2025/10/24 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にゼオンさんが現れました。
ゼオン > 秋が終わり、一足早く冬の寒空が広がる船着き場。

「マッジか……。……いや、ほんと、マッジか……。」

海に出没した大型の魔物の討伐。
大金を積まれて、終われば接待。あまりやる機会がない仕事だから受けてもいいかと出向いてみたものの、
港の外へ、海原へ出る船がないと言う。
昨日破壊されたんだとか。

依頼主の護衛を殴って、もう一人殴り飛ばして溜飲を下げたものの、
肝心の船はどれだけ伝手を確保しても明日以降になると言う。

明後日までは待つと告げて、依頼主が逃げるように退散して、その場は解散して、
改めて船着き場で佇むが、すごく寒い。

「……ブイヤベース食べたい……。……焼きたてのバケットも食いたい……。」

酒ではない。温まりたい。色々な意味で。

「んもぉーぅ、なんなんだよーぅ……。」

これなら王都にいればよかったと後悔しきり、しかし荒れるにも気持ちがガタ落ちでうなだれて。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にドリィさんが現れました。
ドリィ > 南西の海域で船がやられたという。どうやら海棲竜(シーサペント)だ。
あーあ――…、と思う。よりにもよって、である。
あの海域であれが出ると決まって数日海が荒れるのだ。
お陰でハイブラゼールに勤めていた頃は煽りを受けて
随分と賑わったものだが――まあそれはいい。

つまりは己の乗船予定も危ういわけで―…
船員相手にそのあたり、情報収集と洒落込んだ帰り。
船着場を歩いていればどうにも黄昏れ風情な姿があったものだから。

「たーぶーんー…、今夜あたりから荒れるんじゃないかしらぁ?

 ――… 明日も無理かもね?」

声を投げたのは、勘である。
なんとなぁく、漂う哀愁への慰めというか、そういう背中だろうな、と。

ゼオン > 「っ」

しゃがみこんだままぐいっとうなだれた顔が貴女へ振り向く。
じぃと凝視して、その視線が体、だけでなく肩や足にまで至り、それから大きく溜息を吐いて。

「マッジかよ……。……スカウトの言うことなら、もう聞いて回った後だろうしなぁ、はぁ……。」

初対面で、おそらくは身のこなしから傾向を見出したように、その情報を信頼してまなじりを下げてから、
やがて立ち上がる。
冬風を前に着込んではいるがそれでも隆々とした肉体は伺えて、頭を掻いて。

「俺さ、そのシーサー始末しに呼ばれたわけよ。でもその船が昨日ぶっ壊されたんだってさ。
 んで明日も無理って酷くない? 俺自分で言うのもなんだけどすげえ最近良いことばっかしてんのよ?
 俺滅茶苦茶可哀想じゃね?」

肩を竦め、空を仰ぎ、頭を抱えて。オーバーな仕草に、また肩を落として。

「んで、あんたもそういう滅茶苦茶可哀想な口? 色々やり場ねーからさ、
 慰めてつき合ってくれんなら明後日まで諸々出すけど暇なら一緒に時間潰さない?」

口説く、と言うには暖を求めあう相手を、出来れば異性を求めてるように

「あ、出来ればいい感じにベッドでアレとかできるなら言うことなしですけれど、も!」

出来ればどころでなく露骨に求めてきて、どうよ? と偉丈夫は答えを待つように

ドリィ > おお。イイ反射速度。女の双眸が少しばかりに面白そうな色を含む。
項垂れている姿は大型犬めいた哀愁があったので、ついつい声を掛けてしまったけれども。
遠く闇に紛れた海原へと双眸眇めて女は小頚を傾ぐ。

「ンー…出没場所がねぇ。あの辺りで出ると、
 十中八九、嵐を呼んじゃうからー… ま。連泊できる宿でも探した方がお利口なんじゃあない?」

一目でスカウトと見抜いたあたりも慧眼。体格も悪くない。
そして、よく回る口も、その口が大仰に語る悲哀も。
言い草に夕暮彩の双眼が思わず笑いに細まった。によん、と。

「あら、それはお気の毒。確かに可哀想だこと。
 あたしは…、明日出航できないならー…
 明日は真っ昼間から飲みに繰り出そうかしらって思ってたトコだけどー…」

片眉持ち上げ、女は青年を見遣る。
露骨な誘い文句に、 ――…ク、ふっ。思わず吹いて。

「そぉね。でも、すぐに返事じゃあ味気無くなぁい?
 暇だし一軒付き合ってくれる?その間に、その気にさせたらーぁ… 誘われてあげる。」

女の繊手が杯を傾けるジェスチャをしてみせた。

ゼオン > 「連泊ってそこまでぇ……? 依頼主追い返さなきゃよかったなぁ……。
 あぁ~、腕の立つスカウトの見立てでも長引くって言われたしって
 ちょっとぐらいは出発期限伸ばしてやっかなぁ……。」

職種(クラス)どころか相応に腕前を、そして情報の確度を信用しているような口ぶり。
だがそれは口説く為に持ち上げているというには口が良く回る割には視線は手のひらや太腿、ふくらはぎと言ったところで向かっていることを隠しもしない。
何より言葉が端的に必要なことだけを纏める聡さはただ器用なだけのスカウトにはないもので。

「昼間から、あぁ~、いいなぁ。飲むだけ? なんなら食べ歩きとか付き合わね?
 その辺も出す出す。ああマジで旅行気分に切り替えよ。ポジティブにいこ。
 やっぱだぁめだねぇ、メロってる時は一人で考えるもんじゃねーや。」

可哀想なこと続きで本当に視野が狭まっていたと、うんうんと頷いて、
先程の海の暗い色に紛れそうな雰囲気は和らいで。

「そりゃちゃんと口説くし。絶対安い女じゃねーじゃん?
 真心と下心すっげぇ込めて口説くし。
 あ、やべ、名乗ってなかった。俺ゼオン。ゼオン=アグラルヴァ。基本王都でなんかやってる感じ。」

ジェスチャに返しながら名乗るその名は、名うてのスカウトであれば王都では悪名も名声も轟く、言うなれば反英雄のそれだと聞こえも良いだろうか。

「つか、この辺の店詳しい感じ? おすすめとかありそ?」