレートと共に、脇に抱えた長柄で握る武器ごと馬上から落とす。
解放した愛馬が向きを変えるや、立ち上がり際防御に転じるしかなかった交差した両腕
其処へ向かった長柄斧の斧刃は、真上から叩き割るようにして落とし、胴鎧が前面を割り破る。
人間なら致命傷でも、デュラハンではまだ動けそうなものの、両腕を落とされた上で鎧が千切れては
媒介の力も失ったようにガランッと地面へ転げるまでは速かった。
「空っぽ相手では手柄も首級も糞ですわねぇ…、…此奴らの鎧
イーヴィアに渡したらなにか……いや、アレにオカルト性能は似合いませんわね。」
フッと鼻で息をすると、軽やかな足取りの二足大蜥蜴の脚が再び動き出す。
「トニーっ、そのまま頭を低くっ!!」
愛馬の愛称を呼びながら、長柄斧が右へ左へ
尾と同じ平行に頭を寝かせた上から長柄を振るいあげ、振った幅全てが乗るように
腕力 硬度 速度 が乗った斧が鎧と片腕を持っていく。
味方とやりあう好きに、やれ後ろからも、脇腹をその矛先で貫くも、全て自由。
殺し合いに卑怯も糞もないように
決闘や面子を気にするような側面が、こんな空っぽ人形にあるわけがない。
そこまで意志が強ければ、逆に恥を入れてみろというもの。
―――いや、恨みのほうが強いかもしれないか、とメイラは鎧人生に瞳を細める。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。