2026/02/15 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にティアフェルさんが現れました。
■ティアフェル > ――そこは禁猟区に指定されているはずであったのに。
「っ…!! っく……な、んで……ここ、に……」
右足首をがっちりと尖った歯で捉える金具。
咥え込まれた箇所からざぐっと皮膚を裂いて血が滲み神経を通して痛みを奔らせる。
「……トラ、バサミ………」
恐らく密猟者が仕掛けたのであろう。少し錆の浮いた黒鉄の。バネの反射で獲物を捕らえるありふれた狩猟罠。
狩猟区でならよく見かけるものだし、茂みなどに踏み入る際はそれなりに警戒するが。
禁猟区であったことと、まだ少し融け残った雪が覆い隠していたことで仕掛けられていた違法な罠に気付きそびれた。
足元の状態が少々ぬかるんで、脚を取られそうになって思わず雪の下の罠の上に踏み込んでしまったのもまた、運が悪かった。
「い゛った……外れな……っ、どうなってんのこれ……んん゛…!」
痛みで焦燥気味な思考。冷静にギミックを分析して正しい手順でわなを解除すべきであることは頭では重々分かっているのだが。
酷い痛みから逃れようとするとついつい焦りが勝ってしまって。
愚かなことだが、力任せにがしかしと足首を挟み込むアーム部分を両側から引っ張って外そうとした。
「――っ…!! っ、う゛っく……」
熊の足すら捉えることが可能なベアアームとも称されるそれは。
もちろんそんな力任せは通用しないし、逆に食い込みが深くなってしまい痛みが激しくなるという、惨状。
まだ冬空けぬ冷たい森の中、脂汗を滲ませて苦悶に呻く声とガシンッガシンッと鈍く焦ったような金属音が響いた。
■ティアフェル > 「いぃ゛っ……う゛……!」
痛い。せめてキャッチ部分がフラットな括り罠であればまだよかったものを。よりによってギザギザと凶悪な金属歯の噛み合った形状で。
ざっぐりと情け容赦なく。ブーツの上から足首の皮膚へ歯を突き立てて表皮を破り、骨の近くまで至る程肉に食らいついて放さない。
「そこはかとなく……殺る気を感じさせる……」
魔物の如く悪辣な括り罠。
考案した奴は拷問吏の才能もあると思うし間違いなく弱肉強食の強食に部類される。
よく思いついてくれた、こんなもの……
きっと捕らえられた生き物たちは発明者を心底に呪ったことだろう。
今の自分と同じに。
そんなことが逃避的思考で巡る。無駄に考案者を呪っている場合でもなければ不運や迂闊さに嘆いている場合でもない。
「とに…っかく……は、やく……外……ッ……あ゛ぁ!」
汗を滲ませながら、構造を観察して状態を把握し解除しようと試みるが。
やはり痛みは思考を鈍らせる。こうすれば……と思ったが外れて。
誤ってさらに、ざぐっ!と食い込んで悲鳴があがった。
■ティアフェル > しばし、森閑とした中に響き渡る異音。
その後罠にかかって足掻くヒーラーが禁猟区で如何にして逃げ延びたのかはまた、別の話。
森はいつしか、しっとりとした静寂に包まれていた。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からティアフェルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」にレスさんが現れました。
■レス > 随分と遠回りさせられてしまった。妖精の悪戯か同じ場所を何度も何度も。
その結果が今、森の中にぽっかりと開いた穴。
木々に囲まれた泉には満点の星空と月明かりが降り注ぎ不思議な明るさを湛える。
こんな時間になってしまったら、森の中を歩く方が危険であることは流石に理解する。
その木々の合間から枯れた木の枝を集め、剣の柄を用いて種火を作る。
結局、ギルドからの依頼であった魔物の討伐もままならぬままの野営となり……。
「ついて、ない……。妖精にまで遊ばれて本当に。」
募る苛立ちは中々出来ない種火のせいもある。
長い時間四苦八苦してようやくついた火を、絶やさぬよう木々を積み重ねながら、
脱いだ鎧を傍らに腰を下ろす。
木の爆ぜる音が耳に心地よく、身体のラインを浮かばせるインナー1枚でも十分な程。
魔物もそれこそお尋ね者や不心得ものが潜むやもしれぬ森に囲まれた泉の畔で、
無警戒にも寝そべった。見上げた空の綺麗な様子に心奪われるように。
そんな景色ももしかしたら、妖精の悪戯。迷い人を引き込むため、の──。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 同じ森の中を、おおむね同じ理由でさまよう男がいた。
「参ったぜこりゃ……ン――」
どこか適当な野営地はないだろうか。
そんなことを考えていた折に、木々に切れ目が生じた。
がさり、草を踏みながら、泉のほとりに出る――
「ふーっ……助かったぜ、水と――お?」
開けた視界には、仄明るい炎と――人影。
どうやら野営中らしい。
やや警戒しつつも、両手をかかげ、敵対意志のないことを示しながら、近づいていく。
「オーイ、そこの――ちょっと火に当たらしちゃくんねぇか――」
星空と月明かりのおかげで、近づくにつれ――相手が女であると知れ、男の警戒が少し緩む――
■レス > 妖精の悪戯か、この季節にもかかわらず木々も草も青々と茂っており、
そんな叢に包まれるのも心地よい。
前に迷い込んだ先人が、作ったのだろう野営痕が無ければ、自ら土を掘り返す必要がありそうな程。
そんな泉の畔で、見上げていた夜空、静かな空気あ荒らされる。
木々の揺れる音に身体を起し、剣に手を掛けて片膝をついた──。
「止まれ、近づくな。」
その影が森を抜け月明かりの下晒される。
その男から紡がれた言葉に、はいそうですかと距離を許すほど警戒感が無いわけではなく、
かといって無下に追い返すほど無慈悲でもない……。
暫し迷った結果、太めの枝に灯った炎、それを投げた。
足元に茂草に枯草は少なく、放置してしまえば程なくして消えてしまうかもしれないそれ。
警戒芯をより強くしたのは、己の姿を認めた折に男の表情が緩んだため。
そういう男等を、数多く見てきたがための、過剰なまでの警戒を。
■エズラ > 「当然――そうなるよな」
ぴたり、歩みを止める。
制止を言い渡され、それに素直に従うと、放られた火。
それを拾ってたいまつ代わりに掲げて、相手の顔を見定める。
「そう邪険にすることはねぇだろう――見たとこ、同じ境遇のようだがよ」
女の体躯や身のこなし、警戒を解かない態度から、素人ではないと想定。
笑みを浮かべつつ、己の腰に手を持っていくと――そこに提げられていたのは、一羽の大きな鳥。
「狩猟に出たが、この通り迷子だ――火の礼に、こいつを分けようと思うが、どうだ――ン?」
■レス > 「だから、警戒するんだ。同じ境遇だからと、近づくなんて常套手段だろう。」
炎の明かりもあって二人の姿はしっかりと視認できる。
恐らく嘘は言っていないのだろう。それは感覚ではあるが理解は出来る。
そして何より……。
「──食い物で、釣れるようだとでも思ったか? 馬鹿にして……。」
けんもほろろ。そんな体の言い草と共に剣を抱えなおす。いいつでも振るえるように、しかし……。
──グゥ
緊張下に長らくあったこともあり、身体は正直に反応を示した。
だから、もう一度剣を握って地面に突き立てそれを誤魔化すように。
■エズラ > 「ムフフ、カラダは正直――ってか?」
下卑た冗談――しかし悪びれもせず。
相手の警戒をよそに、手にした枝を再び相手の方へ放ると、勝手に己の荷を下ろし始める。
「カリカリすんな――飯を食えば、多少は落ち着くってもんだ」
どっかりその場に腰を下ろすと、さっさと下処理を始めてしまう。
羽をむしり、肉を断ち――手際よく、店先に並ぶような「鳥肉」の完成。
そこらに落ちた枝を手に、串焼き風に仕上げ、火のそばへ。
「ホレ、座って待ってろ――火はしっかり通さねぇとな」
荷の中にあった僅かばかりの調味料を振れば、程なく空腹を加速させるような芳香が漂い始める。
■レス > 「………ああ、正直だ。 今、無性にお前の首を落としたい。」
だから、近づけたくなかったのだと言いたげに、呆れたようなジトっとした視線を向ける。
投げ返された枝と併せ他の木材をくべてゆき、炎の勢いを強めてゆこう。
その炎の奥、揺らぐ姿には片時も気を抜く事無く剣を握りしめたまま。
それでも、木々の青々とした香りと水の香りの中に、明らかに人の手の入った
料理の香りが広がれば自然と口元が緩むというもの。
夜が明けるにしてもまだ、十二分に時間がある、それに、明けた所で森から出られる確証も無い。
ともなればそれを口にしないという選択肢は最早なかった。
「全く災難だ。 道に迷わされるわ、依頼の得物にはありつけないわ……。」
鳥が焼けるまでのしばしの時間、そんな愚痴がつい、口をついて。
■エズラ > 「ははぁ、見たとこ騎士様か何かと思ったが、ギルドの世話になってるのか」
火加減と焼け具合を見ながら相手の愚痴に付き合う。
単独で依頼を受けているところを見ると、一匹狼か――などと想像しながら。
「オレもたまに仕事が無いときゃ、討伐依頼や探索依頼なんか受けるがよ――フフッ。割にあわねぇ時もあるぜ――」
他愛もない、過去の失敗談など話しているうち――香ばしい芳香が鼻腔を刺激して。
「よし――」
一串手に、かじりついて、焼け具合を確かめ――笑みを浮かべ、もう一串を相手に差し出す。
■レス > 「────ふん。この程度の装備、珍しくもないだろう。」
それこそ、安物ならば幾らでも。騎士ともなればプレートメイルや白銀の物、もっと見栄えの良いものは沢山ある。
チェストアーマーだけ、というのはどちらかと言うと貧相な類。
「それは否定しない、が……、まさか帰る宛まで失うのは想定外だった。」
なので野営の準備も出来ていない。このザマ、為体。
テントはおろか、寝袋や外套すら……というか、食事の心配すらしていなかった所に
経験の浅さ、傲慢さが伺える。
だから、結局差し出された串を、受け取った。
その鳥が香る香ばしい匂いに思わず鼻をならして、齧り付いた。
零れる吐息は、彼の言葉の通り喰えば落ち着く。そのもの。
■エズラ > 暫し黙々と腹を満たす――
相手の様子を見て分かったのは、明らかに野営慣れしていないということ。
火をおこしていたあたり最低限のことはできるらしいが――
どうやら装備は本当に最小限らしかった。
「ふー……ウメェ。昼間に獲物を仕留めといたのが功を奏したってもんだ――」
そうして一息つくと、先ほど下ろした自身の荷物を解きにかかる。
男の方は、無論、野営の備えをして森に入っている――
簡易のテントをてきぱきと組み立てて、ふと相手の方を見て。
「――ところで、今の季節、表で夜明けまで過ごすにゃ、流石に火のそばでも寒いと思うがよ――使うか?良けりゃ――」
年の頃も近そうなので、少々不憫にもなり、気安く提案する――
その顔に浮かぶ笑みには、隠しようもないスケベ心丸出し、ではあったが。
「使うか」というのは、もちろん、「一緒に」という意味――
■レス > 「確かに……、飢えは凌げた。恩に着る。」
ふぅ、と満足いった風に礼らしくない礼を述べてから串を炎へとくべた。
そして目の前に展開される野営道具、羨ましくない、といえば嘘にはなる……なる、が──。
「そういう、紳士ぶった奴が信用出来ないということを、身をもって知っているからな。」
露骨な誘い、そのくせ妙に心配するような色を含ませる言い方に、
ころりと、簡単に転んでしまう女も多いのだろうな、とは感心する。
ただ、今はまだ、その好意を素直に受け入れられる程、警戒心は解けなかったようで……。
「食事には感謝する。 が……、森の中もここも、どうやら危険なようだからな。」
腹をくくったように告げてから、剣を手に立ち上がれば着けるアーマー。
「もし、森の中でのたれ死んでいたら、その時は笑ってくれ。」
そう、威勢よく言ってのけて足は、明らかに目的を持たずに進んで行った。
無事森を抜けだす事が出来たかは、わからねど。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」からレスさんが去りました。
■エズラ > どうやら誘いには乗ってこず――
しかし、それならそれで、その無事を祈ってやるほかない。
「危険かどうかは分からんぜ――ムフフ、まぁ、その意味にもよるがよ――じゃあな、せいぜい生き残れよ――」
心配しすぎても、かえって相手に礼を欠くだろう――
そうして男は、テントに入る――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」からエズラさんが去りました。