2025/10/20 のログ
ご案内:「セレネルの海/洞窟内」にルーパスさんが現れました。
ルーパス > 貧民街からの逃避行。結局のところ人海戦術に勝つ術は無かった。
それでもなんとか明かりも無い海辺まで逃げ切る事は出来た。
その代償に身体を保護する布地は複数個所切り裂かれ、
その奥より張り付いた赤黒いものとは異なる朱色を滲ませた。

「クッ──、痛ぅ。 不覚。」

腕にも、脇腹にも、腿にも裂かれ広がる白い肌。
ハビットは道中脱ぎ捨てたが為に傷口を縛る物も無く……。
そんな折、思い出したのは塩の粒。
胸元のジッパーを下ろして摘まみ出した袋入りのそれを見ては首を振った。

「ダメ、だ──。 私はっ、 くぅ」

それを用いてしまえば、苦しみを一時忘れる事は出来るのだろう。
しかしその代償はあまりにも甘美な、身体を縛る毒。
その誘惑を振り払うようにぶんぶんと頭を振り洞窟の中程、
平らになった岩の上で洞窟の壁に背を預けながら両足を伸ばして止血のため、
肩や鼠径部等、根元を押さえつけただ、耐える。時がたてばきっと──。
長い距離を波打ち際歩いたのも、道中の血液を追われないため、浅知恵だとしても。

ルーパス > 人狼であるために、人間よりは回復が早い、
それでも数ある傷が塞がり、止血に至るまでには時間を要して…

洞窟の中、一つの岩に残った血糊が、
後日魔物や怪物を呼び込むきっかけになるのかもしれない。
今は、止血したのを確認して主の元へとまた、夜陰に乗じて。

ご案内:「セレネルの海/洞窟内」からルーパスさんが去りました。