2025/08/22 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にプラムさんが現れました。
プラム > 陽光が水平線の向こうに落ちて暫く経った頃合。
夜、船着き場に到着した貨物船から一人の女がだらだらと降りてくる。

両手を組み、頭上に突き上げて大きな伸び。
その際タンクトップに押し込めた爆乳がぶるんッ と派手に揺れた。

「あ゛ー……  ッたく、今回は結構な長旅だったなァ」

パキ、ポキ、と首を左右に傾ければ小気味良い音が鳴る。
荷を陸に運び出している水夫たちを横目に、さて、と久々な感じもするダイラスを見渡して。

次の航海はいつだったか。少なくとも明日明後日ではない気がするが──後で手帳に目を通しておくか。
そう考えながら、下ろした両手でパシィ!と己の尻を叩く仕草。

「ま、たぶん数日はフリーだ……陸地を楽しませてもらうぜ」

娼館でもいいし、どこかで酒をかっ食らうのもいい。欲望の赴くままに過ごす気満々の女は、ニヤリと微笑んだ。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からプラムさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にゲクランさんが現れました。
ゲクラン > 外灯の明かりに虫が群がる。桟橋に泊まる船を一望できる船着き場のベンチに腰を下ろし酒瓶を手にして眺める。明かりの灯る船もあれば完全に沈黙している船もある。

船から出てくる人もなく静かなその場所で、顔も程よく赤く気持ちも気分も良さそうに。

「山籠もりの次は海暮らしってのも、わるかぁねぇか……?」

どう考えても、海の生き物の餌を撒き散らすだけの装置になりそうではあるが、山賊稼業に比べればよほど真っ当である。
街中故に武器の類を持ち合わせてはいないけれど、奪えるものは奪ってしまえが信条。
酒瓶を逆さにするまで傾けて、口角から溢れ出る程の勢いで飲んでゆけば、ベンチの背もたれに腕をかけて、火照った身体を冷ます様。
とりあえず今は海と大きな船、そんな男のロマンを眺めていた。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にトリシャさんが現れました。
トリシャ > 酒場で食事を終え、宿を探そうと酒場を後にしたが街中に向かうつもりが間違えて船着き場へ。
土地勘がないので、こっちに、あっちにと歩く間に桟橋近くにまで来てしまい。
ここまで来てようやく、向かう方向を間違えたと気が付き。

「どう見てもですよね…困りましたね」

ただ迷ったなら人に聞けばいいが、今の時間では人の姿もなく静かそのもの。
来た道を戻るかとも考えるが、明かりがない場所は暗く、本当にそっちから来たかも確証がなく。
どうしようかと考え足を止めれば人の声のようなものが聞こえ。
その声に引かれるように足を向ければベンチに腰を掛ける人影を見つけては、助かったと近寄っていき。

「こんばんわ、少しよろしいですか?」

そう、少しだけ離れた位置から声をかけて驚かせないようにし。
相手の反応を見ては近づいていこうとする。

ゲクラン > 一口が大きい、酒瓶も、二度三度とひっくり返せばそれで中身は失せてしまった。
そんな酒瓶を足元に落とすと、暇つぶしも兼ねてコロコロ、カラカラと転がして遊んでいたところに……。

「あん?」

掛けられた声、足先で転がす瓶を立たせてから振り返る。
そこに見えたのは、船着き場には似つかわしくない豪華なローブに身を包んだ女性の姿。
船旅で寄港した冒険者か何かかと、勝手に推測をしながら。

「悪いが、宗旨替えは考えてねぇぞ?」

冗談を口にしたのは、近づいてきたために映る外灯の下、聖職者か其の類のように見える衣装のため、クツ、と喉奥を震わせて笑えば、振り返った格好は多少辛いのか、指先をくいくいと曲げて、ベンチの方へ来るよう促し、本人も正面を向いた。

「んで、なんか用か?」

そう、とりあえず話は聞こうという意思はあるらしい。

トリシャ > 声をかけ振り返った相手、男性の姿を見つめ。
年齢は自分よりも年上、船乗りなのかとつい観察し、帰ってきた言葉に小さく笑みを浮かべ。

「いえ、宗教の勧誘ではありませんから。それに何を信仰するかは自由ですし」

宗旨替えと言われては首を傾げ、そして自分の姿を思い返せばそう取られるのは仕方ないこと。
冗談か本気なのかはさて置き、そうではないですと首を左右に振って見せて。
そして男性が指先を曲げ、それが来るようにという合図だと察すればベンチの正面へと回るように近づき。

「そのですね。恥ずかしい話なのですが場所に迷いまして…。どちらに向かえば市街地に向かえるのか教えて頂きたいのですが」

男性の正面に立てば、少し恥ずかしそうにして。
迷ってしまったので桟橋から街に向かうにはどちらに向かえばと教えてくれるかと心配そうな視線で問いかけて。

ゲクラン > 「冗談だよ冗談。流石にいきなりそんな話したら裸足で逃げ出すわ。」

夜な夜な、海の街で行われる宗教勧誘等恐怖でしかない。冗談を言って悪かったと軽く頭をさげながらも、正面へと回る姿、そしてその言葉に、あぁ……と納得した様子。
海の方角から街の方向は推察出来たとしても、倉庫街や歓楽街もある街、住宅街の位置を低いその場所から探すのは大変だろう。

「言葉で説明し辛れぇな……。方角で言えばあっち、なんだが……。アンタがナンパに慣れてなきゃ避けた方がいい。」

歓楽街を抜けるルート、下手に路地裏にでも入り込めばただでは済まないだろうから、暫く思案したのちに、ふと思い出したのは……。

「こっち、ついてこい。良いところに連れてってやる。」

どん、と地面に両足を付けて踏ん張り立ち上がる。太い腕が指さしたのは少し離れた先の階段が幾つも連なる金属の塔。
津波や高潮の避難場所としても使われるその塔ならば、待ちがある程度見渡せるだろうと、ポケットに両手を突っ込んだまま歩き出す。

ただ、見知らぬ人間が、逃げ場のない塔の上に誘う等それはそれで普通は危険であるから、歩き出した際に、方角を頼りに逃げたならばそれはそれとして。
男は先にその塔に向けて歩いていった。

トリシャ > 「私も信仰をしている神はいますが、この国では信仰されていないので勧めたりしませんよ」

昼間でも宗教勧誘などすれば不振に思われるのに、夜にそんなことをすれば自分でも不審者にしか思えず、そんな事はしないと言い切り。
初めての街というのは地図でもなければ迷う場合もあり、この街の何処に何があるかは殆どわからず。

「あっちですか……ナンパですか?ああ言うのは苦手ですね」

方角は判りはしたが、男性の言い回しを聞くにそういうのが多い場所を通るということ。
あからさまなナンパならば撃退もできるが、変に親切なら騙されるかもしれず、苦手と返し。

「良いところですか?」

男性がそう言い立ち上がり、示された先にある金属の塔に気が付き。
その塔から見下ろせば街のどこに何があるかは確かにわかると。
それが判れば歩き出す男性の後を追いかけ歩き出し。

ナンパについてのアドバイスや、街を見渡せる場所を教えてくれたので大丈夫と考えて追いかけて。

ゲクラン > 「ほぉん……。宗教にも地域差ってのがあるんだな。」

考えてみれば当然の事だが、そもそも食つなぐ事に必死な側はそもそも信仰というものにすら行きつかない。
少しばかり、目からうろこと言った様子で彼女の言葉を聞いていた。

「まぁ、得意な奴もいねぇよな。そんな恰好で好きですってのもそりゃそれで面白いがよ。」

まさにギャップという奴で、仮にそうであれば聖女様とあがめられていたかもしれないが、
それはそれとして、見上げる塔へと彼女を置いて歩き出す。

カン、カン──

と、男の身体が重い事もあるが金物の音が夜の海に響く。
手摺と転落防止の柵があるだけで、風や音を遮断するもののないその塔。
何度か階段の踊り場を折り返して、辿り着いたのは大きな船の甲板と同じ程の高さ。
高めの柵、手前の手摺まで辿り着けば……。

「ゼェ……ゼェ……。 大丈夫か、じょうちゃん。」

流石に少々、長い道のりだった。後を歩いているのを知ってから途中でペースを落としたりと付かず離れずのまま先を歩いていたが……。
格好悪い所は見せられないと休憩抜きでいった結果が、この為体。

しかし、その高台から見える景色は、ちょっとしたもの。
歓楽街も道がくっきりと映しだされ、生活の灯がある住宅街、宿野街も目立つ。

そして、迂回路になる少し暗い商業地域も十分に見下ろせるその場所は、彼女の求める情報を全てくれるだろう。
男は情けなくも、その場に座り込んで、息を整える事に必死だったけれど。

トリシャ > 「知らない宗教を布教しても意味がないと思いません?」

もしこの国で自分が信仰する宗教が知られているならいいが、知らないものを布教しても意味はなく。
それに無理に宗旨してもらっても意味はないだろうと。

「避けるのを上手くはなりたいと思いますけど…どう言う訳かしつこいんですよ。ああ言うのは嫌いですね」 

どちらかといえば誠実な人の方が好みであり、ナンパな相手はむしろ苦手すらある。
そんな事を話しながら彼の後を追いかけ。

そして塔の麓に到着すれば上がっていく彼の後を追い階段を上がっていき。
高いところに上がっていくのは不安はあるが、手摺と柵があるので落ちる心配はなく。
ただ吹く風はどうにもできずに時折に風に合わせてローブを抑えては捲れなうようにし。
何度か階段の踊り場を折り返し上がっていけば広い場所について。

「結構な高さですね。流石に少し疲れましたよ…。でも私のペースに合わせてくれていましたよね」

彼の言葉に大丈夫と答え、ペースを合わせてくれた事にお礼を告げて微笑み。
ただ高い場所につけば風も強く、ローブを押さえておかなければ大変なことになる以外が問題はなく。

ここからなら見える光景はいいもの。
歓楽街や道、灯りから住宅街や宿の集まる場所もよくわかり。

ただ確認をする前に少し休憩をしようと、出来るだけ真ん中に腰を下ろし、一息つけば探している場所を確認しようと決めて。

ゲクラン > 「それを言うのか……知らない所に布教するのが聖職者とか宗教に携わる奴の思考かと思ってたぞ。」

なんなら、他の神を悪者扱いにする宗派まであると聞いたことがある。
とはいえ、冗談一つで話が膨らんだことは素直に良かったと。

「まぁ、そりゃぁ話しかけまくって折れてくれりゃ儲けもんだし、基本的にゃ断られる前提でやってる所あるだろうしな。」

そんな会話の後、疲労のために金網の上へ腰を下ろしたまま。
ふと彼女の方を見れば、強く吹く風に翻弄されるローブの裾。
そこまで考えて居なかったと、流石に少し反省の様子はある。とはいえもう来てしまったものは考えても仕方がないと切り替えて。

「んぁ? あぁ……まさか付いてくるとも思ってなかったけどな。 ついてくるってんなら、放置するのは問題だろ。」

それは用心棒としての職業病と言った所かもしれない。勿論、逃げ場のない場所に、男と二人で来る彼女に、危なっかしい部分を覚えたといえば覚えたのも事実だが。

「昼も昼で絶景なんだけどな、いかんせん今は時期が悪い……。網焼きになっちまう。
まぁ夜も中々、人気スポットではあるんだが……。」

よっこいせ、と立ち上がってから街並みが良く見える端っこへ、そこから見下ろすと先ほどまでいた外灯の周辺、こちらを見上げる人影が一組見えて……。

その影が悔しそうに去って行く様子まで見えるのだから高所は中々に楽しい。

「恋人同士、一夜の番同士の、絶好の場所、ってわけよ。」

な、なんて去って行く二人組の方向を軽く指さしてみせた。

トリシャ > 「そういう宗教もありますね。でも私はそれは意味がないことだと思っていますから」

変に一人二人増やしても、下手をすれば異教徒とその人に迷惑がかかるかもしれない。
それを思えば布教をしようと思うことはなく。
まさか宗教関連で盛り上がるなど思いもせず。

「ただの迷惑ですよ、それは……。駄目元ってやつです?」

そういうのは本当に迷惑です、と呆れてしまい。
確かにこの高さならば目的地を探すにはもってこい、一つの問題を除けば。
そこに考えが至らなかったのは自分が悪いので文句を言うのは筋違いと何も言わず。

「あのままあそこに残されても困りますよ?貴方がいい人で神に感謝します」

何処にいるのかはっきりとしない桟橋に残されてもどうしようもなく。
それなら付いていきどうにか街に戻れる手段を得ようと考えていたと話し。
何より腕には自信があるので襲われれば倒せばいいという考えもあって。

「ここ高さですから遠くまで見えそうですね。…それは勘弁願いたいです。
夜なのにですか?」

確かに遠めに街並みが見えるので景色はいいと思うのだが。
人気になるほどなのかと不思議そうに彼が端っこへ寄るのを視線で追いかけ。
そこから何か見えたのか楽しそうな気配に首を傾げて。

「それって……え、え…?」
彼の言葉に立ち上がって指された方向を見れば去っていく二人組。
その姿と言葉の意味、それを知っては顔を真っ赤に染めて。

ゲクラン > 「そうさな、アンタに言うのが良いのかどうかはわからねぇ、気を悪くしたら謝るが。
イイ女を抱くためなら男ってのは労を惜しまない生き物なんだよ。」

勿論、それ自体が迷惑という事に関して否定するものではない。
ただ、もとよりそういう事が目当ての人間が多く存在する街でもあるから、そこは仕方がないとでも言うよう。

「そこは素直に神じゃなくて俺に感謝して欲しいもんだが。
迷わせて俺に出会うように仕組んだってんなら、俺も感謝しないとだな。」

なんとも都合のいい解釈をした。そのまま立ち上がり見下ろす街並みはちょっとした夜景の名所もかくやであり、どうやら、彼女も男が差した先を見つけたらしい、
視線を彼女へと向ければ赤くなる様子に喉を鳴らす様に笑って。

「どこまでの想像をしたんだよ嬢ちゃん……。 夜景の名所で男女が二人きりなんて、誰だって憧れる状況だろ?」

顔を染める程の話ではない、となれば……。意地悪く突いて見せるのはそのリアクションが余りにも面白く、揶揄しがいがあったためで。

「まぁ、でもそういう趣味もあらぁな。 ここでシたらよ。蜜から何から、全部降り注ぐんだぜ?」

想像してみろよと、寝て出来る場所ではないから、柵に捕まり致すそんな状況。
どういう反応を示すか、柵に背中を預けて彼女を見やりながら。

トリシャ > 「……私には理解できない考えです」

それなら別の事に労力を使えばいいというのが素直な感想。
その方が良い目で見られ、モテるのではと考えてしまい、この街のことを深く知らないゆえの考えであり。

「勿論感謝していますよ。そこで知らない顔をしないでありがとうございます。
そういう試練は御免こうむりたいですね」

彼には感謝していますと真っ直ぐに告げるが、迷子が試練なら遠慮したいと口にし。
しかし偶然とはいえ、これだけ綺麗な夜景を見れたのなら迷ったのも悪くは思えず。
彼の言った言葉に深く考えてしまって。

「そ、それは言えません。それはそう言いますが……私はそういう経験はありませんから」

意地の悪い質問に知らないと顔を背け。
彼の言うとおりに夜景の名所なら人は来るだろうと納得し。

「そ、そんなのは知りませんから」

告げられた言葉、確かにそうだと一度だけとはいえ経験はあるので想像は出来。
その光景が浮かんでは完全に視線を泳がせて柵のそばから離れて。

ゲクラン > 「そりゃぁそうさ、そんな綺麗な服を着て、夜の街を平然と歩いて、世間知らずに見知らぬ男に声を掛ける。
恵まれてるお嬢ちゃんに、いつ死ぬか、明日は生活出来てるか、で必死な状況の奴等の考えなんて理解できねーって。」

それが悪いわけではない、理解する必要も無いと思ってはいる。
けれど、そういう世界が存在するということは知っておいて損はないし、その理解がどこかで何れ身を助ける事があるかもしれない、と。
軽く肩を竦めて、『柄にもなく説教染みたな』と謝罪を口にした。

「やぁ……この程度の街で迷子になんなら、ダンジョンや遺跡じゃもっとやべーんじゃねぇか?」

そう、揶揄するように笑って見下ろす彼女の姿、更に重ねた意地悪な問いに視線を泳がせる様子がありありと、本当に分かりやすいと。

「ふぅん……?経験はなくとも、想像したことくらいはあんだろ?
俺なんて、恋人やら伴侶やらはいねぇけど、こういうところをリサーチする位にゃ、
出来たらあそこいきてぇ、ここいきてぇって考えてっけど。」

だから今夜もこの場所を案内出来たわけだけれど、それにしてはムードが欠けているのはおおざっぱでガサツな性格の所為。
甘い言葉を囁くどころか、セクハラまがいの発言を平気でしているのだから……。

「嘘が下手かよ。思い出してたんじゃねーの?男とのアレコレを、よ。」

柵から離れてゆく姿にゆっくりと金網を鳴らして近づいてゆく。視線を足元に落とせば、やはり諦めきれなかったのか先ほどの二人組がまだ、上を見上げていて……。

「しらねぇなら、教えてやろうか。こういう場所でスッと、クセになるらしいぜ?」

そう、彼女へ向けて腕を伸ばす。太く傷だらけのそれがもし触れたなら力強くその腕を掴んで引き寄せるのだろう。
ただ、幸いなのは彼女のすぐ後ろが階段であるということ、弧の戯れも冗談めいてはいたから、その腕を避けるのも容易だろうと。