2025/06/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 負けた――また。まけた。
「くそ。」
大男はひとり、悪態をつく。また負けた。
酷く痛む胸の奥に、ぐうと呻いて己の腹を抑える。
なんてことだ。こんな――こんな
「ぜっっったい、イカサマだろあれはよゥ……!!」
ギャアスと夜の空に吠えた。
戦いでは負けなしだが、唯一コレ、ギャンブルにだきゃ弱い。
今日も負けに負けて、持ってきてた路銀もなくしての無一文。
こんな屈強な大男からみぐるみはぐようなバカな賭博場はないものの、少なくとも財布はすっからかんだ。
しかもこんな夜の時間、悲しいくらいに歯が減って、鳴る。
ぐるる、ぎゅぐるぅうおォ……。けものの唸り声みたいなのが夜の公園に響いた。
喧騒から離れたそこだから、余計にひどく、威嚇するような音でした。
■イグナス > いつまでもそんな音を出していてもしょうがない。とにかくなんとかするか――、重い腰をあげて、歩き始めた――。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からイグナスさんが去りました。