2025/11/24 のログ
シスター・パサー >  
   「私の場所はそういう処ですから。
    神様に祈るくらいなら金貨に祈りますよ、誰でも。」


 煙草の吸先を、観賞場所に置いてある雇い主様用の灰皿に悪びれもなくトンッと叩き
 若しくは貴方のような金持ちほど、祈り甲斐があるのかもしれませんね。という言葉も載せる。
 雇い主様は愉快な声で笑い、当然と述べるだろう。
 天が決めた差配よりも、機会を物にし、蹴落とせる人物を蹴落とす。
 毒を嗅ぎ分け、匂い立つ金を見つける、それがやはり必要らしい。


   「今度また、院の子供らに教えておきます。
    良い言葉を賜りました。」


 まるで祝福を与えられたかのように、清々しい笑顔を見せる羊毛色の美しい髪とピンクアイのシスター。
 その裏で考えるのは、交尾させられながら考えることを止めた者らの喘ぎ声。
 あれを見て馬小屋で犯される田舎の修道女をまだ優しい現実と、先ほど述べた。
 ―――それを他の者に呟いたことがある。
 これを見たら当然だろう 帰って来た言葉はこうだった。
 
 地獄の層が浅いか深いかだけで優しいなんかねぇよ、と。

 なるほど、と思ったものだ。
 この世界、優しい、は使い間違いなのだと煙草の灰を落とし、目の前で違う神に祈ってる同業者のイッた声を聴いた。
 

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート「そういう場所」」からシスター・パサーさんが去りました。