2025/08/02 のログ
■クイン > 今にも弾け飛びそうな、ブラウスの内側から主張し続ける豊乳。
そして、観察眼と好奇心に優れる女の目に留まるのは乳輪を覆うようにして張り付けられた何か。
激しい摩擦を生じるような運動を伴うにしてもどこか不自然さが残る。
個人差か、それとも後ろ暗い経緯を経て空気に接触する事さえも憚られる体質なのか。
様々な事例を見聞きしてきた女の脳裏では様々な憶測が巡るも
「風情……あはっ、ホントにそう。
私は慣れっこだけど、ギラギラした景色も年中見てたら何とも思わなくなっちゃうし??」
高級感、そして自身は特権階級に居るのだと酔いしれる体験を提供する目的で快適さのほか、
五感への刺激をも計算して造られた人工の空間。
海という、人の叡智で覆せない大自然の恵みと試練の中で生きて来た海運商にとってはどこか味気なさやつまらなさを感じてしまう……
或いは、人為的な思惑に満ちた雰囲気に染まってはならぬと本能が察したかもしれない。
「え……私が魚の???どういうこと???」
ホンモノの船酔いというものを知らぬ女は、きょとんとした顔で呆気にとられる。
まさか、自分が身の程知らずな客の如く吐しゃ物をぶちまけ続けるなどと微塵にも思わず。
「それ……商売やってくなら正解。自分もそうだけど、守ってあげなきゃダメな子いたら特にさ♪
一応、言っておくとイザベルと似てるとこあるんだよ??」
ビジネスの世界で渦巻く黒い現実を直視してきたであろう、安易な施しに諸手を挙げて乗らない姿勢にはにこっと笑って。
暗に、彼女も身一つで何かを切り盛りしている訳ではなく誰かの上に立っている身であると匂わせる発言。
けれども、辛気臭さを微塵も感じさせずに近づき、そっと目と目があえば
「……ぬ・く・も・り♡……いらなくなんて、ないでしょ?
私は、欲しいなぁ……♡♡」
にこ と口角をあげて、伸ばされる腕を無抵抗で受け入れ。
先ほどの猫かぶりとは些か異なる、色気の混じった甘える声で囁いて。
■イザベル > 「ま、立場には立場で、知らなくてもいい事ってのもあるもんさ。」
知ったとて、どうすることも出来ない事だってあるし、無用なスリルで身を堕とした人間なんて枚挙に暇がないだろうから。
庶民の苦しみを知れ、なんて良く言うけれど庶民と同じ目線では、国の運営なんて出来ないのだから。
「んー、仲良くなったら、味わわせてあげるよ。」
高貴な身の彼女がどんな様子になるのか興味はあるから、意地悪くそんな言葉を告げてニヤっと笑い。
彼女が紡ぐ含みのあるような言葉に、ふ、と軽く笑い飛ばす様。
「だったら、お互い負けらんないねぇ──。うちにも養わなきゃならない海でしか生きられない奴らばっかでさ。」
そう、カラっと笑った後に、目が合い紡がれ強請るような言葉に伸ばした腕がその首を捕らえると引き寄せる。近づく色味は違えど似たような瞳を見つめて離さぬまま──。ちゅ、と軽く啄むようにその唇を奪ってしまおうか。
「クインに一杯、満たしてもらおうかね、早々にへばったら、承知しないよ。」
離れ際、ちろりと舌先を伸ばして唇を舐める。それから立ち上がるとヒールがあっても尚少し残る身長差、マントで彼女の身体を隠す様に腰に腕を回して抱き寄せる。支払いも何もかも、彼女に押し付けて、案内されるままに──。
■クイン > 「ふーん……翌朝までなら、十分かも??」
仲良くなったら なんて言葉には自信があるのか、翌朝 なんて余裕ありげに言ってみせる。
もちろん、ただのお喋りやヒミツの時間を少し味わった程度でコロリと堕ちる相手とも思っていないが。
本当の船酔いを知る頃には、果たしてこの余裕が保てるのかは定かでない。
「大変だねぇー……。ま、ちょっとの手間で済むコなら可愛がってあげるかな私は♪
出来過ぎる子ばっかりでも、ねぇ??」
時に優秀であっても切り捨てなければならない存在もいる。
組織を毒する者を処断する勇気、下から疎まれる覚悟を背負えなければ見くびられ、安易に瓦解する。
たった一つの小さな隙だけで。
「ん…っちゅ♡♡……任せておいて。
……言っておくけど、私の本気はシャレにならないから♡♡」
ぷるっぷるの、桃色の唇で軽く、舌を……相手の唇をはむっと甘噛み。
そのまま抱擁を続け、互いの酒気の混じった吐息に興奮が高まれば「行こっか」とそっと囁き、二人の客に可愛がられた給仕へ見せつけるように身を寄せてイチャイチャアピール。
些末な額の勘定を済ませれば、目を瞑ってと一言。
言葉通りに従えば、再び声をかけられる頃には高貴な身分の者をもてなすには充分すぎる華美な宿泊施設のエントランスが眼前に広がるだろう。
女が引き連れるまま、向かっていく部屋の先で過ごす夜は……眠る暇もないホットな時間になるかもしれない。
■イザベル > 「大した自信だこと。なら、アタシの一カ月の渇き、ぶつけてあげるよ。 ──ンッ♡」
甘く噛まれた唇、それに上がる声は豪快な女から出るにしては甘い音だった。
結局二人に遊ばれた給仕に魔の手が伸びる事はなかったけれどそれはそれであまりにも生殺しな光景だったに違いない。
そしてこと此処に至って相手を疑う事なんてしない。目を閉じて、許しが出るまでその腕に身を任せれば──。
「──本当にアンタって子は、とんでもないねぇ……。」
流石に開いた口が塞がらなかった。
それでも連れられた部屋の扉が閉まる。その音を皮切りにお互いの豊か過ぎる胸が潰れ密着する事だろう。
ただ、所詮はただの人間である。体力も精力も、次第に彼女に主導権を握られ、豪快だった女がどんな姿を見せる事になったかは、彼女のみが知る話。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からクインさんが去りました。
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