2025/11/13 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場 酒場」にゲクランさんが現れました。
■ゲクラン > 夕暮れ時の酒場はまだ閑散としていた。
店を開けて間もない店内、カウンターの端っこに腰を据えて注文はせずとも、樽を模したジョッキが寄越される。
「いつもわりぃね大将。」
そう、常温のエールを傾けて喉へと流し込む。
一仕事終えた身に流れ込む発泡感のある液体は心地よく染みてゆき、
ドカ、と飲み干してカウンターへとジョッキを叩きつけた。
その様子を見ていた給仕が、同じものを注ぎに来るのだから見慣れた光景なのかもしれない。
足を組んでカウンターに片腕を預けるようにして客席を見渡す。
壁沿いに用意された舞台を見つめながら。
「こう寒くなっちまったら踊り子も来やしないだろ?」
惜しいよな、なんて紡ぐ、そのための暖房設備等もあるのだろうが、
街中も厚着の女性ばかりに成る聊か寂しい季節ではある。
大仰にため息をついてみせながら、お前じゃぁなぁ、と貧相な給仕に視線を向けて、
思いきり脛を蹴り上げられた。
「ッ───!!!! てぇ!!」
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場 酒場」からゲクランさんが去りました。