2025/07/06 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にオドグさんが現れました。
■オドグ > 「とにかく女でも男でも、まあ男は若年の方がよいが、こたびの宴では数を揃えねばならぬのだ」
全身にぴったりと吸い付くデザインの貴族服を着た黒肌の肥満男が、汗だくで手もみする奴隷商人に注文をつけていた。夏日に照らされるバフートは、調教され見世物にされる性奴隷たちの熱と湿度もあいまって、うだるような暑さとなっている。
「見てくれに多少難があったとしても、そういうのはベールでも着けさせ暗い場所で働かせる。要は肉便器だな。客の殆どは泥酔しているか、薬で頭をやられとるから気にも留めん」
女の、というか人の尊厳や自由意志を頭から馬鹿にしきった口調で話す男が、檻の中にいる「商品」となった犠牲者の1人を指さして奴隷商人を振り返った。
「おい、アレなどどうなのだ。見目麗しく健康そうだ。使い物になるどころか目玉商品だろう?売ってくれんか? 貸し出すだけでも良い。なに、怪我はさせん。少なくとも、後に残る傷はつけんぞ」
■オドグ > 「まだ売り出すには早いだと?構わん構わん。至らぬところはこちらで、うむ、そうだ。指導してやろう。お前と違って高貴な身分のワシは1ゴルドもとらん。どうだ?」
捕らえられた人の行く末を話しているというのに、黒肌の肥満男は売り手である商人にばかり話している。
「お前としても、こういう市場ではなく王城や大聖堂で商品が宣伝された方が都合がよかろう?便宜を図ってやろうというのだ。少しは誠意を見せぬか」
そう言った後、男は檻の中の虜囚を見遣った。出来るなら自分の事業に役立てるだけではなく、己の所有物として嬲ってやりたい。そんな、性欲に満ちた視線を薄暗い場所へ向ける。
「痛めつけるだと?馬鹿を言うな。ワシのハメ穴にしてやるだけだ。しかし、ふむ。いたぶられることを望む奴隷がいないでもない。そうなれば、鞭をくれてやってもよいな」
不穏極まりない言葉と共に、男は奴隷商人に対し威圧的な態度で交渉を続ける。
■オドグ > 「フン!そうか。数を揃えるのに異存はない、と?良かろう。だがそうやって消極的な態度をとっている内は、商いでは大成せんということを知っておけよ」
掘り出し物の美人奴隷の買い付けが失敗に終わった男は、深々と頭を下げる奴隷商人に言い捨て、ドタドタと大股でバフートの門をくぐり、待たせていた馬車に乗り込み王都へ引き上げていった。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からオドグさんが去りました。