険しい山々が連なる九頭龍山脈。
その麓には「山賊街道」と呼ばれる街道が走っている。
その名の通り、山賊などがよく出る場所であり、山の近くや山中を歩く際は注意が必要である。
山賊のアジトなども山中に数多く存在している。
財宝が眠るという洞窟やダンジョンも数多い。
その一方、温泉がよく出る場所でもある。
そのため、温泉宿なども点在し、湯治に訪れる兵士なども少なくない、
※山賊街道や山の中など、そのようなシチュエーションなどでお楽しみください。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:52:20 更新
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエレイさんが去りました。
■エレイ > しかし、新たに誰かが来そうな気配はなく。
男の予想通り、その晩雨は止むことなく降り続いていたとか──
■エレイ > 「──ほう……」
ぱらぱらと雨が降る夜。
山中をランタンを携え散策していた金髪の男は、その道中で山小屋を発見して足を止めた。
男は顎に手を当て思案するような仕草をしながら、その小屋をジロジロと眺め。
「ほむ……ちょうどいいから今日はココに泊まるとしようかのう。雨もこの後強くなりそうだしな」
そう独り言ちておもむろに近づけば、一応軽くノックをした後扉を開け、中へ。
明かりの灯っていない小屋の中を、ランタンを掲げて照らして眺め回す。
中には木製のテーブルが一つに椅子が2脚。
壁沿いに設置された木製の幅広のベンチのようなものは、布団のような寝具こそないが、おそらく寝床だろう。
「──ふーむ……ちょっと埃っぽいがたまに利用されてはいるといったところかな……ウム、上等上等」
などと満足気にウンウンと頷き、テーブルの上のホコリを軽く払うと、ランタンとバッグをその上に置く。
ランタンの光は室内全体を柔らかく照らし、その光は窓から漏れて外からも伺えるだろう。
椅子のホコリも軽く払ってから、ゆっくりと腰を下ろし。
「ふぃー……──うおっ。何だ急に強まってきた雨脚」
一息ついた所で、ざざ、と急に雨音が大きくなって軽く驚きに目を丸める。
まさにすんでのところで屋根のあるところに入れた自分のタイミングの良さに
さすが俺、などと内心で自賛しつつ、タオルを取り出すと濡れた髪や顔をわしわしと拭い始め。
ゴロゴロと雷も鳴り始めたのが耳に届くと、こりゃ今夜中には止まない奴かな……と呟きを漏らし。
「ふぅむ……折角だから誰かもう一人ぐらい来てくれりゃあエエんだが……こう雨がキツいとさすがに厳しいか?」
などとつぶやきながら、出入り口の方へちらりと視線をやってみたりなどして。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にエレイさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からゼロさんが去りました。
■ゼロ > 「はい。」
彼女と、彼の関係は、自分に言えることは無い。
彼女が由とするのであれば、それで良いので、その言葉を肯定するだけにとどまる。
きっと、良いパートナーなのだろうな、と想像するに難くはない。
そもそも、彼らとの道中、天馬騎士の天馬との連携は目を見張るものがあったのは間違いない。
だからこそ、と思えるのものでも在った。
「はは、生きて帰った時は、そうですね―――立ち入りのしづらい場所では無く。
その辺の酒場とかで、食事や酒で、生き残った事を祝うのがいいと思います。」
そう、生きてこそ、だ。
美味しいものを食べて幸せを感じるのも、生きている事をしみじみと認識するのも。
何があるかわからない、それこそ、この後の道中に起こるかもしれない。
なので、今、出来ること、ささやかな事を全力で。
ゼロはそう考えている。
「ああ、これは生命維持のための古代遺産なのですよ。
ボロボロの体を鎧とセットで絶えず癒して、崩壊を防ぐ。
鎧だけでも、生きていく事自体は出来ますが、全力出せないだけ、なので。」
色々便利ですが、食事自体は、こういう風にとる必要あるんですよね、と軽く笑う。
そして、彼女の温かなまなざしに少しの感謝を。
なぜなら、ゼロ自身、自分の生まれを知らない。
だから、奇異では無いと言われて安心できて、それを伝えてくれる優しさに感謝を。
兵士と騎士は、ひと時の休息で、体を温めて。
直ぐ近くにまでになった、タナール砦へと、再度移動するのだった。
そこで何が起きたのかは、また別の時に語られることになるのだろう―――。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からリーネさんが去りました。
■リーネ > 「これからも、ずっと良い関係で在りたいものです。」
穏やかな返答。それからセレスタの見える方へ一度だけ視線を向けた。
白翼の天馬は飼葉を食みながら、静かに鼻を鳴らしている。
それ以上の言葉は続けなかった。
人と天馬の関係は、確かに言葉で説明するのが難しいものだからだ。
やがて彼の言葉が、少し重みを帯びる。――地獄になるかもしれない。
その言葉を、天馬騎士は否定しなかった。
「そうですね。だからこそ、今のうちに整えておくことが大切なのでしょう。
ゼロさんの言う通りです。……生きて、また食べる為に――。
――良い、言葉だと思います。」
其れは、戦場を知る者の言葉だった。
スープをまた一口。暖かさが喉を通り、温め。じわりと身体の奥に広がっていく。
食事というものは心が満たされるもの。こんな時だからこそ有難らなくては、と。
そして――彼も食事を取ろうと、仮面を外す。
仮面で顔を隠しているのは、怪我か何かの理由があったのだろうと考えていたのもあって、
あっさりと外すとは思わなかったからの驚きだった。
数秒だけ、静かに見詰めたのち、はっとした様な表情を向けて頭を下げた。
「……申し訳ありません、外されるとは思っていませんでしたので。
いいえ、確かに顔立ちは此方ではあまり見かけませんが――…。
ですが、とても落ち着いた印象です。
お名前にも、何処か似合っている気がします。」
それは決して奇異を見る様な眼差しではない。
利直な感想として、そう伝えるのだった――。
■ゼロ > 「そっか、………うん。
良い関係なんだね。」
騎士と、騎獣の関係は、余人にはわからないものがある。
家族のような存在だという言い方はしたが、それは聞きかじりであり、もっと深いものなのでも無いのだろうか。
其処は、彼女たちのみが知ることになるのだろう。
下手なことは言えないが、自分でもなんとか飲み込もうと理解しようとみている。
声をかけている所、何やら通じているような雰囲気を見守る。
ゼロとしては、リーネとセレスタの関係はとても、とても微笑ましいものという感覚でしかない。
宥めて居るように見えるのは、何かが足りてなかったのだろうか?
それは、良く判らないので、よくよく眺めるだけだった。
「まあ、これからが、地獄になるかもしれませんね。
だからこそ、今のうちに温かな食べ物を。
生きて、また食べるために。」
温かな食べ物に対するゼロの感覚はこれだ。
戦闘中は冷たいものを食べることが多いし、温かな物を食べられるのはありがたい。
そもそも、簡易食糧ばかりになるのだし。
美味しいご飯が食べられるというのは、それなり以上に生きる活力になる。
魔族の国で一年、一人で潜伏していた時の事を思い出していて。
「―――ん?あ。」
食事をしようとしたところ、ふと視線を持ち上げる。
男を見る騎士の視線。
それは……自分の仮面。
「あはは。
流石に、安全な場所であれば、食事の時は、仮面はとりますよ。
多少の時間は、問題はありませんし。」
そう言って仮面を外す。
仮面の下にある顔は、マグメールには珍しい、黒髪黒目、東洋の島国の方面の顔立ちだった。
「こちらでは、珍しい顔ではあるみたいですね。」
と、小さく笑って見せる。
特徴のない顔立ちだった。
■リーネ > 「……はい、仰る通りです。
この子にとっても私にとっても、大切な半身ですから。」
騎士の声音は穏やでありながら、確かな想いが込められていた。
愛馬の背筋と、鬣にそっと触れる。飼葉の許可が貰えたならば、
早速彼の為にと用意し、食べ始める様子を暫し見守る。
天馬は小さく鼻を鳴らしながら咀嚼していたが
好物であるサジーの実が無いことに僅かな不満を見せていた。
その様子が分かるからか、途端困った様な笑いを浮かべて――。
「そうですね。私達も食事と休息を取りませんと。
それでは――お言葉に甘えさせ頂きます。
……セレスタ、少しだけ待っていて下さいね。」
許可が下りているのなら問題は無かろうと
そう結論付けて、愛馬へと声を掛けてから、彼に伴われる形で食堂へと脚を進めていく。
食堂に入ると先に利用している兵の姿が目に入った。
視線に気が付くと、静かに一礼を。
騎士としての礼儀はいついかなるところでも、何処でも変わらない。
席へ案内されると、改めて食事を受け取り、椅子へと腰かけた。
湯気の立つ食事を見詰めていると、緊張が解け、ほんの少しだけ表情が和らいだ。
「暖かいものは、戦場では中々難しいですから。
こんな所で思いがけず頂けるのですから。
……ふふ、有難いとの言葉以外言えません。」
祈りを捧げてから匙を手に取ると、掬って、そっと口へ運ぶ。
風味が広がると、身体のこわばりも抜けて行くようだった。
珈琲に関しては砂糖が無くても大丈夫。とだけ答えて。
暫し、心地よい苦みと暖かな食事を前に、気力も心も充実していく。
そしてふと――思うのだ。仮面の彼は、どう食事をとるのだろうとも。
■ゼロ > 「いえいえ。聞いたことがあります、騎馬隊とか、竜騎士隊、どの部隊も。
相棒は家族の様なものだって、聞いたことがありますので。」
リーネの相棒、天馬。彼も空を飛んで周囲の警戒などの一助だった。
盗賊とのバトルの時は、盗賊の位置に空からの攻撃をするとか、とても素晴らしい戦力だった。
彼女ほどには、思い入れは出なくても、天馬の事を気にするリーネが大事にしていることが判る。
それに、飼葉を与えるのは、当然だと思う。
だって、誰だってお腹は減るんだしという思考。
「もう少しだからこそ、しっかり休息して、完調した状態でタナール砦に入らないと。
気が利かなくて申し訳ない。
食堂の使用許可も頂いてるので、寒ければ其方で。」
ゼロは、食堂での食事を勧める事にした。
普段は部外者を入れるのは良くないだろう。
今は作戦行動中だし、補給のために立ち寄っている。
そして、リーネも伝令としての役割でこちらに立ち寄っているのだから。
食事の為の休憩位は問題は無かろう。
食堂は入り口に近いところだから、機密度の低い部分でもある。
そもそも、この場所に機密の高いのは、無い。
そう言うのは王城の執務室や、将軍が持っているから、だし。
「はは、珈琲は、楽しんでいただければ。
砂糖などが無く申し訳ないです。
私も久しぶりに、飲むので。」
喜んでもらえれば何より、とリーネを案内するように、食堂へ。
食堂は当直の兵士が数人、食事をしているのと、食事係の兵士が居るくらい。
事前に説明していたから、リーネに軽く会釈し、食事に戻る。
邪魔にならない隅の方に移動し、食事を開始する事にした。
■リーネ > 駐屯地の屋根越しに、九頭竜山脈の空が広がっている。
山の空は高く、王都のそれとは違って何処までも澄み渡っていた。
天馬騎士にとって空は地図のようなもの。
そこには風の道があり、気流があり、見えない流れが幾重にも重なっている。
そんな流れを読み取る様に、双眸は蒼穹をなぞった。
「……セレスタ、大丈夫ですか。何処も疲れてはいませんか?」
厩舎にて羽をやすめて貰おうと、愛馬へ時折声を掛けて。
宿舎に入らないで居たのは、国軍所属でありながらも部隊が違う故に。
部外者は、許可なくして入らずという形を取っていたからだ。
程なくして、背中へと掛けられる声音に振り返れば、彼の姿。
その手には食事が用意されており、説明して受け取ってきたのだろうと知れた。
携帯食料は所持していたものの、湯気をたてるスープの香りに心を動かされる。
戦場を駆けるものにとって暖かいものは甚く身体に沁みるが故の反応か。
「まあ、有り難う御座います。
済みません、セレスタの調子が気になっておりまして。
伺う事もせず、わざわざ有り難う御座います。」
飼葉の許可も貰えたのならば、安心したように胸を撫でおろした。
愛馬の事まで気に掛けて貰えた事が、何よりもほっとして。
食事は何処か手近な所で頂こうかと辺りを見回していれば、
「――……珈琲まで頂けるのですか?
いえ、このような場所でこうも暖かいものを頂けるとはおもっても居ませんでしたので。
重ね重ね感謝、致します。」
■ゼロ > 「通常の兵士では間に合わない何かが来たのか―――。
考えすぎるのも良く在りませんね、今はただ、急行、それが必要です。」
そう、頭脳は幹部が行う。現場判断や状況確認の為に見識は必要だと思うが、それに捕らわれてはいけない。
将軍の意を組んで動くにしろ、将軍の考えの根底や方向性を間違えてはいけないのだ。
今は、あれこれ考えるには情報が少なすぎるから、言質へ行くという事こそ、マスト。
「ありがとうございます。ええ。第七は本当に強靭です。
数年前には、魔族の国奥深く迄食い込んだんですけど……ね。」
それぐらい精強だった。
全師団長オーギュストは、強くて豪快。
元師団長サロメは、頭脳派でその上で頑強。
どちらも、魔族殲滅を掲げて活動している将軍だ。
団員は、どれもこれも癖強く良い言い方をすれば個性的な面々だが。見ている方向は同じと考えている。
一般兵がゼロのレベルがわんさかいると考えればそれこそ、師団としての強さは、と言える。
それで、攻略できない魔族の国という存在が、また―――。
今は、それを考えるべきではないな、と思考を止めて。
仮面の兵士は、リーネの方を見やる。
「直線距離走るなら、それが一番早いわけで。
ドラゴンに乗れたり、浮遊の魔法など使えればよかったんですがね。」
ゼロは、そういった魔法が使えないし、ドラゴンに乗れない。
だから、両手両足全身を使って前進するしかない。
それも毎日していれば慣れてこうなるわけで、と軽く笑う。
そのまま、宿舎へ入り、数刻。
「戻りました。
旅糧の補給と、事情説明して昼の食事を貰ってきました。
飼葉も、補給されてるそうなので、ご自由に、とのことです。」
ゼロは、追加の旅糧と、一息つく為の食事を盆にのせて持ってくる。
二人分の食料は、融通してもらったものであり。
パンと肉入りのスープ、サラダがある。
「あと。
これは、嗜好品ですが。」
そう言って、二つの木のカップを取り出す。
真っ黒い液体―――珈琲。
「余り部屋に戻れないので、置いときっぱなしは勿体ないので。」
どうぞ、と差し出した。
■リーネ > 彼の推測は決して的外れではない。
寧ろ現場にいる兵としての判断は自然。
「私も、同じように考えております。
……ここまで召集が掛かるということは、
少なくとも局地戦では済まない可能性があります。」
それ以上の事は、天馬騎士も知らない。
伝令として預かったのはあくまでも招集の事実だけ。
されど語らぬ場面からでも、読み取れるものは有る訳で――。
砦からもさして遠くない距離であるこの駐屯地に余り人を置いていない理由として
それだけ大規模な作戦が行われようとしている――という事も知れるか。
いざとなれば、拠点を移す事も視野に入れているのかもしれない、と。
「空を駆ける任に就いていると、各師団の噂は自然と耳に入ります。
第七師団の事は、私も噂を聞いております。対魔族戦では王国でも屈指の部隊だと。」
それは決して誇張ではなく、思ったまでの言葉。
書状を届けるよう仰せつかったのは偶々であったものの、
別部隊、ただの一介の騎士に対してとはいえ、火急の連絡を迅速に他部隊へ回せるだけの力が動いてるという事だろう。
それだけ、力のある師団なのだと思わざるを得ない。
「庭――……ですか?ふふ、確かに軽々しく崖を上ってらっしゃる様子を見ると、
そのお言葉の通りに思ってしまいそうです。」
登り終える頃には驚く事も少なくなりつつなったのか、自然と有様を受け取るような様子で。
駐屯地へと降り立てば、天馬騎士もまた愛馬からふわりと降りて暫しの休息となろうか。
厩舎の方角を示され、軽く会釈をして――。
「では、私は先にこの子を見てから参ります。」
天馬を伴い歩き出した瞬間。一度だけこの地の空を見上げた。
静かな山脈、でも何処か張り詰めたような空気。嵐の前の静けさだろうかと、
そんな予感が、胸を過っていた――。
■ゼロ > 「それは、リーネさんが持ってきた招集が、原因ではないかな?
私にまで、召集が掛かってるって事は、それなりに大きな作戦なのだと思いました。」
そう、一応致死率の高い部隊の中で生き残る古参兵という立ち位置のゼロだが。役割としては、一般の兵士だ。
幹部や、隊長クラスではないので、戦略など伺い知れるところは少ないが。
これだけ集めるなら、それなりに大きなことが起きる。
それなら、最低限の人員だけを残し、タナール砦に行くというのはおかしい話でもない。
それに、この場所は砦とは、目と鼻の先でもあるから、戻ろうとすればいつでも戻れる。
静かすぎるという感想に対しては、そう判断を下す。
「それに、第七は、対魔族一騎当千の兵ばかりですから。
この状態で襲われたと仮定して、あっさり崩壊と言うのはないでしょう。」
重ねて言うが、ゼロは、この第七師団の中では一般兵士だ。
普通の兵士よりも強いだろうが、それも、薬物と、魔術の結果でしかない。
才能などで言うなら、普通の兵士Aでしかないのである。
そういったものもなく、才能や能力を持つ存在がゴロゴロいる師団だからこそ。
少数精鋭でも守り切れるのだろうと考えている。
そもそも、将軍が雲の上の人なので、その深謀遠慮は計り知れないのも有る。
「ま、この辺りまで来ると、庭の様なものだし。」
ははと、ゼロは笑う。
鎧を着たまま崖をパルクールして、飛び跳ねるのは一種のホラーかもしれなかったが。
まあ、過ぎたことだと笑い飛ばして見せる。
「っと。
中に居る担当官に事情を説明してきます。
飼葉と、食事の休憩を取りましょう。」
急ぐ必要はあるが。
リーネや、その乗騎のペガサス、ゼロ自身の疲労も少しは回復しておかねば。
タナールで動けないというのも情けない話だ。
厩舎はあちらに、と案内しつつ、駐屯地の入り口にゼロは入る。