2025/11/23 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート「そういう場所」」にシスター・パサーさんが現れました。
シスター・パサー >  
 宗教都市とは名ばかりなもの。
 宗教と言う力は絶大でも、目に見えて効果を及ぼしたことなどは結局元をたどれば同じもの。
 金と力 それ以外にはない。

 金がない修道女が同じ院の飢えた子供の為に今日も馬小屋でケツを腰で打たれる日が始まる。
 ―――というのはまだ優しい方だ。
 新鮮な野菜や麦袋が与えられるならマシ。
 神父や司祭の言葉に黙って従い続けたせいで、もう何が正しいかわからなくなった物体達
 それらが“そういう場所”で豚と交尾させられている.
 見た目を綺麗にして、脱毛も完璧。
 舐めれるほど綺麗な修道服に身を包んだ女を汚し続ける場所を眺めながら、シスター・パサーは冷めた目を向けている。

 その手には蜂蜜を落とした琥珀酒があり、黄金色をした透明感はスモーキーさよりも飲みやすいクリアなものを示す。
 舐めるようにグラスを傾けながら、傍の金でシスターを雇った男は、平然そうな顔を見てつまらなさそうに頬杖を突くだろう。


   『お前のようなリアリストでも顔を歪むかと思ったのに、つまらん女だえ。』

 
 しかし信用の裏打ちでもあるのだろう言葉に、高そうな中身を舐めるように味わっていたシスター
 それを傍らにそっと置くや、手元にある巻き終えてあるストックの一本を口にし、愛用している金色の女で火をつけた。


   「―――…、…。(スゥッ フゥゥ…、…。)
    このクソみたいな世界で、まだ“信じるもの”なんて甘っちょろい言葉をお求めで?
    教会の神父がストリッパーのケツにキスして、聖書をトイレットペーパー代わりにしてるような現実を見て?
    それでもまだ“希望”とか“正義”とかほざけと?
    ―――はは…、…金と力以外は全部、死ぬまでの時間稼ぎの幻想ですよ、雇い主様?」


 王都やハイブラゼールも裏を除けば、腐れて、退廃的な場所
 だが神像の貌にケツを押し付けてその鼻で感じているような街は奴隷都市と同じくらいにブっとんでいるのだろう
 言葉は何処までも否定し、どこまでも肯定する言葉は唯一無二と綴る。


   『―――全く、だからつまらん女だえ、お前は。』


 そういって雇い主様が取り出した煙草
 それに吸い差しをスッと差し出し、煙燃え立つ先端が真新しい切り口のそれを燃やすだろう。
 ばふぅと吐かれる紫煙と、やや甘い香りがするシスターの煙草の煙は等しくまじりあい、もわりと昇る。