2025/08/31 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」にエウヘニアさんが現れました。
エウヘニア > 日中の暑さの弛んだ頃合い。
妖精たちが憩う泉に訪れる人影が一人分。
この辺りまでなら、戦闘に向かない女でも足を踏み入れることは出来るのだが。
魔物や獣除けの香、それに付随して妖精の悪戯を避けるための用意も必要。

当然それには対処しつつ、ここを訪れるだけの理由があった。

定期的なそれは、すでになれたものだ。
冒険者に依頼を出すにも手間賃や報酬の安さを考えるとさすがに憚られるのは、ときたま日銭稼ぎに受付の仕事を手伝うから。

木陰に荷物一式を下ろして、各種防備の準備を整える。
訪れるにしてはやや遅い時間ではあるが───暑い最中にやることでもないのは確かだ。

準備を万端にしてから、革袋を手に、泉のほとりへと歩を寄せる。
ちゃぷ、と手を差し入れて水の冷たさにほう、と気持ちよさそうなため息を一つ零して。

「ここのお水じゃないと機嫌悪くする子もいるからしょーがないよね」

水袋にたっぷり、この地の魔力を蓄えているし水を満たす。
保存の術式や、軽量化の術が施されているちょっと値の張る道具だけれど。
そうでもしなければ、いくつも水を詰め込んで運ぶとか、そんな重労働には耐えられそうもないのだった。

やることとしてはたったそれだけ。
それだけだけれど──その価値は己にとっては高く、けれど仕事として提出するには低いので、自分でやるほうが早いっていう結論に至ってしまう。
そのほうが経費を抑えられるし。

エウヘニア > 「よい───、しょっ」

ひとつ、ふたつ、みっつ──いくら軽量化されていても6つの水袋はそれなりに重い。
うんうん言いながら、悪路でもなんとか動いてくれる台車を使って運びつつ。
王都に帰るときは荷馬車借りようかなーなんて、独り言ち。

魔力に満ちた神秘の泉も。
妖精も。
確かに存在はするのだけれど、──己にとってはそれらは世界を構成する情報として、理解するべきものでしかない。

とはいえ対峙するには己の能力というのは力不足ではあるから、妖精除けの守りも必要ではあるのだ。

ごつごつした木々の根を乗り越えながら、ひとまず目指すのはギルド出張所。
あそこまでたどり着いたら、身の安全は一応保障されるだろうから──。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 「妖精の泉」」からエウヘニアさんが去りました。