2025/08/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイザベルさんが現れました。
■イザベル > 「さぁて、荷下ろしは終わったよ! お前ら、好きに遊んできな!!」
操舵輪の光るブリッジの上、積んでいた荷物は全て港に上がり回収が始まっていた。
しっかりと舟も係留され乗組員を縛る必要もなくなったことを確認してから伝声管にて号令一下。部屋の中から出て来た複数名が喜び勇んで街に消えていく。
全ての処理を終えた船長たる女もまた、ブリッジより降りて揺れぬ大地へと足を踏み出した。
マントを潮風に靡かせながらこの街へ寄港した際には必ず寄る酒場へと足を向ける。
桟橋にほど近く海を眺める事の出来る酒場に入るやいなや。
「マスター!麦酒だ。それと肉をくれ!飛び切り美味い奴!!」
店内の視線が集中するのも気にせずに、給仕のため近寄った可愛らしくも垢抜けないウェイトレスの臀部を掴んで引き寄せたりして。
その胸の隙間へと紙幣をねじ込んだ。顔を赤くする給仕をそのままに潮風も心地よいテラス席、海を眺めながら届いた麦酒を思いきり傾けた。
椅子に座るでもなく、その手すりに身体を預けて海を地上から眺める。その一杯がたまらなく、美味い。
■イザベル > 「やっぱいいねぇ、フルムーンは。月夜に映えるったらない。」
自らが操る船もまた、このテラスから良く見えた。今は帆を閉じているけれど、三つのそれが開いて風を受ける姿もまた勇ましく凛々しい。
腰に手を当ててさっそく1杯目の麦酒を飲み干した頃、先ほどの給仕が煙を立て肉を焼く鉄板を持って来た。それがテーブルに置かれるとジョッキを渡して。
「アンタも飲みなよ。こっちは久しぶりの陸なんだからサ。」
丁寧に断られて唇を尖らせてぶー垂れる。とはいえお代わりは程なくして届く。椅子に改めて座ると、ナイフとフォークをしっかりとつかみ、切り分けては口に運び、麦酒で流し込んでゆく。
その勢い、様子だけみれば、どこかのオッサンもかくや、という感じではあるが背凭れをも隠すマントのせいで、その風格は余計に。
辛うじて揺れるポニーテールが女性である可能性を残していた。
殆ど生焼けで、塩コショウでしか味付けをしていない肉を、豪快に齧り付きながら、やっと一心地ついたように空を見上げて息を吐いた。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にクインさんが現れました。
■クイン > 「んじゃ、約束通り今回はもらってくね♡♡」
酒場で豪快に酒と肉にかぶりつき、一人で数十人分は騒いでいるであろう女傑とは別に丸形テーブルで向かい合い、札遊びに励む二人組。
店の給仕にしては随分と扇情的な姿の褐色の女が高そうなボトル・分厚い札束を机に置きながら一枚の札をひらひら見せつけ上機嫌に笑う。
対面している人物は『クソがっ!!!!』と机を力強く叩きつけ、椅子を蹴飛ばせば後ろ姿でも分かる程の怒り心頭で去っていく。
きっと、我を忘れて楽しんでいる者も一瞬気を取られる程の不快な怒号かもしれない。
慌てて給仕が無銭飲食で飛び出る客を咎めようとするが「やめとけば??」と呼び止める。
「私持ちでいいからさ♡誤差みたいなもんだから♡♡」
そういって、分厚い札束で軽くジャグリングしてみせて。
そのうちの一組を給仕に見せびらかし、「ほしい?」と囁けば慌てて首を振る様を見て「欲がないな~」と嗤う。
「さて……」
高級感漂う黒いアタッシュケースに札束といくつかの書類を収納すれば、店内をちらちら見まわす。
この間飛んだ子のいい代わりや、面白そうな相手でもいれば面接がてら遊べないかと誰かを探すよう視線をあちらこちら向けて。
■イザベル > 熱々だった鉄板も、熱するものがその上から無くなってしまえば後は冷めるのを待つのみ。
久しぶりの地面、久しぶりの冷たい麦酒、久しぶりの渇いていない肉。海上での渇きは今、癒されたと言ってもいい。
ただでさえ、加齢に伴うサイズアップも言い訳に、みっちりと肉付きの良い身体を締めるジャケットのボタンを幾つか外し、
ベルトも同様に少し緩めた。そんな中、背後の店内から聞こえる怒号と困惑する給仕、其の奥で恐らくギャンブルをしていたのだろう想像の容易い状況に、やれやれと肩を竦めて。
「全く、派手にやったもんだねぇ──。あんまりこの娘を困らせるんじゃないよ。」
札束を他の中で転がす様子に、女性給仕の両肩を掴んでその背後から覗き見る。ちらりと見えたケースの中身に、やり過ぎ。と一言。
ポケットからまた一枚札を手にすると、見下ろして見える給仕の胸の谷間に押し込んでから、キッチンへ帰る様にとその背中を押した。
「こんなところで女売った格好のディーラーが素人なわけないだろうに。見る眼のない男共だねぇ。
おっと、先に言っとくがアタシはやらないからね。お生憎様。」
一応は経営者の端くれである。部の悪い賭けに出る程耄碌はしていない。
経営者たるものケチであらねば成らない。だから──。
「その代わり、一杯付き合わせてよ。アンタのふっくらした懐でサ。」
■クイン > この辺りは良くも悪くも金の動きが激しい地域である。
ちょうど、久方ぶりの陸を謳歌している海運商をはじめ真っ当な商売人から後ろ暗い闇の世界で暗躍する者も入り混じる。
派手なバニースーツの魔族は既に店主を懐柔してるのか、それとも人間の領域と高をくくってるのか我が物顔で、けれども商売柄とても行儀よく座っては丁寧にグラスへワインを注ぎ、薄い桃色のリップで彩った唇にグラスの縁を乗せれば少しずつ流し込んで。
「あら、ごめんなさ~い♡」
不意にかけられた声には、営業スマイル全開の猫撫で声でかわい子ぶりながら一言お詫び。
きゅ と肩を内側に寄せて身をくねらせてくびれや谷間を強調する姿は早くも落としにかかろうとする仕草。
「……あーあ、残念♡♡
そこまで目聡いのに、もったいな~~い」
先ほど無惨にむしり取られた者の末路に臆した訳ではなく、見てくれと直感から自分が掌で躍らせていたのもお見通しのようだ。
金と陰謀が渦巻く世界では、この手の勘が鈍ければいかなる敏腕であっても落ちぶれる時は一瞬である。
「じゃ、せっかくだし……だけど一杯だけ で満足しないでしょ??」
グラスを傾け、挑発的に微笑んで問いかける女は小生意気そうに高い声で。
遠まわしに、まるで勝負を仕掛けるよう上目遣いであざとく口角を上げる。
「さっきの男の人、怖かったから喉乾いちゃったぁ♡いっぱい飲ませて??」
■イザベル > 商売上手、本来であれば酒を口にするディーラーなんて、カモ中のカモに見えるのだろう。
或いはただ少額の勝負から勝ち負けをコントロールして熱くさせるのも常套手段だろうから、謝る声とぶりっ子するような様子に肩を竦めて見せる。
「その動きで堕ちるのは男位なもんだろーさ。アンタの身体が魅力的なのは十分伝わるけれどね。」
そこは流石に同性の、肉体の魅力で言えばこちらだって多分……負けてはいないはずなのだ。
勿論若々しい見た目の相手に敵うとは思っていないけれど。
「──ったく、勝負事はやらないっての。蟒蛇、解毒とかなんでもありり過ぎて分が悪すぎるっての。
それに、アンタに酔わされたら朝方無一文の裸で桟橋にでも捨てられそうじゃぁないか。」
ククク、と容赦なく金銭をむしり取る相手である。そのくらいは容易にやってみせるだろうと嫌味一つ載せながら。
それでも空気を読むは読む。ショットグラスに度数の高い酒を注がせ、テーブルを挟んで腰を下ろすと相手の目の前に置いた。
「飲むなら楽しくのもーぜ。 アタシはイザベルだ。アンタは?」
そう、グラスを持ち相手へ向けて伸ばす。自ら名乗り相手の名前をもし聞いたなら、グラスを当ててから、ぐっと一気に飲み干す。
喉を焼くその強い酒精に、くぅ、と目を閉じて俯きながら。
■クイン > すっかり染みついた魅了・営業丸出しスタイルにも動じない姿には「ふえ~」とわざとらしい嘆きの声をあげ、観念した様子でため息。
魅力的 そう口にされればくすりと笑って、じぃ……と相手の身体つきに目を遣る。
(……っへぇ、良い身体してるじゃん♡♡溢れ返った自信と度胸……ムリと分かってても欲しくなるやつ~)
色んな人間……特に客や従業員にそれなりの曲者が居た事から観察眼は鍛えられている。
単に荒事に慣れてるだけではなく見ず知らずの給仕にも多少の粗はあるが面倒見の良さを見せる懐の深さは人の上に立つ者の気質を強く感じさせる。
口調に目を瞑る……或いは仕込めば文句はないのだが。
「えぇ~!私そんな怖いこと聞いちゃうと夜寝れなくなっちゃう……。
……もういいか」
ぶりっこ演技は通じない事を悟れば、肩の力を抜いて軽く一息。
自身も店を持つ身としては、この女傑の言葉通りかそれ以上に重い制裁を下していた事もある。
しかし、ざっくばらんながら裏表のない純粋な飲みを申し出る姿にはにこっと笑みを取り戻す。
「クイン。見た感じ、何となくわかるでしょ?お堅い話は終わったばっかりだし、ラクに飲もっか♡♡
いぇーい♡♡良い飲みっぷり♡♡」
客を欺こうとする妖しさが抜けた、クインと名乗る魔族の女は明らかに人外と分かっていても気のいい少女のようにグラスを伸ばし、
朗らかに笑う。
ショットグラスに注がれた、弱い者なら一撃でKOされる液体があっさりと喉へ流し込まれるのを見届ければ、
パチパチと拍手を送って半端に残ったワインを飲み干す。
ふと、鼻を鳴らして相手の匂いを嗅いでみれば
「イザベル、海を渡ってきたの?その辺の船乗りさんみたいな、潮の香りするからさ♪」
■イザベル > 「ん、イイね……。あんまりぶりっ子されてると流石に鳥肌が立つところだった。」
変わらずに、クククと喉奥で笑うような声、猫なで声というのか、媚びて甘えるようなそれは腐るほど聞いてきた。
勿論彼女なりの魅力的な部分ではあるのだがそれよりも、砕けた雰囲気を醸す様子に満足したように笑みを浮かべ。
「クインか、そうなぁ、悪戯が過ぎる小悪魔ちゃんってな所か
───ッ、かぁ……いや、こいつはダメだな流石に。」
飲んだ直後にすぐ追って水を流し込む。喉から奥を焼くような酒精に、舌を伸ばしてハァハァと大袈裟に息を吐きながら。
流石に二杯目とはいかなかった。一杯で顔が赤くなる程のそれに手で仰ぎ風を送りながら。
「んぁ? ああ、これでも海運業を営んでるんでね。一月ぶりの揺れない地面を満喫中って所。
って、そうか、潮の香か……普段意識しなかったからなぁ。」
腕を上げ、くんくんと自らの香りを嗅いでみるが、スカンクが自らの匂いに気づけないように徒労に終わるのだろう。
「っても随分真水の風呂にも入れてないからなぁ……流石にシャワーでも浴びに宿でも探すかねぇ……。」
勢いで下船と共に飲みに出た。勿論乗組員も同じだったろうから、折角の地上なら揺れない部屋で寝なければと、今さらながら慌てたよう。
■クイン > 素の自分でいる方が珍しい。コインやカードと同じかそれ以上に表裏の二面性を駆使した時間の方がほとんどなのだから。
お客様のおもてなしモードから脱したバニーガールは、至ってその辺にいそうな年頃の若々しい女の子である。
良くも悪くも、物怖じしない人並の娘ならあまりに無防備にも思える振舞だが、彼女の生業をある程度見抜いているのであれば相応の経験をしてきた故のものと察するかもしれない。
「うわ、マジなやつじゃん……運動した後みたいになってるよ、お水おかわり頼んどこ??」
チェイサーよろしくー! と給仕に伝えるが、きょとんとしていたのを察すれば お水! と改めて伝え。
高級店でもなければ、しっかり選んで見極めなければ単に食道を焼く罰ゲームまがいの根性試しに終わってしまう。
自分の店ならこんな酒を納入するところは論外である。なんせ、一杯の価格が桁外れ。
そんな代金をもらって、このような酒を提供すれば身体で詫びる程度では済まされない……
「くすっ♪そんなにクンクンしなくたって……。揺れる……揺れるかぁ~……
船ってそんな揺れるんだっけ??王子様やお姫様がいっぱい乗ってる船とか経験あるけど、全然平気だったよ?」
王侯貴族が道楽で乗る豪華客船、魔導機械などによる姿勢制御機構が充実した超おもてなし客船の例を挙げる。
嵐の中を揺らめきながら突き進む商船や漁船は経験したことがない。
そんな上流階級の生活に親しみが近い女が、莫大な金が動く世界の一員という事を察するのは容易いかもしれない。
「お風呂……お風呂、ねぇ……その辺のやっすい宿じゃ、ベッドの寝心地も知れてるしー……、あ!そうだ!」
人差し指でテーブルの上を何度も円形になぞり、肘をついて一緒に悩む女は突然明るい表情で振り向く。
「疲れを取るのに良さそうなとこ、知ってるよ。興味ある??」
ハイブラーゼルに、知人の管轄しているエリアがあるのを思い出す。
恐らく存在だけなら知っているかもしれない。見たところ、羽振りは良さそうなので彼女は困らなさそうだが、
彼女の部下……従業員の存在を気にかけてるのだろうか。
■イザベル > 「クインの提案を全部蹴ってたんじゃ流石に悪いと思ってサ。
勿論色々狙っての事だったんだろうけど、それでもね。」
ひぃひぃと新たに追加で持ってきてくれた水に舌を浸けて、それをちびりちびり流し込みながらようやく落ち着いた。
それでも体温は上がったのだろう、ジャケットのボタンをはずしてしまえばその下のブラウスが露わになる。
「船がデカけりゃデカい程揺れないもんさ。王族相手ってんじゃ随分デカかったんじゃないのかい?
それに、制御する装置だってごまんと積んでたろうさ。」
そんなものと一緒にされては大半の船が色を失う。とんでもない娘だね、と肩を竦めてみせながら。
王族とまで関係のある魔族、余り深入りしない方が身のためだと、今までの経験が警鐘を鳴らしてはいた、けれど。
「んぁ……? そういう事なら是非紹介してもらいたいね。とはいってもあまり贅沢は出来ない、多少勉強してくれるんだろうね?」
それでも締めるところは締めた。にやりと口角を吊り上げて冗談とも本気ともとれない語り口。
何やら気にしているのを察すれば
「船乗りってのは、港港に女がいるもんさ。かくいうアタシも、そうだったようにね。」
■クイン > 高い度数の酒に、さすがの彼女も身体が火照ったか。
ジャケットを外せば露わになるブラウス。そしてより際立つ立派な膨らみ。
迫力満点のボディに、彼女が放つ威風堂々とした雰囲気も相まって半端な男は目を惹かれても圧倒し尻込みしてしまうかもしれない。
有り得ない事と分かっていても、彼女に自身の店の”制服”を着せたら……と想像し、ごくりと唾をのんだ。
「そうそう、とんでもない大きさ!船の上なのに、お城の中みたいな大広間でみんな踊ったりご馳走食べて、
プールや広いお風呂もあって……。……海を直接見ないと、海の上って実感なくなるかも~」
船というよりも、まるで海上を動き続ける城と言った方が相応しいかもしれない。
外の世界など知らない、煌びやかな世界に浸かり切った者をもてなす為の船。
きっと、積荷や鮮魚を乗せている船のリアルを知ればこの女の眼球はシャンパンのコルクの如く飛び出てなくなってしまうのではないか。
「イザベルはきっちりしてるね~。さっすが、桁の違うお金を扱ってる出来るオンナって感じ♪」
ハッキリと限定された予算。いくら豪商であっても安易な利益誘導の獲物にはならないか。
この女も小難しい数字の計算と向き合う時間は長い。隙を見せれば際限なく標的にされるのは色んな意味で理解している。
ふと、席を立ち赤ワインの芳醇な香りの混じった吐息を零しつつ対面する女のもとへハイヒールを鳴らしながら近づいていき
「……船旅続きってさ、色々とガマンばっかりじゃないの?
せっかく陸に来たのに、まだガマンする事ないでしょ?」
そーっと両肩に手を伸ばし、「次はいつになるか分かんないんだしさ」と猫の手でぽんぽん肩たたきを始めようと。
■イザベル > 剥き出しになる白い布、よく目を凝らせばそこに下着の線が浮かばない事、
乳輪を隠すようにうっすらと肌色の何かが張り付けてあることが知れるかもしれない。
普段ジャケットを容易に脱ぐ事がないうえ、目の前は女性である。だから警戒が薄れていたのは間違いなかった。
「それはそれで、風情が無いってもんなんだが、まぁ相手が相手じゃ仕方がないねぇ。」
潮風に、揺れる波の荒さに生を実感してこそ。なんて伴侶だった男の受け売りだし、今まさにそれを謳歌している。
王侯貴族のような生活に憧れが無いわけではないが、ものの数日で飽きてしまうだろう予感はした。
「ま、クインがアタシの船に乗ろうもんなら、暫くは魚の餌掛かりだろうねぇ……。それくらい違うもんさ。」
胃の内容物が無くなるまで吐いて、吐き倒してそんな光景がなんとなく予想できたから、クククと笑いそんな無様な姿を見るのも面白いかもしれない、なんて不躾な思案。
「そりゃぁ、海以外で溺れるわけにはいかないからね。特に、善意や厚意ってヤツにはサ。」
地獄への道は善意で舗装されている。なんて良く言ったものだと、伴侶を亡くしてからというもの幾つもの【いい話】は舞い込んできたが、
純粋に女を思っての話等一つもなかった。そんな、悲しい副産物がその身を守るには多少寄与しているよう。
そんな中、対面に居た彼女が立ち上がり、近づく。際どい恰好のそれが見下ろし、背後から肩を叩く様子に、にんまりと笑みを浮かべれば、
ポニーテールが背中へと垂れていくように、顎を逸らしてその顔を見上げた。
「美味い飯、美味い酒、風呂に布団ときたら……、何をくれんだい?クイン。」
見上げる片方だけの瞳、指先がそっと反対側の眼帯に触れて持ち上げる。
ただのファッションのそれ、同じ赤い色が二つ魔族を見上げれば、そのまま相手へと腕を伸ばしてみようか。届くかどうか、その手に捕まってくれるかどうか知らねど。