2026/01/19 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」に睡蓮さんが現れました。
睡蓮 > 煌びやかではあるが、どこか俗な喧騒を泳ぐ香りが一筋。

新年の祝祭の浮ついた空気は失せつつある時節。
そうでなくとも賑やかな界隈に姿を見せる。ゆったりとした挙措は有閑階層を思わせるものの、どのような印象を抱いたところで、その女の本質は、漂う薫りのように曖昧ではあった。

喧騒に紛れる衣擦れの音を伴いながら、夜を知らぬ煌きの中に泰然と。
シェンヤン風の装いを纏った尖り耳。

長めの前髪から覗く眼差しがゆる、と酒場の様子を眺める。
小劇場を備えたそこは、退廃に寄りすぎる時間でもなく。
芸や酒精を楽しむ層も見受けられ。

であれば己でも問題はないか、と歩を進める。
しゃら、と振り香炉の鎖が揺れる。今はまだ香りを伴わないそれはただの飾りとして。
給仕の案内に鷹揚に従い、席に着いたら────。

奏でられる曲に一時耳を澄ませたのちに、ひとまず一杯をと給仕に注文を預け。

「拘り、は特にないかな。───そう、この土地らしいものであれば面白い」

淡く色づく唇に弧月を刷いて、細かい注文は任せると椅子の背に軽く身を預けた。
最初に届く一杯が何であれ、移ろう扉の気まぐれの行方を楽しむつもり。