2026/03/12 のログ
布都 >  
「魔導……なんだっけ?があれば、ってのはあるけどな。」

 この国には、魔導機械と言う物があるらしい、魔法と言うのも有るらしい。
 しかし、布都には魔力が一切ない、魔導機械というアイテムもあるが、それを魔力が無いと使えない。
 魔力が無い人用の魔導機械も有るらしいが……そう言う物を使うのは、高い値段の魔石と言う物があるらしい。
 そんなものを使うのであれば、木炭、石炭、コークスを買う方が安くできる。
 薪に関しては、自分から出て、近くの森の中で乾いた木を手に入れて戻ってきた方が早い。
 暖を取る用の薪ならば、一応なんとかできる。
 だからこそ、彼が持ってきてくれるものは、基本暖を取るのではなく、鍛冶用の燃料という事だ。

「ああ。本当に、それは助かる、有難い。」

 だからこそ純粋に礼を言う。
 彼が居るからこそ、鍛冶に集中する時間が長くなる。
 技術が磨けるというのも有るからこそ、助かる。
 その技術を彼に還元すると考えれば、互助(WIN=WIN)という形にも考えられる。
 彼の持ってくる分に関しては、一人で持ってくるというにはとても多い。
 それもこれも、彼の―――多分道具なのだろう、業という風には考えられなかった。
 彼の刀をしっかりと見分し、分解する。
 武器を確認し調べて、調整しなおし、整備しなおす。

「全部終わった後だって、酒は要らン。
 厚意だけもらっとく、呑みたいんなら、呑めばいいさ。

 摘まみでも作ってやろうか?」

 元々、酒は飲めないし、呑む気も無い。
 だからこそ、彼が酒が好きなのは知ってもいるから、どうぞ飲んでいいぞ、と。
 今の時間から考えるなら、酒を飲んで帰るというには遅いだろう。
 まだ、食事も終わっていない様子に。
 酒の話題が出たし、ついでに作るか?と。

「訳アリ、ねえ。」

 いろいろと何かあるのだろう。
 彼が訳アリ、という時点で面倒くさい状況に思える。
 その時、その状況、彼がよしと思えば連れてくるのだろう。
 そう考えたので、肩を竦めるだけで理解とした。

 彼の型慣らしという言葉に対して。
 ふぅん?と首を傾げる。
 ぎしぃ、と口角が吊り上がる。
 さて、さて、と言いながらも目を細める。

「戦るか?」

 これで、一応、鍛冶師は剣を嗜む程度に技術を持つ。
 それが良い気分転換になるのだろう、と先程作り上げた刀か。
 それとも、愛剣を持って、いくか、と。

影時 > 「魔導機械、だな。或いは“まじっくあいてむ”とか。
 ……――ふむ、今度遺跡でそれらしいのでも見つけたら持ってきてやるか」

故郷でも術のあれこれは、ある。あった。だが、この国とまるっきり同一とはし難い。
忍術妖術陰陽術仙術等々。似て非なる。理念が異なるが近しい結果を出せる、などなど。
細かい処は兎も角、だ。万人にも使える絡繰りじみたものも、確かにある。
暖を取れそうなのものあるだろう。売れば金になるが、そればかりが己が冒険ではない。探求ではない。
若し見つけたら、お試しがてら置いておくのもありだろう。無用ならば回収すれば其れでいい。

「おお、そうかそうか。助かってるなら全く、何よりって奴よ」

こういう使い方が出来る……とはそもそも、思っていなかった。いざ道具を手にしてみてやっと気づくものがある。
何でも入る箱、鞄、十把一絡げに言ってしまえば、そういう魔法の道具の有用性、という点だ。
一見すれば凄く地味。単純な武力、火力にもそれだけでは寄与しない……と思っていたことがありました。
ありとあらゆるものを収められ、その重さも忘れられるのは、一度手にすれば手放せないという感想を嫌でも思い知れた。
お使いじみたことも何のその。まさにこんな時に大いに役立つのなら、得てよかったと噛み締められる程で。

「分かった分かった。じゃぁ、今は呑まん。……後で茶ぁでも淹れるかね。その心遣いだけで十分だ。
 ああ。一言じゃァ言い辛く、それ以前に言えない位に訳アリだぞ」


無理に呑ませる気も、自分から勝手に呑む気もない。
気遣ってくれてるのかもしれないが、今の時分も考えれば煎茶の類でも淹れる方がらしそうだ。
ふるりと首を振りながら、己が弟子に関して苦笑交じりに肩を竦めてみせよう。
色々と縛りがある。他言しないにしても、下手に話しづらい。それ以前に向こうが聞くかどうかもあるが。
だが、それならそれでいい。根掘り葉掘りと選択する性質ではないのは、己もよく知るところ。

ちまちまと食事を進めていれば、道理として気づけば皿の上は奇麗になる。
茶碗の中には一粒も残さない。ちまちま合間に含んでいた味噌汁もきっちり飲み干して――、手を合わせる。

――ごちそうさまでした。

供してもらって此れを言わずはいられない。言わずにはしまらない。
程々に腹が満ちれば眠くなりもするが、程々に動いて整えたい、こなれたいという思いもある。
それを向こうも察したのだろう。続く言葉に、良いねェ、と口の端を釣り上げよう。

「――戦ろうか」

そういうことになった。食器を纏め、調整してもらった得物を掴んで表に出よう。
向こうの得物がどうであれ、なんであれ、躱し、捌き、受け流し、寸止めながら打ち込み返す等して、馴らしてゆく。

そういうことも出来る相手もまた、全く以て――得難いものであった。

布都 >  
「使える気がしねぇ。」

 魔導機械と言われて、ああ、それそれ、と言うのだけども。
 体質なのか何なのか、一切そう言う物が使えない、魔石(ねんりょう)が、最初から入っていて、スイッチを押すだけで使えるようなものでしか使えない。
 忍術も、妖術も、仙術も、神術も、陰陽道も、一切使えないのだ。
 こちらの魔法も使えない。
 本当にからくり100%のアイテムならとかなのだけど、からくりは複雑で使えない。
 からくりは学べば、とは思うが、それを学ぶ時間を鍛冶につぎ込みたい。

「ン。じゃあいいさ。」

 これから運動するなら、酒は必要はない。
 茶と、せんべいでも過ごせるなら、それで良いのだ。
 軽く飲んで一息を付いて。
 酒は、彼の飲みたいときに飲めばいい。
 それで。
 一言で言えない位に訳アリで、説明自体ができないというのは、とんでもないもののようだ。
 厄介ごとなら、それ以上は聞かないほうが良い。
 面倒事にはかかわらない、それでしかない。

「ああ、お粗末さま。」

 残さずに食べてもらったことに感謝して。
 小さく笑いながら、食器を台所に移動する。

「たまにゃ、体を動かさないとな。」

 鍛冶も、体を動かしてると言って良い。
 しかし、武器防具を使っての活動は、それに比べて、少ないという所。
 目の前の客は、刀を使う自分の顧客であり。

 だからこそ、刀を使った戦闘ができる、切りあえる。

 鍛冶師も、佐無頼だ。
 性別的に名乗ることが許されなかったとしても、刀を扱う佐無頼だ。
 先程、己が打った刀の試し切りだ、と言わんばかりに手に取った。

 ―――吟―――

 夜の庭園に、金属の撃ち合う音が響き始める。
 しかして、森の中に音が吸い込まれて消えていく。
 夜の闇の中、銀閃と、金属音がいくつも生まれ、消えていった―――。 

ご案内:「布都の工房」から影時さんが去りました。
ご案内:「布都の工房」から布都さんが去りました。