2025/09/15 のログ
メイラ・ダンタリオ >  
 王都にいる間の時間など、些末なもので
 肉を喰らい、女を抱き、冷めた水のように泡立つことなく眠る
 王城で引き出せる物資の数も兵の練度も稽古も積み積ませ
 あっという間に過ぎてまた戦場に戻る。

 だからこういった、王都にいる間で行う何かへの参戦は少ない出来事。
 窟の中という全滅させるにはどこまで這いずり回ればいいのかわからない
 

   「―――ッッッ!!」


 ギザ歯を噛みしめ、手にしている菱編み柄の一刀が目の前で抵抗しようとする三体の人間亜人
 両の腕を諸共に、胸骨走る胸の上に一筋の線を入れた。
 横薙ぎに鞘から抜きざま振るわれる一刀。
 鞘の中の溜めは放たれるや、速度と勢いを伸ばしながら肉骨をまるで軟骨でも断ったかのような
 余計な掛かりもなく通り抜けては、バラリと一体を四つで変える。

 槍の突きや片手剣の応酬。
 裸で斬られてブラブラ下げたまま仰向けに絶命した胴別れに一瞥をくれることもなく
 バサリと長い黒髪と短履きの周りを覆う腰巻が動きにあくぁせて浮き上がり、嵐のような軌道を描く。
 メイラが廻れば髪は尾を引いて曲線を描き、布もまた同じく靡く。

 曲線を描く度に、手にしている殺すためだけにしか存在しないような愛刀が働く。
 手持ちの中で斬れ味は随一のそれが、袈裟斬りに斜めに入った体 ズリ堕ちていく
 斜めの軌道でベトリと落ちた上半身 まだ生きているそれ。
 快楽優先な薬物の影響も相まって痛覚が鈍いのか、鼻先にグシャリと叩きつけるように靴底を叩きつけることで
 周囲には二つの映し出す丸い球体 頭蓋からあふれるピンク色の軟身


   」
 

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 邪教徒の洞窟」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。