2025/09/08 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にルーシアさんが現れました。
■ルーシア > 奴隷市場都市バフート、その名の通り奴隷交易が盛んな都市だ。
そんな都市の中央から少し外れた位置に並ぶ何件もの奴隷商店、そこにその店はあった。
当然だが扱う商品は奴隷達ではあるものの、その店には一つだけ変わった噂が囁かれている。
奴隷なのに奴隷らしからぬ商品。
但し、この奴隷は販売されている訳ではなく専ら貸し出しがメインであるという事だ。
普通の奴隷とは違い長く扱う必要がある為か、その扱いは少々特殊で。
そんな彼女の取引相手は裏からのルートで話を通した客か、彼女を目にしてやってきた変わり者ぐらいだろう。
「……で?」
そんな店内の一室に、扉を開いて入ってきたのは身綺麗にされている奴隷の少女。
身綺麗とはいっても服装は奴隷のそれだし、奴隷の証である首輪も嵌められているのだが。
開扉一番に少女の口から出たのは、奴隷らしからぬぶっきらぼうな問い掛けの言葉。
ここは店内でも表向きには行われない取引が行われおり、ここに呼ばれる理由を少女は知っているからだ。
既に取引が行われた後なのか、そこに見えるのは初老の男性…彼女がクソジジィと呼ぶ、ここの店主。
そしてテーブルを挟んだ対面に見える相手、それがきっと今回の契約者なのだろうが少女は興味無さげにそちらを向かず。
誰かも確かめないままに、テーブルに置かれた契約書らしき紙切れと、自分を支配下に置く指輪へと視線を向ける。
■ルーシア > どんなやりとりが自分の知らないところで行われていたのか。
それを知る手段は無いし、それを知ったところでこれからどうなるかは変わらない。
小さな溜息を吐けば、それ以上の言葉を少女が誰かに向ける事もないだろう。
視線の片隅に見える指輪を使い、それを求めれば別であろうが。
契約はなされているのだ、ここから先は、もう逃げられない運命。
なる様になれと、そう考えながら…
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からルーシアさんが去りました。