2025/08/21 のログ
ご案内:「布都の工房」に布都さんが現れました。
布都 >  
 工房の中はいつもと変わらず。
 炉には赫赫と石炭が赤く燃えて熱を生み出して。
 鍛冶師は、無言で槌を振り上げる、そして、打ち下ろす。
 鉄が鋼に、鋼が刃金に代わっていく工程。
 不純物を取り出し、純粋な鉄へと変えていく、その為の儀式のような。
 夜であろうとも、そこに人が来ない、人の住まわない所だとすれば、音など気にすることもない。
 没頭している鍛冶師の視線は、視界は、唯々、朱く染まる金属を見下ろしているだけ。

 それ以外の何もない。

 ただ、ただ、其処は純粋に、刀に向き合い、己を研ぎ澄ます鍛冶師が、あるだけだ。

布都 > 鍛冶判定 [4d6+10→2+2+3+5+(+10)=22]
布都 >  
「っち。」

 打って、打って―――そして、出来上がった刀身を見て、苛々した様子を隠すこともなく、舌打ちをした。
 理由としては、単純明快である。
 自分の打った刀の出来栄えが、よろしくない。
 むしろ、失敗作と言って良いだろう出来栄えだった。
 名刀と言って良いレベルの刀ではあるのだけども。
 それでも、最低限のレベルでの名刀だ、鍛冶師の中でいうなれば、ギリギリその境地に立てたというレベルのもの。

「腑抜けてンな、おい。」

 その言葉が漏れるのは、唯々、己に向けられているものだ。
 己が作り、己が向き合った、其れゆえの出来にが満足どころか、不満をぶつけてしまわないといけないレベルのものだ。
 とはいえ、売れるか売れないか、でいえば売れる。
 売りたいか売りたくないかでいえば、売りたくはない。
 幸い、鍛冶師の拠点、鍛冶場は一応秘境と言えるメグメール森の奥。
 そうそう客などは来ない。

 ―――ならば。

 躊躇う事もなく、今できた刀を炉に戻す。
 溶かし、戻し、打ち直すために。

布都 >  
 高熱の炉に、打ち付けた刀はすぐに赤くなり、熱で溶けて、刃が、鉄の刀身が、鉄の塊へと戻って行く。
 鉄の塊に戻ったそれを、また鍛冶師は打ち直すために形を整えていく。
 赤く柔らかくなったは、鉄のインゴットへと戻って行く。
 とりあえず、元に戻したインゴットを横へと追いやる。

 集中力が下がっている気がする。
 だから、少しばかり休憩したほうが良いだろう。
 熱で沢山汗をかいて水分が足りない、お茶を飲むのも良いだろう。
 ふぅ、と息を吐き出し、鍛冶師はいったん鍛冶場を離れ、台所へ。

 先に沸かしておいた急須から、湯飲みに茶を注ぐ。
 冷えた茶が、のどに美味しく、小さく息を吐き出した。
 ずず、ずずず、と茶をすする音が、小さく響く。

布都 >  
「………。」

 茶をすすり、一息を着いたが、さて。
 窓の外をそっと見てみると、もういい時間だ。
 刀を打つのに集中しすぎて、時間を忘れていたらしく気が向けば、ぐぅ、と腹もなる。
 食事すら忘れていたことに気が付いて。
 そして、空腹を感じれば、諦めたようにため息を。
 何か食事をすることにしよう。
 台所にいるから、と材料を確認して。

 そして、ふと見つけた道具。
 そういえば、と思い出す。

布都 > (謎の作成物) [4d6+0→2+5+5+6+(+0)=18]
布都 >  
(+10入力忘れ)
「…………………。」

 それを見て、上出来と言うか、上出来を超えたというか。
 そんなものになんかと言う気分もある。
 それで、刀を作る方の気が散ってはどうしようもない。
 修行不足も良いところだ。
 鍛冶師は、再度、自分に対し舌打ちをし。
 食事の準備をし、食事を作り。

 ふて寝をするのだった。
[4d6+10→1+1+4+5+(+10)=21]
ご案内:「布都の工房」から布都さんが去りました。