2025/12/06 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にラッツィオさんが現れました。
ラッツィオ > 男は無慈悲に回転し、コインを吸い込み続けるスロットマシンと対峙していた。
仕事の合間のちょっとした気晴らしのつもりだったが、気分転換になっているとは言い難い。
コインは見る間に吸い込まれていき、指先で挟める枚数しか残っていないからだ。

視界の端を起伏豊かな稜線が横切っていく。
客に愛想を振り撒き、尻を艶めかしく揺らしながら歩くバニーガールをつい目で追ってしまった。
その間にスロットマシンは投入したコインを食べ尽くし、遊戯の終了した音を鳴らす。
次のコインをせがむマシンに視線を戻して、小さくため息をついた。

「――チッ、シケてやがる」

コインを奪われたまま退散するのも癪だが、ツキが回ってきていないのも確か。
一度バーに行くかどうするか、と逡巡しながらマシンの椅子から立ち上がる。

ラッツィオ > 時には頭を冷やすことが肝心な場合もある。
あるいは、熱することでツキを追いかけられる場合も。
男はバニーガールの尻を追いかけて、バーのほうへと歩いて行った。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からラッツィオさんが去りました。